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23世紀…地球人類は光速を大きく上回るハイパードライブを用いることで、ほかの太陽系へと進出していきました。
宇宙連邦船C-57-Dは特別任務のため、地球から20光年離れた惑星アルテア4へ1年の航海を経て到着しようとしていました。乗員はアダムス船長(レスリー・ニールセン)以下19名。任務は20年前にアルテア4に到着している、ベララホン号の生存者を探すこと。
しかし惑星にいたの言語学者のモービアス博士(ウォルター・ピジョン)と彼が創った万能ロボット・ロビー、そしてこの地で生まれた彼の娘アルテラ(アン・フランシス)だけでした。ほかの者たちは到着早々に正体不明の怪物のために殺害されてしまったというのです。アダムスは地球への帰還を勧めますが、モービアス博士はこの地で発見した先住人「クレール」の調査があることと、自分たちの家は怪物に襲われても大丈夫という理由のため、申し出を拒否するのでした。そしてこのままこの地にいると、また再び怪物が襲ってくる恐れもあり早々に引き上げるように言うのでした。
アダムスは地球との交信を行うことにするのでしたが、その夜、博士の言葉通りC-57-Dは謎の怪物の襲撃を受けていまうのでした!
SFの金字塔ともいうべき作品です。
今観るとさすがに古くさい描写は多いですが、SF面における定義や設定、そして最大の謎であるイドの怪物(潜在意識の基本原理)の登場は今でも画期的です。
光線銃で姿を現すイドの怪物の描写もとてもいいですね。
誰もが持つ潜在意識、表面上では取り繕っていても心の奥底では何を考えているのかは当の本人、いえ、その本人ですら意識していないものなのかもしれません。だからこそ、それが表面化したときには恐怖に変わることもありますし、それは止めようと思ってもとめることができないものなのです。こういう目に見えないものを題材にし、映像化したことは特筆すべき点でしょう。
この作品で目を引くのが「クレール」の万能ロボットです。
ロビーの愛称で親しまれるロボットは188言語方言を操り、分析能力にも優れ体内で同じものを作り出すこともできます。その体型上動きだけはのんびりですけどね。
このロビーには数年前に発表された『われはロボット』(アシモフ)で定義されている「ロボット工学三原則」がプログラムされており「怪物を止める」という指示に対する彼の動きに大きく影響を与えています。
ちなみにロビーはその後の「続・禁断の惑星 宇宙への冒険」を初めとしていろいろな作品に登場して愛嬌を振舞っています。たまには敵に操られることもあったりして。(^^)
【一言いいたいコーナー】
・なんでもこの作品もリメイクの話があるようですね。これは別にリメイクしなくてもいい味出しているのに…またツッコミどころ満載の作品にならなければいいですけど。
・船長がレスリー・ニールセン!若すぎてクレジットを見るまで気が付きませんでした。(^^;
・クレジットの中にはロビーの名称もちゃんとあります。
・このロビーは「グレムリン」の中では父親の発明会の中でもちゃっかり登場しています。
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