|
22世紀…戦争で下半身麻痺となった元海兵隊のジェイク・サリー(サム・ワーシントン)の元に、遥か5光年離れたアメファ・ケンタウリ系ま惑星ポリフェマスの衛星パンドラでの任務が届きました。亡くなった双子の兄トミーの代わりにということでしたが…実は資源開発会社RDAが開発していたパンドラでの有害な大気中でも行動できる『アバター』が、各個人(この場合トミー)と先住民ナヴィとのDNAの遺伝子操作で作られていたため、双子であるジェイクが代役として立てられたのでした。
6年もの旅の末に付いた衛星パンドラは、樹木に被われた美しい、しかし凶悪な生物も生息する未開の惑星でした。
人類はこの地で超伝導性鉱物アンオブタニウム(地球ではキロ2,000万ドル相当)を発見し採掘を始めていましたが、原住民であるナヴィとの交渉は進まずいざこざが行われていました。科学者のグレース(シガーニー・ウィーバー)はアバターを利用し、彼らと言語を教えあったりして交流を図ろうとしていましたが、その「教室」も廃校となっていました。
ジェイクのアバターとのリンクは成功し、彼は半身麻痺の身体から躍動溢れるアバタージェイクとして生まれ変わりました。
あるとき、グレースたちと森の探索に行っていたジェイクは巨大な肉食動物サタナーと遭遇し、みんなと離れてしまいます。そして深夜ヴァイパーウルフの集団に襲われていたところをナヴィのオマティカヤ族長の娘ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)に救われます。一旦はジェイクを退けようとしたネイティリは、聖なる木の精の導きで彼を一族の元へと案内するのでした。
やがて敵対視されていたジェイクはナヴィの生活になじみ始め、最初は嫌々彼の世話をしていたネイティリとも心が通い始めます。
しかしその一方で、ジェイクにナヴィ潜入の指示を密かに与えていたRDA保安部門の指揮官クオリッチ大佐(スティーブン・ラング)は、ジェイクの行動に業を煮やし、ついに武力行使を行うことに…。
ジェームズ・キャメロン監督、渾身の作品です。
CMではどうしても違和感のあったナヴィの造型ですが、実際に動いているのを見ている内に、ジェイクは格好良く、ネイティリが魅力的に見えてくるのが不思議ですね。慣れてくるというよりも、観ている側もアバターに取り込まれてしまうのかもしれません。
噂にたがわぬ出来で、久しぶりに超大作を観た気分になりました。
残念ながら3Dの劇場ではなかったのですが特に違和感もなく…ただ対応の劇場だともっと臨場感を楽しめたのかも知りませんねぇ。
実際に異世界で主人公が悪戦苦闘をする作品は今までにも何度も観たり、読んだりしたものですが、この流れで脳裏に浮かんだのはエドガー・ライス・バロウズの「地底世界ペルシダー」シリーズや「火星のプリンセス」といった作品でしょうか。ここに登場する主人公たちも、慣れぬ世界でその風習に触れながらも主人公ならでは(現代人であったり地球人であったり)の能力、知恵でそれを乗り越えていくといったストーリーです。登場する生物がどこか地球生物に似ていながら、醜悪であったり足の数が変わっていたり(火星生物は基本的に多い)するのもよく似ていますね。パンドラでは6本足が多いようです。しかし、あの髪の先のフィーラで接続され制御するというアイデアも素晴らしいと思います。
実はそういうストーリー展開、世界観には昔から触れていたためかとても好きで、評価も少々甘くなっているかもしれません。(^^;
実際、主人公の知恵の部分には、もう少し突っ込んでおいて欲しかったと思いました。
さてそのストーリーの骨格にあたる部分は、先住民族との争いを扱ったもので、この手のストーリーもよくあるタイプのもので、ナヴィはインディアンといった感じを強く受けます。ただ、いままでの作品との違いは、この作品では地球人類側が「悪」として描かれているところでしょうか。本来ならこちら側に感情移入してしまうところですが、今回は逆にナヴィ側に感情移入してしまうのです。
作中でも何度か言われていましたが、彼らにとって地球人類はまさしくエイリアン。それも凶悪非道、情け容赦のないエイリアンとして描かれているのです。自分たちがエイリアン側になるという現実、そして怖さ。この点においては今までの監督作品のみならず、他の作品とも明らかに違う部分であり、逆にその部分を評価したいと思います。
【一言いいたいコーナー】
・サム・ワーシントンは「ターミネーター4」で大抜擢かと思っていたのですが、実際にはその前から決まっていたようですね。(^^)
・RDA保安部門で唯一味方となった女性隊員トールディ、どこかで観たなと思っていたら「バイオハザード」でかなり頑張っていた女性隊員でした。出番はバイオほどではなかったですが、独り奮闘していました。
晴れたらいいね〜(ちゃぴちゃぴさん)の「アバター (3D)」
旧作をねらえ!in TSUTAYA【わさぴょんの映画鑑賞日記】(わさぴょんさん)の「「アバター」・・・82点」
こわいものみたさ(とら次郎さん)の「アバター」
陽面着陸計画(なるはさん)の「『アバター』」
ORGANIC STONE(ptdさん)の「もののけ姫+SF西部劇:アバター(2010)」
夫婦でシネマ(wanco&nyancoさん)の「アバター」
子育て 時々 映画(マミイさん)の「郷に入っては・・・」
忘却エンドロール(宵乃さん)の「映画「アバター」感想」
▼ よろしければ、クリックをお願いいたします ▼
【関連する記事】
早速、行かれたのですね!
