2008年(DAY OF THE DEAD) 製作国:アメリカ 監督:スティーヴ・マイナー 原案:ジョージ・A・ロメロ 脚本:ジェフリー・レディック 撮影:パトリック・ケイディ 音楽:タイラー・ベイツ amazon.co.jpで詳細を見る。 |
2007年5月、コロラド州レッドヒルは突如「検疫隔離演習」の名で隔離、隣町への唯一の40号線はローズ大尉(ヴィング・レイムス)の指示の元閉鎖されました。
部隊の一員であるサラ伍長(ミーナ・スヴァーリ)は、この町で生まれ育った娘でした。新兵のバドと共に家に向かったサラは、弟のトレバーと彼女のニーナに出会います。トレバーの友人であるカイルが鼻血を出したことに何かひらめくものがあったのか、彼女はバドを連れてカイルの家へ…そこで発見したのは2体の無残な死体でした。
大尉に連絡をしたサラは、風邪気味である母を連れトレバーたちとパインバレー病院へ向かうのでした。
大尉ともう一人の兵士サラザール(ニック・キャノン)と合流するものの、病院は同じような患者でごった返していました。いったい何が?病院の医師であるローガンは、空気感染し血液中で変異しているといいます。
ときすでに遅し、病院中で感染者がゾンビのように豹変し生者に向かって牙を剥きだしたのです。
倉庫に逃げ込んでしまったサラたちは必死に脱出方法を探そうとしますが…一方、サラと分かれてしまったトレバーとニーナは町に逃げ込みましたが、すでにそこも感染者たちが!助けを求めてDJのいる建物の入口を叩く2人、しかし!
1968年「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」、1978年「ゾンビ」、1985年「死霊のえじき」…以上3作品をジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ3部作と言いますが、この作品ではその最終である「死霊のえじき」のリメイク版となっています。
もっともリメイクとはうたわれているようですが、実際には『原案』としただけで、原題がそのままタイトルになっていたり、登場人物の名前が同じだったり、いくつかの類似点はあるものの、ゾンビシリーズとはまったく別物ですので、比較などはする必要がないと思います。
ちなみにロメロ監督はその後の2005年「ランド・オブ・ザ・デッド」というゾンビモノも作っておりますし、ザック・スナイダー監督&オリジナル脚本がロメロ監督という「ゾンビ」のリメイク版として2004年「ドーン・オブ・ザ・デッド」(ゾンビの原題と同じ)も登場しています。
「バタリアン」「ドーン・オブ・ザ・デッド」以降、どんどんゾンビたちの動きが速くなっているのですが、この作品でもかなり速く、さらにパワフルです。元気ありすぎて天井を走ったり、一斉に窓をぶち破って階上から飛び出してきます。なにげに身が軽いらしく着地も軽やかです。(@_@)
今回はゾンビという言葉を使ってよいものかどうか判りませんが、感染者たちが噛み付いたり、空気感染によって被害が拡大していきます。今までのようにすでに死んでいた人たちが墓場から蘇るといったことはありませんでした。
この感染経路に関しては謎な部分が多く、まず『空気感染』と言っているにも関わらず、町での最初の感染者以外はそういうこともなかったようですし、なによりそのことを知ったサラたちがまったくその防御体制をしかないこと。いまさらということもあるかもしれませんが、サラに関してはカイルの鼻血で何かピンと来た様子にも関わらず、バドに「演習だと思う?」などと聞いていたり、いったいどこまで聞かされていたのか判らないですね。
もし原因をある程度知っているのであれば防御服のようなものを着込んでいてもおかしくないですし、「閉鎖せよ」という命令だけで動いていたのでしょうか。
結局『空気感染』という経路は後半ではおざなりになってしまい、感染しないものにはある程度の免疫があるという言葉だけで片付けられてしまう。それも噛まれたら終わりだという…ならもう「噛まれたら」でいいじゃない!(^^;
なお、序盤で体内で感染していくところがCGで描かれていましたが、ここはちょっと面白い。が、豹変が早すぎる。バドの変わり方は時間があったのに、最初の男性なんてまるで「デモンズ」並みの変わりようです。
ストーリーの流れ的には各所で感染者たちとの戦いが起こっており、武器などもその場その場でいろいろなものを使っているあたり、凝ってくれていて飽きない作りになっていると思います。あれほど火に弱いというのも珍しいです。(- -;
ただ妙に淡々と進む…これはメインキャラの犠牲者が少ないからかも。アクションも特撮も凄いのに緊張感が少し足りないのかもしれません。
後半、トレバーが隠れ場所に「墓場が…」と言い出しましたが、そもそもあそこで友達のカイルが発病したじゃないですか!こういうことされると、しらけてしまうのかも。(^^;;
というわけで、割と普通に楽しめた作品でした。
【一言いいたいコーナー】
