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その昔、マヤ文明の人々は恐るべき女神を崇拝していました。男たちは女神に力と献身を、女たちは肉体美を捧げました。高い文明を誇っていた彼らでしたが、西暦607年に北へ移住しました。なぜ彼らは移住しなければならなかったのか、それは誰にも判らない謎でした。
1949年メキシコシティの南約500Kmの地点あるティカルの古代遺跡…火山の近くの洞窟を調査していた考古学者エニトが、息も絶え絶えに戻ってきました。一緒に行ったウルマーの姿はなく、エニトが持っていた拳銃の弾丸はゼロでした。
リーダーのフィールディング教授(メリヴェール)と友人のマックス(ジェラルド・ヘルター)は、すぐさま洞窟へと向かいます。そこで発見したのはマヤ神殿と女神カルティキの像でした。地下にあった地底湖に何かあると思った一行は、固定に骸骨(太古に生贄に捧げられた人)と豪華な装飾品でした。財宝を盗り始めたダイバーは何かに襲われ、引き上げたときには頭が半分溶けかけていました。ついで現れた蠢く怪物。財宝に目がくらんだマックスは右腕を取り込まれ、なんとか生物の一部を切り離すことでマックスを助け出した教授は、ガソリン満載のトラックで怪物を燃やすのでした。
マックスの右腕を取り込んでいた物体はなんとか剥がすことができたものの、もはや再起不能状態でした。さらに毒が脳に侵入しかけており、治療方法の発見は急務でした。ロドリゲス教授(ヴィットリオ・アンドレ)と共に生物の特性を調べるフィールディング教授は、やがて放射能を照射することによって今なお活動を促進することを発見します。
一方、もはや正常な思考をすることができなくなってきていたマックスは、前々から好きだった教授の妻のエレン(ディディ・ペレゴ)の元に…。そして間の悪いことに1342年周期で訪れた彗星が、地表に放射能を与えはじめ、わずかに残っていた生物を促進させ、分裂させてしまうのでした!
久しぶりにモンスター系の作品を鑑賞しました。
私が生まれる前の作品で、しっかりとモノクロでしたが、謎の生物カルティキに襲われるところとか取り込まれた場所など、なにげにグロいシーンに感じられました。モノクロの方が変に想像してしまうのか、とんでもないことが起こっていたような。
残念なことに、この生物の登場シーンがちょっと少ないことでしょうか。どちらかというと、脳がいっちゃっているマックスの方がどんどん怖い存在になっていたような気がします。ただカルティキの毒に犯されていても、カルティキの仲間になるというわけではなく哀れな最期でした。
カルティキは単細胞生物という説明で、放射能を放射することによって成長、さらに増殖するようです。分離に関してはよく判りませんでしたが、そもそもカルティキの一部だったので、切り刻まれたりするともっと速く増殖していたかもしれません。
こういうところは邦画の1968年「ガンマー第3号宇宙大作戦」に登場する惑星フローラの生物に似ていますね。こちらはもう増殖し続けて手がつけられませんでしたけど。
結局マヤ文明の謎ですが…カルティキを女神として崇拝?この姿から女神像が作られたのには驚きですが。もしくはよくある神官が、架空の女神を祭り上げて、カルティキを使って恐怖支配?で生贄として洞窟の池でカルティキの餌になっていたのでしょうか。
でもって彗星が近づいたときに増殖したので逃げちゃったと。
予告編では散々凄い恐怖を植えつけようとして不死身で世界の最後のような感じでしたが、実際には屋敷で騒ぎを起こしておしまいだったのがなんだかなーって規模でしたね。それでも火炎放射する戦車が登場してきたのは凄いです。
それなりに恐怖感はありましたが、もっと暴れて欲しかったですね。
【一言いいたいコーナー】
・カルティキを手から剥がしたり、ケースから持ち上げようとするときって…どうみてもあれは雑巾にしか見えない。(^^;
・ちなみにこの単細胞生物の歳は2000万歳(新聞では1億歳)だそうです。
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