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2010年07月31日

007-1 ドクター・ノオ

"00"は殺しの許可証だ。殺されては困る。
ドクター・ノオ (デジタルリマスター・バージョン) [DVD]
1962年(Dr.No)製作国:アメリカ
監督:テレンス・ヤング原作:イアン・フレミング
製作:ハリー・サルツマン、アルバート・R・ブロッコリ製作総指揮:
脚本:リチャード・メイバウム撮影:ピーター・ハント
音楽:モンティ・ノーマンamazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー

007シリーズ米国の要請でケープ・カナヴェラルへの妨害電波を調査中だった諜報部員ストラングウェーズ(ティム・モクソン)と秘書が消息を絶ちました。
ロンドンのM(バーナード・リー)の指示で『殺しの許可証』を持つ諜報部員007ことジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)は、すぐさまジャマイカに飛び、CIAのライター(ジャック・ロード)と協力して捜査に当たることになりました。

やがて中国人ドクター・ノオ(ジョゼフ・ワイズマン)が所持する島が浮かび上がってきます。
その島は竜が出ると言われ、猟師たちの間では禁断の島とされていました。仲間と共に乗り込んだボンドは、海岸で出会った貝を採っていた娘ハニー・ライダー(ウルスラ・アンドレス)と出会い、一緒に島の中に入っていくのでしたが、そこには…。

映画レビュー

ちょっとオススメイギリスの作家イアン・フレミングのスパイ小説を原作とした、007シリーズの記念すべき第1作です。
まだ無名のショーン・コネリーを主人公に抜擢。しかし、この作品は劇場公開と共にヒットし、以後現在に至るまでシリーズが続いています。
日本での公開は1年後で、「007は殺しの番号」というタイトルで、スパイという認知度を高めたのではないでしょうか。『殺しのライセンス』という恐ろしい存在も、単なるスパイではなく、多くのスパイの中でもエキスパートであるという存在を確かなものにしていました。

今でこそハイテクのスパイグッズの装備品に、陸海空の乗り物を操るボンドも1作目は意外と地味で、まだワルサーPPK片手に肉弾戦です。(^^; 序盤に10年も愛用していたベレッタから変更されるシーンがあります。なんでも前回の任務の時にはこの銃のために負傷したとか。
ちなみに『Q』という名称はありませんが、ボンドにワルサーを渡すのが『Q』で、ピーター・バートンが演じています。『M』はバーナード・リー、マニーペニーはロイス・マクスウェルです。

【ここがいい!】
・なにげにホテルの部屋などに入ったときのチェックや、外出時の扉に貼り付けておく髪の毛やアタッシュケースの鍵穴の仕掛けなど、スパイをかじっている(?)人なら一度はお目にかかったであろう仕掛けですね。こういうちょっとしたところがスパイっぽくって観ていて面白いです。実際にすることはないでしょうけど。
・島に棲んでいるというドラゴン。こういう奇想天外(とまではまだいきませんが)なメカが登場するのも、このシリーズならではです。でも、いくらなんでも見れば判るように気もしますけどね。

【ここは問題かな?】
・島のカメラマンや侵入の用心にしていた数々の仕掛けなども、その後のストーリーに大きく関わってこないのが残念ですね。伏線はいろいろと張っているのですが、結構おざなりにされているようです。やっぱり少し荒削りなところがあるようです。
・後にボンドガールと呼ばれる1代目(?)がウルスラ・アンドレスが演じていたハニー・ライダー。登場シーンは有名ですが、いかんせん物語り後半からなのが悔やまれます。ただ一応一般人ですからボンドといつも行動するわけにもいかないので仕方がないかな。