これは、観て損はないですよね。
私も、こういった世界観は大好きなので、甘いです。
やはりあのスチールだけでは、アバターはキモ青で、どうしようかと思いますよね。でも、本当に観られたほとんどの方が、取り込まれたようで、カッコよく見えておられたみたいです。
私も、知恵の部分はもっと後からなんかあるのかなと思ったんですが、ツッコミなかったですね。
2Dでも、もう一回観たいなぁと思ってます。
あわよくば、2Dでいいから3時間超えともいわれたものをみたいです。
ご覧になったのですね!
これは私も心惹かれていた映画です。
観に行けるかどうかわかりませんけど。
私はCMを見てゲームのFFを連想しました^^;
3D対応なのですか!
母(82歳)にみせたい気がする・・・
私は映画自体もさることながら、3D映画!ってトコにもんのすごく期待していたので
「あれ〜思ったほどでは・・・」と感じてしまって(´д`)
いっそIMAXシアターで観たかったです★(←でも近所に無い)
トールディ役(こんな役名だったのか)ミシェル・ロドリゲス、かっこよかったですねぇ!
どの男より男前だったような(^^)
彼女はどの作品を観てもオットコ前な役ですね☆
(と言いつつ『バイオハザード』ではどんな役だっけ。・・・覚えてない〜)
このスケールではやはり劇場で観るべきですね。
残念ながら3Dはかなり遠出しないとみられないので断念ですが…なんとももったい何気分で、悶々としております。(^^)
アバターというかナヴィはスチールでそのまま好きになる人は少ないと思いますが、動き出すと魅力的なキャラクターに変貌すると思います。これはもう観た人間にしかわからないのではないでしょうか。
知恵に関しては、何か一押しがね。(^^;
トラックバックありがとうございました。
こちらからもリンクしに行きますね。
実はストーリーの骨格的にはベタなのですが、スケール感がとてもよくって、これはDVDなどではなく、劇場で観るべき作品だと思います。
3Dなので劇場を選んでしまいますが、私ももう一度3Dで観たいと思っていたりします。ただ3Dメガネを付けっぱなしなので、字幕を読んだりしていると疲れるかもしれませんね。大丈夫かな。
吹き替えがいいんだろうか?
そういえば☆5も付けたのって、ずいぶん久しぶりです。
今回の3Dは飛び出すというよりも奥行きを感じさせるためのものらしかったですね。
ミシェル・ロドリゲスさんは「バイオハザード」でもパワフルな女性隊員を演じていました。噛み付かれても最後まで頑張っていましたが…と見所満載でしたよ。(^^)
『2012』もそうですが、最近は映像をみるだけでも映画館に行く価値がありますね。
女性隊員トールディは最高でした!
彼女を、今後注目したいかと。
男勝りの中にも、魅力を感じました。
人間の、アホさは悲しいですねぇ・・・。
同感です。
最近の映像美には眼を見張るものがありますね。
危惧はその映像だけで売れると思って作られると、壮大な駄作になってしまうことですが。(^^; 脚本もそれにあわせてしっかり作って欲しいです。
トールディは頑張っていましたねぇ。
残念なことにそれが報われませんでしたが、ちょっと仕草がとてもいい感じだったので最後は笑っていて欲しかったです。
人間はもうこの作品では完全にエイリアンでした。(>_<)
確かに大作でした!
何度か3Dの上映で行こうとし、
売り切れたりいい席がなくてかなり苦労しました。
周りでは普段SF見ない人まで行ってたりして・・・
大ヒット、なんでしょうね。
ナビィはおっしゃるとおり、見ているうちに違和感がなくなりました。
最初はなんーんだこりゃ。動きが変。とか思ってたんです。
それがそれなりに可愛く見えてくるからびっくりです!
3D映画は結構見てる気がしますが、
実写(まあ、そうじゃない部分も多かったですけど)は頭が痛くなる・・・
なんでかなあ?
目が、無理をするのかな?
