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ウィラード(ブルース・デヴィソン)の裏切りから、ネズミのベン率いる集団は彼に襲い掛かり、ついには殺害してしまいます。
ウィラードの死因がネズミであることが判った巡査部長カートランド(J・カンパネラ)でしたが、その事件はとても信じられるようなものではありませんでした。しかし調査中の警官がベンたちを発見し、襲われ殺害されていまうのでした。
こうして町が恐怖に包まれる中、心臓手術を受けたばかりの少年ダニー(リー・ハーコート・モンゴメリー)は、一匹の黒いネズミと出会います。
病弱で友人のいないダニーは、ネズミを友人として迎え入れます。
やがてこのネズミこそが、世間を騒がしているベンであることを知りますが、ダニーはそれをも受け止め彼に愛情を注ぎます。そしてベンに歌を贈るのでした。
しかし…一方で一族を養わなければならないベンは町を襲撃します。
ついにカートランドはネズミ掃討作戦を決行!下水道追い詰められたベンたちに浴びせられる散弾、そして恐るべき火炎放射!
ダニーはベンの危機に無理な体をおして彼のもとに走りますが…。
1971年「ウィラード」の続編で、もろ最後の惨劇からの話(スタッフが映っているところなどはほぼカット)になっていますが、継続して出ているのはベンだけで、今度は病弱な少年ダニーとベンとの交流の話が主になっております。
これだけ書くと、なんだか設定が同じようにも思えますが、結局のところベンや白ネズミのソクラテスと友情を深めていったウィラードも自己中心的なところがあり、そう、いわゆる身勝手なところがあったのに比べ、ダニーは少年の心、純粋にベンに行為を持っていたところがまったく違うところです。
それゆえに、一度ウィラードに裏切られたベンが、ダニーに信頼を寄せている部分には泣けてしまいます。
大まかなストーリーはちょっとお子さま向けになってしまい、ダニーとベンの交流をメインに持ってきた分、パニック映画としては若干パワーが落ちているようにも思えますが、スーパー襲撃や下水道での火炎放射器という圧倒的武器を持って掃討を始める人間との戦いは圧巻です。
しかし、これはいったいどっちが悪なんだ!と思ってしまう箇所もあるんですけどね。(^^;
【ここがいい!】
・ラストでベンにかけるダニーの言葉は、自分自身に言っている言葉でもあるのでしょう。
・ダニーとベンとの触れ合い。
・ベンの詩♪
【ここは問題かな?】
・ダニーが平気で嘘をつくところ。厳密にいうと嘘ではないのかもしれませんけど、判ってやっているだけに始末が悪いとも言えます。
・特撮は使わない方がよかったかも。特に序盤の警察戦。
【一言いいたいコーナー】
・作中に流れる『ベンの詩』は、当時まだ声変わり前のマイケル・ジャクソンが歌っており、全米シングルNo.1に輝いたそうです。TBSの『あいくるしい』でも使われましたが『ベン』の単語が入っていたり、リメイクとして登場した2003年「ウィラード」ではオマージュだったのかもしれません。
が、歌詞にあっていないようなシーンで使われたりと…うーん、なんだか悲しい。
1971年「ウィラード」
1972年「ベン」
2003年「ウィラード」
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