1987年(THE HIDDEN) 製作国:アメリカ 監督:ジャック・ショルダー 製作総指揮:スティーヴン・ダイナー、リー・ミュール、デニス・ハリス、ジェフリー・クライン 製作:ロバート・シェイ、マイケル・メルツァー、ジェラルド・T・オルソン 撮影:ジャック・ヘイトキン 脚本:ボブ・ハント 音楽:マイケル・コンヴェルティーノ amazon.co.jpで詳細を見る。 |
ロサンゼルス…2週間に渡って12人殺害、23人傷害、フェラーリ6台窃盗、銀行8行、マーケト6店を襲った犯人デフリース(クリス・マルキー)が壮絶なカーチェイスの末捕まりました。明日までは持たないだろう、と言われたこの男性は平凡で誠実な男のはずでした。
わけが判らないロス市警のベック刑事(マイケル・ヌーリー)の元に、FBIのロイド・ギャラガー捜査官(カイル・マクラクラン)が訪ねてきます。ロイドが追っていた相手がデフリーズであったことを知ったベックは彼に病院を教え、明日まで持たないだろうと言います。
そのころ病院では、瀕死だったはずのデフリーズが目を開くや起き上がり、隣のベッドで胃を患い寝ていた重病人のミラー(ウィリアム・ボイエット)を口を開き、なんと自らの口から蠢く生物を移動させるのでした。
ロイドが病院に着いたときにはデフリーズは死に、代わりにミラーが行方不明になっているのでした。
ロイドは署に戻り、ベックにミラーを探すのを手伝うように言いますが、ミラーが善良な市民であることを知り、協力を断ります。しかし、町の中ではミラーの傍若無人が次なる殺人事件を起こしてしまいます。
ついにベックはロイドとともに犯人を追いかけることになるのでしたが…。
最初のカーチェイス、銃撃戦からハデな中にかなりの違和感を感じさせてくれます。それは犯人のあまりにも躊躇なき行動から来るものです。人を殺害したり車に激突したりするとき、人間なら誰しも恐怖や保身を考えるものですが、この犯人にはそういうものが微塵もありません。それもそのはず、この犯人はエイリアンで人間に寄生(と言っていいものか)しているのです。このことは序盤すぐにわかってしまいます。
次から次に乗り移っていくエイリアンを追いかけるのが、ロス市警きっての刑事ベックとFBIのロイド捜査官です。主人公はベックの方ですが、やっぱり目を惹いてしまうのはロイドの方ですね。いかにもエリートFBI風なのですが、彼は常識というものが欠けているような行動が目立ち、どう考えても怪しい。(^^; 観ているとすぐに正体がわかると思いますが、カイル・マクラクランの無表情なところがとてもよくあっていると思います。
片やエイリアンの方も、ただ単に乗り移っているわけではなく、特徴を持たせています。
少し感情に乏しいところもありますが、これは!と思ったものは何が何でも手に入れようとする我侭なところや、フェラーリが好き、赤色が好き、そして極めつけはヘビーメタルが好きなところでしょうか。乗り移った後カガミを見ているのも面白いところです。犬がじっとカガミを見ているところでは吹き出しそうになりました。
この作品の刑事と何々という相棒のパターンは、その後の作品にも大いに参考になったようです。
2人のかみ合わないようでいて、最後には分かり合える関係って感動します。
低予算でB級と烙印を押されているのですが、ストーリー、設定もよく練られていますし、十分A級の位置にいるのではないかと思います。
オススメの一品ですね。
【一言いいたいコーナー】
・ちなみに続編もありますが…ダメダメだったような記憶が…また時間があるときに探して観直して見ます。レビューかけるほど記憶に残っていません。
・あまりフォローも無いのですが、ロイドの薬の飲み方や、怪我したときにネクタイを渡され、何のためかすら判らずポイと捨てたりするところなど、初めて観る人は、観終わったあと、もう一度観直してロイドの行動に注意するのもいいと思います。いろいろなところで結構伏線張っていますから。
・ラストの少女の表情がなんとも…奥深い。
虎猫の気まぐれシネマ日記(ななさん)の「ヒドゥン」
子育て 時々 映画(マミイさん)の「宇宙人はハードロックがお好き!?」
RETRAの奇妙な映画館(りとらさん)の「ヒドゥン The Hidden (1987年)」
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私、これ大好きですよ!
とは言っても、内容記憶が既に曖昧なんですが
見た当時、凄い物を見たな・・感動しましたもの
宇宙人物ですよね?・・確か、あれ違う?
