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昔々のロサンゼルス…オレンジを摘んでいるときに落ちて左手を骨折してしまった5歳のアレクサンドリア(カティンカ・アンタルー)は、病院でじっとしておられず歩き回ったり、看護婦のエヴリン(ジャスティン・ワデル)に英語の手紙書いたり…ある日のこと2階から下を通りかかったエヴリンに手紙を落とすのでしたが、手紙は風に流され別の病室に入ってしまいます。
あわてて手紙を取りに行ったアレクサンドリアは、そこに怪我で寝たきりのスタントマン、ロイ・ウォーカー(リー・ペイス)が手紙を読んでいるのを認めます。すぐさま奪い返したものの、ロイの巧みな話術によって2人は知り合いになります。
やがてアレクサンドリアはロイの元に通い、6人の勇者がスペインの総督オウディアスに復讐する壮大な叙事詩を…叙事詩って知ってる?ううん…求めるようになるのでした。しかし、ロイが物語を聞かせているのにはある理由があったのです。


この想像の世界の映像美は半端ではありません。各地でロケが敢行されたようですが、背景の美しさを見せるためか、かなり引いてのカメラワークになっているシーンが多用されています。その美しい背景に、原色を貴重とした衣類(不思議な魅力の衣装デザインは日本の石岡瑛子さん)を身にまとった人々、物凄く引き立ちます。
さらに、序段のロイの事件を扱ったときのモノクロ画面、そして現実世界も病院という静かで落ち着いた基調の色が、よりいっそう想像の世界の色調を際立たせているようです。
しばらくはロイが語る物語を楽しむことができますが、ロイはこの大怪我で動くこともできず、恋人も離れていったためか自暴自棄となり自殺しようとしています。そして動けない自分の代わりに薬を取ってくる代わりに物語を語るのです。
それは大人の身勝手さでしょうが、そのことが引き起こす悲劇にロイは打ちのめされ、そらにアレキサンドリアに言葉によって生きる決意をする過程は感動モノでした。その心情が全て想像の世界でも反映され、6人の勇者たちは無残な死を迎え始めます。果たしてアレキサンドリアの必死の叫びは彼を「落下」から救うことができるのでしょうか。
彼の生き様はまさしく「落下」、人生は誰しも生から死まで「落下」して行っているのかもしれませんね。
しかし、そこで必死に生きているさまは、決して「落下」するだけではなく、もがき、苦しみ、悲しみ、そして笑う、だからこそ生って輝くのかもしれません。
グーグリ、グーグリ!
【一言いいたいコーナー】
・ターセム監督の作品第2弾、1弾は「ザ・セル」。熱狂的マニアが現れた作品ですが、私は釣り針には少しトラウマがあって、正視できずパスしてしまった数少ない作品でもあります。とはいうものの「晴れたらいいね〜」のちゃぴちゃぴさんの話では序盤だけだそうなので、もう一度チャレンジしてみたいなと思っています。

・砂漠での処刑の場所…ってどう見ても巨大コテですよね。(^^;

晴れたらいいね〜(ちゃぴちゃぴさん)の「落下の王国ーThe Fallー」
肉球シネマブログ(アニーさん)の「落下の王国/The Fall」
いやいやえん(ヨヨさん)の「ザ・フォール/落下の王国」
衣装の色とデザインが、またマッチしているし…。
グロいところもあるんですが、血の色さえも美しい。
現実の彼らの話とも、うまくリンクされていてよかったなぁ。
あわてて「ザ・セル」も観ちゃいました。
後半にも、ちょびっと吊されがあったかも(笑)
こっちのほうが、グロさは勝ってたかなぁ。
はい、映像美、凄かったですねぇ。
最初の巨大な旗など、鮮血に彩られていたようですが、鮮やかな赤で圧倒されてしまいます。グロいよりも美しさが勝っているとは…恐るべし魔術かも。
ラストになるにしたがってうまくリンクされていて、病室と一体化していたかのようでした。
う、「セル」…まだ吊るしのシーンがありましたか。(>_<)
トラックバックありがとうございました。
映像に圧倒されてしまって、それだけでも見る価値有りでした。
私、内容的には、それなりだったのですが
山賊の男前度合いと少女のハチキレンばかりの可愛さが印象に残りました。
この映画、大画面でもう1回見たいです(−^□^−)
ホントですねぇ…かなり恐いシーンであるにも関わらず美しく見せるなんて、素晴らしい技術ですね。私はこの映像美だけではなく、ストーリー的にもよくって、ラストは結構感動してしまいました。
少女の…たしかにはちきれんばかりの。(^^; これからこれから!
アクションだけでなく、こういう美しい作品も大スクリーンで鑑賞すべきですね。この広大な雰囲気は映画館用です。
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきます。