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一年後…真珠湾で作戦を狙っていたリチャードソンは、艦長がいなくなった潜水艦ナーガに乗り込むことになりました。乗組員たちは人望厚い副長のジム・ブレッドソー(バート・ランカスター)が艦長になると思っていただけに動揺を隠せません。一度は転属を願ったジムでしたが、リチャードソンはそれを許さず、ナーガは修理が終わると出航していくのでした。
行き先は帰らざる海と名付けられた豊後水道…このときすでに駆逐艦アキカゼによって4隻もの艦が沈められていたのです…青ざめる乗組員にリチャードソンは豊後は避けながら訓練を行うと周知します。しかし、執拗なまでの一撃離脱の訓練、そして敵に出会っても逃げるのでした。そしてナーガの前に豊後水道が…。


復讐に凝り固まってしまった艦長クラーク・ゲーブルと、乗組員を思いやる副長バート・ランカスターの激突です。
潜水艦の怖さは、まず閉鎖空間であること、脱出しようと思っても周囲は海水があるためにそれも無理。さらに周囲が見えないことにあります。ソナーだけに頼っているために、そばにいても判らないときがあります。
ソナーにはアクティブソナーとパッシブソナーがありますが、本作ではパッシプソナーが使われていたようです。これは相手が出した音をそのまま受信する方式で、ようするに静かにされているとすぐそばで浮かんでいても判らないという、映像的にはなんとも緊迫している状況になります。ちなみにアクティブは探知音を発信させて反射音を探知する方法です。
この作品ではメインがアキカゼとの戦いがメインとなっているためにうっかりしていましたが、タイトルは「深く静かに潜行せよ」なんですよね。最後に予期しなかった戦いが舞っています。まさに潜水艦は究極のステルスです。
【ここがいい!】
・ストーリー説明では鬼艦長のような書き方をされている場合もありますが、厳しい訓練を経て兵士たちが成長するさまは戦争モノとはいえいいですね。努力すれば実になるのです。
・艦長の行動に疑問を持ち、艦長の方法ではアキカゼ撃沈を無理だと思っている副長が思い直すきっかけが日本の放送だとは…なんとも皮肉なことでした。
【ここは問題かな?】
・この作品ではあまり戦争による批判などは感じられなく(もちろん悲惨さというのはあるのですが)、どちらかというと復讐という名の「困難に向かって努力する男」の話だったと思います。これは問題というよりも、ちょっと珍しいかな?と。
【一言いいたいコーナー】

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