設定がきちっとされているので、今観ても結構楽しめると思います。一度観ていたら、あぁ、こういうところにも伏線が…って楽しめますし。
はい、宇宙人です。
実は最近また1、2共DVD化されレンタルも可能になったのです。(^^)/ やった
DVDも持ってます。
エイリアンもんが量産された80年代において、その設定の斬新さとマクラクランのエイリアン演技が他の追随を許さなかった傑作!!
最後はメチャクチャに感動しました。
あ、続編は悲惨でしたよね。
大体続編ってオモシロクなるもんですけど、これは例外。
あんな出来損ないの続編が作られたのは、「ヒドゥン」が宇宙で最初で最後。
DVD持っていましたか。アマゾンで検索をかけると出てきたので、前々から販売はされていたようですね。
設定やストーリーもさることながら、マクラクランの存在は大きかったと思います。その後のエイリアンモノのお手本になるような作りでした。(^^)
最後がよかっただけに続編はなんともはやでした。
宇宙で最初で最後でしたか!!これはなんとしても発掘してレビュー上げておかないと。(^^;;
アニーさんのお宅から来ました。
「虎猫の気まぐれシネマ日記」のななと言います。
私もこの作品大好きで,同じく記事をアップしてらした方がおられるのが
また嬉しくて,突然ですがお邪魔してしまいました。
マクラクラン演じるロイド捜査官のキャラがめちゃめちゃ好きでした。
あの,人間離れした無表情が特に・・・
薬の飲み方を間違うシーンもお気に入りです。
はじめまして!
この作品はしっかり映画館へ行きましたが、知らない人がいたらオススメしていたりします。(^^)
マクラクランはこのころ一躍有名になりましたね。
確かにあの人間離れしている無表情は…特にこの作品には似合っていました。
そうそう、私のあの薬の飲み方など、ちょっとした仕草も面白かったですね。
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきます。
ちゃぴちゃぴさんつながりで私もお邪魔してみました^^
『ヒドゥン』私も大好きです!
私の中では’殿堂入り’な一本^^
あのカイル・マクラクランは人間離れしてて素敵にオチャメで良かった・・・
今で言うと『地球が静止する日』のキアヌーみたいな感じかな?(←観てないけど)
似たような年代の宇宙人モノとしては『スターマン』も好きでした^^
これは、これは、わざわざありがとうございました。(^^)/
今後ともよろしくお願いいたします。
「ヒドゥン」が大好きな方がいて、とても嬉しいです。
低予算ですし、知らない人も多いのですが、エイリアンものの原点になりそうな作品でしたね。何度も観直して、そのたびに新しいことを発見したり、細かいところまでもこだわりのある作品でした。
>『地球が静止する日』のキアヌ
そうなんです。そちらのレビューでも書いたのですが、無表情のところとかよく似ていました。(^^; あまりオチャメなところはないんですけど、雰囲気がね。
「スターマン」も懐かしいですねぇ。
この頃の作品って、好きなのが多かったですねぇ。
話題の!?『ヒドゥン』を初めて観ました。
おもしろかったです!
無表情で何を考えてるかわからないマクラクランが最高でした。
彼の正体は観ているこちら側はすぐにわかるけれど
ベックは気づきもせずに頭に「?」がたくさん浮かんでたのでしょうね。
彼らのやりとりがすごくおもしろかったです。
侵入型エイリアンや刑事モノの原点がここにはあると思います。
マクラクランは元々無表情なところがあるようですが、このギャラガー役はハマリ役でしたね。ちょっとしたところにも異星人ならではの「?」シーンがあって、2回目以降に気付く箇所もあったりしました。(^^;
いいコンビでしたね。
2作目も期待したのですが…そうはいかなかったようです。(T T)
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきます。
自分が寄生した姿がそんなに気になるんですかねw
ふと思ったんですが、『ID4』の異性人には寄生できませんね。
口が無いし。エイリアンにも第2顎が邪魔で入れなさそうw
やっぱ地球人専門なのかしら?
他所の惑星にはフェラーリもメタルも無いしねw
続編も出てすぐ観ましたが、全く覚えてませんねぇ・・。
犬のシーンは面白かったですね。
一応、やっぱりどんな姿になっても気になるみたいですね。(^^)
口の無い生き物は難しそうですね。
ロイドは光みたいな感じですから、体内に入れば何とかなりそうなんですけど。
続編はせっかくのラストがダメダメになってしまっていました。
覚えてなくて幸せだと思います。(^^)
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきます。