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2010年05月30日

サロゲート

あなたは望みのままに、夢見る≪自分≫になれるのです。
サロゲート [DVD]
2009年(Surrogates)製作国:アメリカ
監督:ジョナサン・モストウ原作:
製作:デヴィッド・ホバーマン、トッド・リーバーマン、マックス・ハンデルマン製作総指揮:デヴィッド・ニックセイ、エリザベス・バンクス
脚本:マイケル・フェリス、ジョン・ブランカトー撮影:オリヴァー・ウッド
音楽:リチャード・マーヴィンamazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー

14年前から開発されていた「サロゲート」は自宅にいながら身代わりのロボットを利用して、あらゆることが体験できるシステムでした。しかし3年前、人間はあるがままの姿であるべきと「サロゲート」を否定する考えが広がり始めたのもまた事実です。彼らは『独立区』と呼ばれる地区で人間だけの生活を始めました。

そして現在…ある夜のこと、男女のサロゲートが破壊される事件が発生。女性型「サロゲート」のオペレーターである男性が自宅で死体となって発見されました。
さらにウェスト・サンディエゴでもオペレーターである若者が死亡します。彼は「サロゲート」の生みの親であるライオネル・キャンター(ジェームズ・クロムウェル)の息子でした。
2人の死体の共通点は、脳が頭蓋骨の中で液化していることでした。安全であるはずの「サロゲート」での事件を調べるため、FBIのトム・グリアー(ブルース・ウィリス)と相棒のピータース(ラダ・ミッチェル)は運営会社であるVSI社、そしてキャンター博士の取調べを開始します。
やがて浮上してきたのは、事件現場でカメラが捕らえていたバイカーのストリックランド(ジャック・ノーズワージー)…彼は1ヵ月前に武装強盗容疑で捕まった記録がありましたが、なぜかすぐに釈放。
何かあると思ったグリアーは、彼がドーチェスター区にいることを突き止めパトカーとヘリとで逮捕に向かいましたが、謎の過負荷機械のために「サロゲート」を破壊され間一髪射程から逃げたグリアーのヘリも近くの『独立区』に墜落するのでした。
このことは『独立区』の≪預言者≫たちを怒らせ、彼はFBIを停職するはめに…「サロゲート」もないままに犯人を追い詰めようとするグロリーでしたが、「サロゲート」と生身の違いは彼の心情を大きく揺れ動かしていくのでした。

映画レビュー

ちょっとオススメ上映時期が同じくらいになってしまいましたが、まるで「アバター」のように身代わりロボット「サロゲート」を扱った作品です。
世の中はすでに「サロゲート」が浸透しており、「サロゲート」同士での付き合いが当たり前の世界です。一皮剥けばロボットであることは、少し前に観た「ゼイリブ」のような感もあります。結構ドクロ状なので見た目も。
ある意味、人類が「サロゲート」に侵略されたかのようです。
しっかりと≪預言者≫と呼ばれる人物もいて「人間はあるがままの姿が…」と演説しているところもダブります。
ただ侵略ではなく、あくまでも日常的に使う道具として「サロゲート」は扱われており、もともとの開発も身体の不自由な人のための開発であったようです。でも、なんでもそうですが依存症には困ります。ましてや「サロゲート」は自分自身の身代わりとしてほぼ何でもできるわけですから、長期にわたって使うと身体的にもなまってくるようです。主人公であるグリアーですら、生身では満足にあることすらままなりません。このように日常レベルで知らず知らず身体を蝕んでいくということは、なにげに恐ろしいことですね。

アバター」ではDNAレベルからの設計のために、自分のアバターを他人が使うことはできませんでしたし、この「サロゲート」も基本は脳波の問題でできませんし、他人の「サロゲート」を使うことは違法ともなっています。これは、捜査しているオペレーターの他人の成りすましを警戒しているにほかなりません。ちょっとここで基本無理なので…と言いましたが、作中ではキャンターが自分特別バージョンとして複数の人間が操れるシステムを持っていると説明があり、このため伏線のようでも明らかにこれはキャンターじゃん!ということがわかるのはご愛嬌でしょうか。

現実のネット世界でもハンドル名やアバターなどが同じ、または複数であっても実際裏では誰が操っているのか判らないのと同じです。それに「サロゲート」が女性であってもオペレーターが女性でない(いわゆるネカマ、ネナベと言われる存在の)可能性も当然あります。最初の事件では「おおっ!」と思ってしまいました。しかも実は男同士って。(^^)

さて肝心のストーリーですが、判ってみれば単純なことなのですが、実に複雑な関係にされている割には非常にスピーディに進むので、各シーンの後で「なるほど」と思うことが度々ありました。面白い題材ですしもう少しじっくりと進めても良かったのではないかと、ちょっぴり残念でした。

夫婦間の…とくに奥さんが自分の衰えを感じて「サロゲート」から降りないのは、依存症などではなくやはり女性特有の感情でしょうか。夫が衰えた妻を愛していると言っても、やはり女性は常に美しくありたいと望むものなのかもしれませんね。
しかしそれでも、一緒に歳を重ね、支えあって生きていくのが人であり夫婦だと思います。