TBいたしま〜す
最近SFと呼べるものが少なくなってきていますが、久しぶりにSFであり、見てよかったと思える作品でした。
ナビィの造詣に違和感がなくなったということは、おそらくこの世界に引き込まれたのではないかと思います。(^^)
3D映画は増えてきましたね。
まだまだ長時間だと疲れてしまいますが、技術は進化していますね。
なんとかスクリーンだけで3D化を実現して欲しいものです。ネガネはわずかな違和感だけなのですが長時間になるとそれも気になるんでしょうねぇ。
トラックバックありがとうございました。
アバター、久しぶりに名実共に面白い超大作を観たという感じて満足しました〜。
やっぱりJ・キャメロンの映画に外れはないですね。
そうか、今回は人間側がエイリアンと言えますね。
普通は主人公が人間以外のクリーチャーだと、他人事みたいに観てしまうんですが、この映画では無理なく感情移入でき、終始ナヴィ側に立って応援してましたね。
男ばっかりの中で、トルーディ隊員が魅力的だったです。彼女が死んでしまうのはもったいない。最後までがんばって生き延びて欲しかったですね。
ドラマ部分をしっかり描いているからアクションも引き立って、上出来の映画でした。
よかったですねぇ、本当に超大作でした。
今回はあまりに人間側が悪として描かれていましたね。
もちろん主人公や数名はナビィ側でしたが、どうしてもナビィ側に感情移入してしまうのが自然に行われていることが素晴らしかったと思います。まさしく、私たちもアバターを通して…だったのかもしれません。
トルーディはなんとも…魅力的だったのですが、どうも扱いが悪かったです。(>_<) 生き残って欲しかった一人です。
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきます。
トラックバックありがとうございました。
あの世界観を劇場で満喫してみたかったです。
今さらながらに後悔してます(>_<)
実はいまだに3D映画は未体験なのですが、
これぐらい3D映画のために作ったぞという心意気が感じられるような
映画を3Dで観たいものです。
>あの髪の先のフィーラで接続され制御するというアイデアも素晴らしいと思います。
あれはすごく斬新でした。
髪が長い理由までしっかり作りこんであって感心しました。
きっと、他の生き物などの設定も細かく作ってあるんでしょうね。
ミシェル・ロドリゲスは私の中では「マチェーテ」とドラマ「LOST」の
印象が強いのですが、「バイオハザード」にも出てるんですね。
それはぜひともチェックしなければ!
教えてくださってありがとうございます。
普通に観てもかなり広々とした雰囲気を味わえましたけど、3Dだとさらに奥行きが出てよかったみたいです。
ただ字幕が2種出たり長時間映画だったので疲れたかもしれませんね。(^^)
動植物の生態はかなり設定されていたようですね。
動物を制御するのは、いろいろな作品でもあったりするんですけど、フィーラはなかなか面白い設定だったと思いました。
ミシェル・ロドリゲスって「LOST」にも出演しているんですね。
彼女は結構好きなんですけど、途中で死んでしまうことが多くって悲しいです。でも、そういう役処なので気に入ってしまったのかな。(^^;
なんでも「バイハザード5」でも再出演するようですが…あれれ?
トラックバックありがとうございました。
昨日TVでやってましたものね。
皆さんのコメント拝見して、更に劇場で見るべき映画な気がしてきました。
お勧め度も☆☆☆☆☆ですしね。
シガニーウイーバーが母に似てて、シガニーウイーバーの作品を見た事がないんですが、これでシガニーウイーバーデビューしてみようかな。
劇場+3Dが一番いい作品だったかもしれません。
最近のなんでも3D作品とは、まったく違うと思います。(^^)
シガニー・ウィーバーデビューはやっぱり「エイリアン」の方がいいと思いますよ。今観てもよく出来ていると思います。
わたしはいつもの悪い癖でいろいろと引っかかってしまって、入り込めませんでした。兄のDNAをつかった遺伝子操作で造った肉体を、ただの器と考えるのがどうも・・・。髪の先のフィーラで接続され制御するというのも、ゲーム的感覚でパンドラの生き物たちの神秘性が損なわれているように感じられました。
ただ、映像は本当に素晴らしかったですね。ナヴィたちの容姿もすぐに慣れたし、ヒロインは美しかったです。
主人公が馬鹿じゃなければもう少し楽しめたかも。
あらら、そうでしたか。
DNAを使ったのはより操作しやすくするためと、フィーラのためだと思いますが、私はアバターというのはゲームサイトであるような自分の身代わり、分身と同じ意味合いで、そこには意思はないと思っていました。ここに感情があると恐らく操作できないでしょうし、クローンでもありませんし…どちらかというと、「サロゲート」のロボットをもっと生体的に作ったものと思います。
フィーラもそれが機械的なものだったら宵乃さんと同じことを思ったかもしれませんね。(^^)
この映像は巨大スクリーンならではだったと思います。
ヒロインが美しく感じるのも、感情移入のせいでしょうねぇ、不思議です。
主人公が馬鹿なのは…私も感じました。(^^; あはは。
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきます。
僕はこの映画、内容の印象があまり残ってなく・・(^▽^;)
映像が綺麗だったことと、ミシェル・ロドリゲスがいい人で
カッコ良かったことの印象だけ残ってます(笑)
プロジェクターにして、この映画の映像を堪能したかった
こともありBDを買っちゃいました!久しぶりにまた
見てみたいと思います!!(^.^)
映像はとにかくよかったですね。
3Dでなくても、奥行きが感じられて広大な感じが伝わってきました。
これはやっぱり大きなスクリーンで観たいですよね。
ミシェル・ロドリゲスはいい人でした。合掌。
この人が最後まで頑張る作品を増やしてほしいです。(^^;