【シリーズのチェック項目】
・敵はスペクター(情報活動、テロ、復讐、搾取などを専門とするエリート組織)の一員であるドクター・ノオ。
・最初の狙っている銃口に向けて撃つシーンは立ちポーズ。
・プロローグはありません。
・オープニングは歌詞付き、おなじみの曲で、以後、銃口に向けて撃つシーンでも使われています。
・エンディングは音楽のみで短いです。次回作の予告はありません。
・ボンドが名を名乗るときの言い回し「ボンド…ジェームズ・ボンド」が有名ですが、この1作目から使われています。
・ほかにもオフィスに入ったときに帽子を帽子掛けに投げるのですが、この演出もシリーズ中ではかけようと思ったら近くにあったり、マニーペニーが代わりに投げたりと注意していると面白いです。

【一言いいたいコーナー】
・当時は確か007のことを「ゼロゼロセブン」と読んで(呼んで)いたと思いますが、いつしか「ダブルオーセブン」と…日本には「009」があったからかなぁ。
・愛用の拳銃はワルサーPPKですが、実際には小道具係がよくわかっていなかったらしく、別の種類のワルサーや別の拳銃が登場していたりします。でもそれをなんとも思わないで使っていたほうもなんですけどね。ついでに気にせず見ていたりもしていますけど。(@@;
Number629・ボンドの役者の候補には、ケーリー・グラントパトリック・マクグーハン、そして実際に3代目のボンドとなったロジャー・ムーアも上がっていたそうです。

THE END of ドクター・ノオ.
But JAMES BOND will be back ロシアより愛をこめて.


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子育て 時々 映画(マミイさん)の「非情なスパイ
sailor's tale(starlessさん)の「007/ドクター・ノオ

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posted by 白くじら at 19:00| Comment(10) | TrackBack(2) | アクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
白くじらさん、こんにちは。

007のレビューですね♪
私も今度観ようと思っているので、
シリーズのチェック項目に注目しながら観てみようと思います。

当然こちらが元祖なのですが、色々なスパイコメディをみているから
「あの映画で見たぞ!」ってシーンがたくさんありそうな気がします。(笑)
数々の映画に影響を与えた素晴らしいシリーズの一つですよね。
Posted by マミイ at 2010年08月01日 07:52
こんにちは、マミイさん。

おお、マミイさんも観賞し始めますか!
シリーズモノの中では結構長期な作品なので、しばらくかかると思いますが、中には1度しか観たこともないような作品もあるので楽しみです。

007は他の作品にかなり影響を与えていますから、そういうシーンはありそうですね。特にショーコネリー出演の作品に多そうです。(^^)
Posted by 白くじら at 2010年08月01日 09:55
いつからなんでしょうねー「ダブルオー」
結構前から「ダブルオー」っていうのは知ってましたけど、
ムーンレイカーの頃はまだゼロゼロって言ってた様な。
コネリーのボンドが一番という人は未だに多いですけれど、
個人的にはどの007もそれなりに良さがあったかなーって思います。
ベレッタはPPKより口径が小さくて威力がどうとかじゃなかったかな?
で未だにワルサー系のピストルを使ってるんですよね。
Posted by tonbori at 2010年08月01日 14:13
こんにちは、tonboriさん。

うーん、いつの間にか「ダブルオー」になっていましたねぇ。
言い回し的には「ダブルオー」の方が格好いいですけどね。(^^;

やっぱりショーン・コネリーのボンドを一番良く観ているからかも知れません。でもバトンタッチの1作目はともかく2作目からは、私もそれほど違和感もなく楽しめています。
逆に番外となった「ネバーセイ・ネバーアゲイン」のコネリーには違和感が…これって、作品の持っている音楽や雰囲気の影響も大きいのかも。

ワルサーはトレードマークに近いものになっていますから、代えるに代えられないのかもしれませんね。この話のようにどこかでワルサーを使ったために死にかけるというのでもない限り変わらないかも。
Posted by 白くじら at 2010年08月01日 18:25
こんばんは。
「007/慰めの報酬」へのコメントありがとうございます。