【一言いいたいコーナー】
・作中グリアーが「5人の部下が死に…」と何度も言っていますが、実際にはパトカーの警官が6名、そしてヘリの操縦者が1名の7名が殉職していると思われます。なむなむ。
・「AI」では瞬きが禁止されて大変だったそうですが、この作品ではしていますね。まぁ、それだけ人間に近づけているということで、表情も時折見かけられていましたし。いろいろとランクはあるようですね。
ブルース・ウィリスの髪のある「サロゲート」にはびっくり。いつもとあまりにも違っていたので、しばらくわかりませんでした。
・ひょっとしたら勤務先で唯一生身で作業をしているボビー、あまり登場シーンはありませんがいい味を出していました。こういうキャラは好きですねぇ。
Number603・どなたかが間違っていましたが『サルゲート』ではありません。うきー。(^^;

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ラベル:映画 DVD SF
posted by 白くじら at 20:03| Comment(8) | TrackBack(4) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは〜♪
誰しもちょっと欲しいと思うサロゲートですな。
仕事に行ってほしいです。
ブルース・ウィリスのふさふさ金髪は、笑ったわん。
サロゲートの彼は、しわを減らし、生身の時は反対にしわを増やしたそうですねぇ。
美男美女ばかりだったら、醜いサロゲートも流行ってきてたかもしれないですね。
そんな風に、もうみんな好き勝手な妄想が一人歩きしまくる映画でもありました。
Posted by ちゃぴちゃぴ at 2010年06月05日 00:50
こんばんは、ちゃぴちゃぴさん。

確かに一台欲しいものですね。
このサロゲートって感覚で動かしていたんでしょうかね。でないと、運転の操作からして大変そうですよね。(^^;
ウィリスのふさふさには驚きましたね。いままでがずっと坊主だったので…おかげで実体が登場したときになんだか安堵感がありました。

美男美女ばかりでしたが、妙に自分に似せているのも特徴でしたね。やはり基本、自分が一番いいのだろうか。

あながち妄想でもないかも。(^^;

トラックバックありがとうございました。
Posted by 白くじら at 2010年06月05日 08:33
白くじらさん、こんばんは。

この映画は結構おもしろかったですね。
私も最初、ウィリスのサロゲートを本人が演じているとは気づきませんでした。
誰か若い俳優を代役に立ててるのかなと思ってたんですが、
CGで処理してたんでしょうね。
サロゲートがお人形顔の美男美女揃いなのは可笑しかったですが、ラダ・ミッチェルが好みでした。♪

では、トラバさせて頂きますのでよろしくお願いします。
Posted by wanco at 2010年06月13日 00:52
こんにちは、wancoさん。

かなりスピーディな展開でしたが、なかなかに面白い作品でした。
同時期に「アバター」が上映されていなければもっとヒットしていたのではないでしょうか。

私は最初サロゲートではなく本人かと思っていたので、髪があるとイメージが全然違うなーレベルでした。(^^; でもものすごく違和感があったので、実体が登場してやれやれと。
サロゲートは妙に美男美女でしたし、妙に変なところもあったのでCGがきつめのメイクが施されていたのではないかと思います。
ラダ・ミッチェルは中身がころころと変わっていたものの、よかったですねぇ。これぞサロゲートです。

トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきます。
Posted by 白くじら at 2010年06月13日 13:08
白くじらさん。こんんちは。
当方にお越しいただきましてありがとうございます。
ハゲがかっこいい人が外国人には多いですね。
だからなのか毛があるとかっこよく無い。
昔、「ブルームーン探偵社」って言うドラマがあって、彼出ていたんですよね。
若かりし頃ですから、確か毛があったはずです。
当時もかっこよかった覚えがあるのですが…。
もう忘れてますね。
Posted by de-nory at 2010年06月16日 07:37
こんばんは、de-noryさん。
こちらこそ、ご来訪ありがとうございました。

日本人だとお坊さんになりかけてしまいますが、海外では格好いい部類に入ってしまう人は多いですね(お坊さんがダメという訳ではありませんけど)。(^^)
中国だとカンフーのイメージが強いです。

「ブルームーン探偵社」は残念ながら観たことがありませんけど、やっぱりその役に合っているかどうかになっちゃうのかもしれませんね。

トラックバックありがとうございました。
Posted by 白くじら at 2010年06月16日 22:07
なんとか、こちらにたどり着きましたが.....
トラックバックって出来てますでしょうか?
う〜ん....難しいですね。
Posted by かえるまま21 at 2011年09月20日 21:54
こんばんは、かえるまま21さん。

たどり着きましたね。
大丈夫、トラックバック、届いていましたよ。(^^)/
ありがとうございました。


私のところではスパム対策で、トラックバックしても私が承認しない限り表示されないので、成功失敗が判りにくいですね。
なるべく早く承認するようにいたします。
Posted by 白くじら at 2011年09月20日 22:37
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