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ねずみを助けた罪で猫の国から追われていたペロ(声:石川進)は、3匹の追手から逃げ続けていましたが、ある日、雨宿りに立ち寄った農家で、兄弟からいじめられている3男のピエール(声:藤田淑子)と知り合います。
その頃、王国では世界一の大金持ちの男性を姫の花婿にするという御触れが出ており、ペロはピエールをお婿さんにしようと画策を始めます。しかし王様(声:益田喜頓)とローザ姫(声:榊原ルミ)の前に現れたのは魔王ルシファ(声:小池朝雄)でした。
悲しむローザ姫にペロはピエールを大金持ちのカラバ侯爵として合わせ、姫を安心させようとします。
しかし姫に対して嘘をつきたくないピエールは、自分が侯爵でもないしただの百姓の子であることを告げます。そのとき再びルシファが現れ、ローザ姫を奪い去ってしまいます。
それを見たピエールは、馬上の人となりルシファの城を目指すのでした。
そこには、今までのおどおどとしたピエールではない男の姿があるのでした。
東映まんがまつりのメイン映画として上映された長編アニメーションです。
同時上映は「怪物くん 砂魔人をやっつけろの巻」同「怪物くんとハニワ怪神の巻」「ひみつのアッコちゃん サーカス団がやってきた」「チャコとケンちゃん」「ひとりぼっち」の5作です。
なんだかんだで、結構長い上映時間でしたが、子供たちは大丈夫だったのかな。休憩時間もあったとは思いますが、覚えてません。(^^;
で、なんということか「長靴をはいた猫」単体ではなく、この東映まんがまつり自体のDVDが出されていたんです。当時の雰囲気(?)を味わいたい方は、こちらは必見だと思います。
原作ではただの飼い猫でしたが、この話では猫の国からすでに長靴もはいて登場です。王様を騙して大金持ちに見せかけたり、魔王(原作ではオーガ)退治に行くところはほぼ同じですけど、原作では猫に変身させたときにパクリとあっさりだったのですが、本作ではそこから魔王の髑髏のネックレスを巡っての追いかけっこが楽しいですね。
ただ昔観た時には面白かったのですが、今観るとペロがいろんなところで嘘をついているところが非常に気になりました。もちろん○○の為に…というのもありますし、ルシファーを倒すため、出し抜くために…というのはいいのですが、何も知らない王様、コーザ姫を騙すというのはどうかなと思いました。あとでピエールがそれを謝罪して本当の事を言ってますけど、ペロはなんの後悔も反省もしていまませんから謝罪もありませんしね。
原作からしてそうですけど、子供向けにはどうかなって思いました。
【ここがいい!】
・唄いやすい歌。
・後半の髑髏のネックレスを巡っての追いかけっこが楽しいです。宮崎駿さんが原画に関わっていることもあってか、まるで「カリオストロの城」を彷彿とさせるシーンも多いです。この部分のアクションや城の場面設計はよくできていると思います。
【ここは問題かな?】
・ペロが王様とローザ姫を騙すところ。
【一言いいたいコーナー】
・主人公であるペロは、その後「東映アニメーション」のシンボル的キャラクターとして広まってます。
・その後1972年「ながぐつ三銃士」1976年「長靴をはいた猫 80日間世界一周」と計3作が作られています。
1969年「長靴をはいた猫」
1972年「ながぐつ三銃士」
1976年「長靴をはいた猫 80日間世界一周」
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