竜が出るとの噂の島のシークェンス。
今から観れば、幼稚なものですが、見方を変えれば、その素朴さが、当時としては良かったです。
この映画の7〜8年後に、ビリー・ワイルダーが撮った「シャーロック・ホームズの冒険」で、ネス湖の怪獣?実は…。という古城のシークェンスは、この映画へのオマージュか?と、思う一瞬がありました。

1代目ボンドガールのウルスラ・アンドレス。
後々の洗練された都会的ボンドガールに比べると、素朴な味がしますが、これも見方を変えれば、物語り後半からの出現だからこそ、あの衝撃?があったかもしれないと、思ったりもします。

当時は、「ゼロゼロセブン」と呼んで居ました。間違いありません。(可成りしつこい派の私は、今もその呼称を護っています)
今は、「ダブルオーセブン」と呼んで居るのは、勿論知っていますが、ほんとに何時頃から、そうなったのでしょうね?。

ボンド役の候補に、当初、ケーリー・グラントも挙がっていたのですか。ロジャー・ムーアの3代目も納得がいきました。情報ありがとうございました。
Posted by アスカパパ at 2010年08月02日 20:01
こんばんは、アスカパパさん。

まさか一作目からこのよう竜が出てこようとは思ってもいませんでした。こういう奇抜な乗り物が出てくるのも007シリーズならではでしょうね。
「シャーロック・ホームズの冒険」でも同じようなシーンがあるのですね。(^^) ひょっとしたらオマージュなのかも知れませんね。

最近のボンドガールは欠点があまりありませんし、ボンドとも戦うことが多いですから、初期の女性は新鮮味があっていいです。
今は後半で出てくるなど考えられないような気がします。(^^;

ふむふむ、やっぱり初期(今でも)は「ゼロゼロセブン」と呼んでいたのですね!今「女王陛下の007」を観ているのですが、この中で「ダブルオー」という言葉は聞こえました。ただ、それでも私たちが呼んでいたのは「ゼロゼロ」だったかもしれませんけど…。
Posted by 白くじら at 2010年08月03日 21:53
白くじらさん、こんばんは。
今、観終わりました。

私は5代目ピアース・ブロスナンから007を見始めたのですが
1作目は今とは全然違いますね。
(テーマソングなどはおなじみですが。)
割とあっさりと人を殺すボンドにビックリしました。
さすが殺しのライセンスを持ってるだけはありますね。

ちなみに私も「ゼロゼロ」派ですよ。
『ゼロゼロセブンは二度死ぬ』じゃないとしっくりきません。
索引をさ行にするか、た行にするか・・・・悩ましい。(笑)
Posted by マミイ at 2010年08月10日 23:42
ごぶさたしています。
お元気ですか。

…どうしたんですか、急に(笑)
アタッシュケースをお買いになったとか?

では、全作トラックバックでおつきあいいたします。
Posted by starless at 2010年08月11日 20:17
こんにちは、マミイさん。

5代目からでしたか。
そのころはもう娯楽大作としてハデになっていたでしょうから、1作目を観るとあまりの質素さにビックリするかもしれませんね。
ボンドはザコは殺さない…というセリフもあったりするのですが、意外にあっさりと殺していたり、こちらの味方もあっさりと…というのがあります。
「殺しのライセンス」という言葉は衝撃的でしたね。

私も昔は「ゼロゼロ」だったと思うのですが…いつの間にやら。
私は今風に「た行」にしちゃってます。

トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきます。
Posted by 白くじら at 2010年08月12日 16:13
こんにちは、starlessさん。
お久しぶりでございます。

前々から書こうとは思っていたのですが…21作目を観て、あまりの変わりようにちょっぴり奮起してみました。
アタッシュケースは買っていないです。(^^;

全作トラックバックありがとうございます。
こちらからもさせていただきますよ。よろしくお願いいたします。
Posted by 白くじら at 2010年08月12日 16:46
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