・バドが人間を襲わなかったのは菜食主義だったから?サラが好きだったから?軍隊の命令重視だったから?彼が銃を撃つところなどは「死霊のえじき」のバブを髣髴とさせてくれますね。
・ほかのゾンビモノと同じくラストでは逃げ出すものの、根本的解決には「まったく」なっていません。
・『ワイルドファイアー計画』…なんとこれは、かのSF大作「アンドロメダ…」でも使われていた名前ではありませんか!同じ細菌の軍事研究、わざと同じ名前にしたんでしょうかねぇ。(^o^)
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>墓場から蘇る
これ、これなんです!私の中のゾンビわ(笑)
最近は、ゾンビと感染がゴッチャ混ぜで何が何の映画なのか
サッパリンコですσ(^◇^;)
でも往年の墓場蘇りは動きがノソノソ過ぎて苦手なんです
俊足で墓場から蘇る・・・ってのはダメかしら?(〃^∇^)o_彡☆あははははっ
先読みできるところも多かったので、比較的安心して観られる作品に仕上がっていましたね。
墓場ではありませんが、生まれているところからドーンと元気よく現れるゾンビなら「ブレインデッド」に登場します。一度ご覧ください、変なギャグも入っていますがもう滅茶苦茶です。(^^;
トラックバックありがとうございました。
アレは本当に傑作でした。
ギャグとスプラッターと人間ドラマの奇跡的融合。
ピージャクの天才っぷりが伺えました。
個人的には、『デイ・オブ・ザ・デッド』よりも『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』が楽しみです。
次なる「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」という作品が控えていたのですね。(!_!)
予告を観ましたが、ロメロ監督のゾンビも行動が速くなりつつあるようですね。(^^;
またまた描かれる結末…楽しみです。
「ブレインデッド」は当時観たときにここまでするかー!と叫び声を上げたくなるほどでした。「死霊のはらわた」に続く血まみれ映画でしたね。
リメイクと言わないで、新しいゾンビとして出した方がよっぽど評価できたのに。
娯楽ゾンビ映画としては、合格でしたね。
というより、ミーナ・スバーリのかわいさに釘づけでしたが・・・。
『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』は観ましたが、ゾンビは早くないですよ〜。
『ドーン・オブ・ザ・デッド』では、お金をかけて万人受けする娯楽ゾンビを作ってしまったゾンビですが、ダイアリーでは皮肉たっぷり昔の作品のように個性を出していました。その代わり娯楽ゾンビとしては物足りないものではありましたが。
それにしても、ゾンビ映画はいっぱいありますよね〜。
ですよね、リメイクではなく別物として作っていたらそれなりにもっと評価できていたかもしれませんね。感染と免疫に関してはNGですけど。(^^;
確かにミーナ・スヴァーリはカワイかったです。こういう作品では珍しいような、結構彼女の動作には注目してしまいますね。
「ダイアリー…」はまだ未観です。
最近のもの(なのかな?)でもノロいゾンビもまだまだ頑張っているのですね。
なんだか懐かしいです。(^^;
いつの間に「…オブ・ザ・デッド」系がこんなに増えたのでしょう。
整理すると凄い数なのかも。
毎日暑いですね〜
少しは涼しくなって欲しいです(涙)
この映画ですが、私も結構楽しめちゃいました。
あんまり怖さはなかったですが(笑)、グロイシーンはあったなぁ〜首チャンパとか(笑)
ホラー映画にしては、そんなに恐怖心なく観れてしまいましたが、菜食主義者のゾンビが気に入ってしましました(笑)最後に生き残った皆と一緒に逃げて欲しかったなぁ〜
その方がよりウケタのですが(笑)
本当ですねぇ、朝は少しましになったようですが、それでも会社に着くまでに汗だくになってしまいます。(>_<)
結構グロイシーンもありましたが、何かあまり恐くなく観れたというのは何だったのでしょうねぇ。(^^;
菜食主義者のゾンビはなかなか画期的でしたねぇ。野菜だけに新鮮でした。
もう少し整合性を持たせてくれれば★があと1つ付いたのに残念でした。(^^)
トラックバックありがとうございました。
強すぎるから、そこまでやると手の打ちようがないと思ったのかな?
空気感染なのに、マスクすらしないのには呆れちゃいました。
兵士たちも何も知らされてない様で、捨て駒かと思ったのに、何も解決しないまま終わってしまって…。
細部をきちんとしていれば、もっと面白い作品になったと思うのに残念です。
ベジタリアンゾンビが面白かったのが救いですね。
ゾンビモノ、イコール墓場というのは定番で嫌ったのかもしれませんけど、あの一斉にわらわらと飛び出してくるのは結構怖いのでやってほしかったですねぇ。(^^)
マスクとか防御対策課がなかったのも変でしたよねぇ。
一般人の私たちがおかしいと思う事をしないのはやっぱりダメだと思います。
私もちょっと惜しい作品だと思います。(^^)