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全世界に向けてアメリカ大統領(ゴードン・ピンセント)の演説が始まりました。
東部標準時間午前3時から防衛組織はコンピュータの管理下に入ると言うのです。この『コロッサス』システムは感情を持っておらず、極めて論理的に行動を考えます。その記憶回路と中枢はロッキー山中の奥深くに設置され、カリフォルニア州の太平洋を見下ろす場所にプログラムオフィスを設けていました。
『コロッサス』を作り上げたのはフォービン博士(エリック・ブリーデン)とその仲間たち、ホワイトハウスにいるフォービンを外してカリフォルニアにいる仲間たちは祝杯を上げて大騒ぎ。
その時『コロッサス』からメッセージが入りました。
それは「ほかにも同じシステムあり」!
時を同じくしてソビエトからのホットインが…それによるとソビエトもモスクワ時間で明日の23時からコロッサスと同じシステム、『ガーディアン』を作動させるという連絡でした。
ソビエトを出し抜いていたと思っていた大統領は、CIAのグローバー(ウィリアム・シャラート)を責めますが、フォービンは遠く離れたシステムを感知して報告してきた『コロッサス』の性能に驚いていました。
続いて送り出されたメッセージは「『ガーディアン』との交信を準備せよ」。一時はそれを拒否したフォービンたちでしたが、大統領との検討の結果、フィルターをかけての交信を実行させてみることにしました。ところが『コロッサス』と『ガーディアン』は通信のために共通の言語基盤を開発、その上で交信を開始したのです。
慌てたのは両陣営の大統領たち…このままでどんな極秘情報が流れてしまうのか判らないため、交信をストップさせることにしたのです。
フォービンとソビエトの科学者クプリン(アレックス・ローディン)は互いにそれは辞めるように進言しますが、人間が支配者であることを判らせるのだと、大統領は通信をストップさせてしまいました。すると『コロッサス』たちは回復させなければ行動に移るとメッセージを出してきたのです。
呆れて相手にしなかった大統領の顔が青ざめました。
なんと『コロッサス』はソビエトの石油コンビナートに向けて、核ミサイルを発射したのです。しかも『ガーディアン』の方も報復としてこちら側にミサイルを!交信を再開することでかろうじて迎撃の間に合ったアメリカ…そして間に合わなかったソビエトでは多くの人命が奪われました。
対策を練ろうとフォービンはクプリンと出会い相談することにしますが、そのことを察知した両コンビュータはミサイル発射を武器にクプリンを殺害してしまいます。さらにフォービンを見張るために彼を監視するカメラをあらゆるところに設置させるのでした。
プライバシーのなくなったフォービンでしたが、人間にはセックス・ライフが必要なことを説明し、僅かな時間だけのプライバシーを得ることに成功、研究所員のクレア(スーザン・クラーク)を愛人として外部との連絡を取ろうとします。
一方グローバーたちは監視の目を盗んで核弾頭をダミーに交換し武器を奪う作戦を開始し始めます。人間は『コロッサス』の支配から逃れることができるのでしょうか…そして今『コロッサス』の演説が始まりました。


「2001年宇宙の旅」のHALのようにコンピュータの反乱モノです。
「ステルス」「イーグル・アイ」「ウォー・ゲーム」「ターネミーター」のスカイネットなどもこの系列ですが、ここまで話が大きいものもないでしょう。
邦題は「地球爆破作戦」となっていますが別に爆破する話などはないのに、どうしてこんな邦題になってしまったのやら。原題名は「COLOSSUS,THE FORBIN PROJECT」です。
『コロッサス』の冷たい感じ…これが論理的に考えるということでしょうか。
最初に交信を切られたときにミサイルを発射するのも怒ったからではなく、ミサイルを発射し再開すれば迎撃するというのも実は論理的な行動なのです。そして一度屈服すると同じ手で人間を脅すのも実に論理的で、弱点をさらけ出した人間側は、なすすべがなくなっていくのです。
自分の作ったコンピュータの行動に驚いてばかりいるフォービン博士は、ホントにこの人が作ったのかなと疑問視してしまうシーンもありますが、『コロッサス』の行動には怖いものがありました。
マティーニの作りかたやセックスライフに興味を示すところも面白いのですが、知識として入っていなかったようですね。(^^;
古い作品ですが、オススメです。
【一言いいたいコーナー】

・gooで情報を調べてみたのですがラストが180度間違っていました。びっくりです。まさかTVとDVDでは違う?でもDVDが出る前から逆だし???

映画鑑賞の記録(miriさん)の「3・SF地球爆破作戦」
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これは懐かしいですね!これもテレビ東京(笑)で観た記憶があります。知能を持ったコンピュータが辺りを監視しまくって両国の首脳陣を支配するところは、子供心にも怖いものがありましたね。
最近DVDになったのですね。過去にビデオは出ていなかったのでしょうか?
70年前後のSF映画は最近のとは違った重みを凄く感じます。撮影技術とかそういう問題ではないんですよね。基本は当時の冷戦時代にあったのでしょうかね。
ちょっと系統は違うのですが、同時期の「アンドロメダ・・・」というSF映画を思い出しました。こちらも高性能なコンピュータが登場しますが、反乱は起こさないものの、破滅を防ぐ為のシステムが逆に破滅に導くことを人間側は察知したというのに、コンピュータはプログラム通りに無情にもシステムを作動させるという、これも恐ろしい展開でした。
重いですね〜70年代は(笑;)。
おお、この作品でも知っておられましたか。
私もこれはTVで観ていて、コレクションしているものもTVを録画したものです。
「デスレース2000年」の時もそうですが、TV鑑賞なのでいろいろとカットされていると思うので、一度DVDで観なおす必要のある作品です。
ビデオに関しては判りませんが、目にはしていませんでした。
この当時はハデさよりもストーリー重視なモノが多かったように思えます。
背景にはやはり戦争などの悲劇、後悔などがあって、作品に反映されているものも多いですね。
「アンドロメダ病原体」ですね。
こちらもシリアスに描かれていて、ドキドキしながら観たものです。レビューも書きました。病原菌を突き止めるための課程や、感染しないための対応策が非常に面白かったです。あまりにも機械任せにしたことによって回避するために大変なことになったということは皮肉なことでした…しかもまだ工事中で…という恐ろしい出来事まで。(^^;