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2010年09月20日

007-11 ムーンレイカー

宇宙の制覇は、全人類の未来への投資です。
私を愛したスパイ (デジタルリマスター・バージョン) [DVD]
1979年(Moonraker)製作国:イギリス、フランス
監督:ルイス・ギルバート原作:イアン・フレミング
製作:アルバート・R・ブロッコリ製作総指揮:マイケル・G・ウィルソン
脚本:クリストファー・ウッド撮影:ジャン・トゥルニエ
音楽:ジョン・バリーamazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー

007シリーズアメリカからスペースシャトルを空輸中だった747でしたが、イギリス目前で墜落。しかしその残骸跡からはシャトルの部品一つ落ちていませんでした。
007ことジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)は、事件の調査をするべくシャトルの製造を行ったドラックス社があるカリフォルニアへと飛びました。
社長であるヒューゴ・ドラックス(マイケル・ロンズデール)は、フランスの城をまるごと買取り建設するほどの大富豪。自宅でパイロットたちの訓練もしていました。

研究所の中で仕組まれた事故にあうボンド…かろうじて一命を取り留めたボンドは、CIAから送り込まれていたホリー・グッドヘッド博士(ロイス・チャイルズ)と合流し、ドラックスの身辺を洗おうとするのでしたが、そんな彼らに襲い掛かる剣道野郎のチャン(トシロー・スガ)、そして新たに雇われた金属の歯を持つジョーズ(リチャード・キール)。
消えたスペースシャトルはいったいどこに…そしてドラックスはいったい何をたくらんでいるのでしょうか。

映画レビュー

まぁまぁイアン・フレミングの小説3作目で、映画としては第11作目となります。
当時「スター・ウォーズ」を初めとするSF映画がヒットしており、007も予定されていた「ユア・アイズ・オンリー」ではなく、本作「ムーンレイカー」を先に公開することとなりました。
スペースシャトル自体もまだそれほど知られていなかった時代(実際の初飛行はこの2年後です)だったと思いますが、ボーイング747があのような形でスペースシャトルを運搬すること自体に驚いたものです。

また、敵役の殺し屋に前作「私を愛したスパイ」で生き延びていたジョーズが再び登場。ただし、恐怖感というよりもコメディタッチが多分に付加されてしまい、数ある殺し屋の中でも相当な変り種となってしまいました。もっとも2作品に登場すること事態、初めてなんですけどね。
のぁ、不死身の殺し屋とはいえ、あまりに過度な不死身振りは白けるんです。

本作ではついに宇宙に飛び出すという、スケール的にもかなり大きな作品になっていましたが、こうなると規模にばかり目がいってしまいストーリーに難点が出てくるのには困ったものです。
肝心のヒューゴ・ドラックスからして、まだ調査段階だというのにボンドを殺る気満々。さらにシャトルを何機も作れるはずなのに、1機欠陥が見つかったからと、自分が売ったシャトルを奪うとか…どこかおかしい。こんなことなら欠陥品を747の墜落現場で爆破しておくべきでしょうね。
なんだか盛大なる自爆野郎でした。
しかも宇宙に飛び出すという理由がもうなんとも言えません。(- -;

【ここがいい!】
・やっぱりスケール感でしょうか。シャトルの打ち上げシーンは好きです。
・序盤のパラシュート無しでのダイブ。ここは手に汗握りますね。これがまた本編と関係のないところが泣けてきます。(^^;

【ここは問題かな?】
・ジョーズの弱体化。女の子と出会って歩くシーンなどは、まさにフランケンシュタインの怪物のようでした。演出としてはいいかもしれませんが、恐怖感のなくなった殺し屋には用はありません。
・ステーションに急行した隊員たちがボンドたちを見捨てるシーン、ボンドがジョーズを見捨てるシーンなど、本来あってはならないような気がします。あとで助かったからいいというものでもないでしょうに。
・ラストのオチが下ネタに走りすぎ?(^^; ドッキングってあなた…。
・剣道野郎のチャン…竹刀で向かってくるとは…掛け声のおかしいのはフェイント?

【シリーズのチェック項目】
・ムーンレイカーを造った実業家ヒューゴ・ドラックス社長。
・最初の狙っている銃口に向けて撃つシーンは片膝を曲げての左手を添えての片手撃ちポーズ。
・プロローグあり。飛行機からのパラシュート無しのダイブが凄い!
・オープニングは歌詞アリです。
・エンディングは歌詞アリ(テンポが速い)で、次回作の予告もあります。

【一言いいたいコーナー】
Number656・M役であったバーナード・リーは「ユア・アイズ・オンリー」の撮影前に亡くなっており007シーズ最後の出演作品となっています。合掌。

THE END of ムーンレイカー.
But JAMES BOND will be back ユア・アイズ・オンリー.


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posted by 白くじら at 23:24| Comment(4) | TrackBack(1) | アクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは☆ いつも色々と有難う。

>敵役の殺し屋に前作「私を愛したスパイ」で生き延びていたジョーズが再び登場
>もっとも2作品に登場すること事態、初めてなんですけどね。

え〜っ、そうだったんですか〜!
私はこの人はしょっちゅう出てくるのか?と、先日の映画を見て、誤解していました。
あまり同じキャラは出ないんですネ☆ 勉強になります。

すごく昔の感想文ですがTBさせてもらいました。
あまりに幼くて、恥ずかしいですネ〜。
それにしてもこの映画、いったい誰と見に行ったのか?
いまだに思い出せず、あまりない事なので、
もしかしたら会社の大勢で「しかたなしに行った」のかもしれませんが・・・
ほとんどの場合思いだせるので、悲しいです。
Posted by miri at 2010年09月21日 14:40
こんにちは、miriさん。

殺し屋の中で2作品以上に登場しているのは、後にも先にもジョーズだけだったと思います。
ボス級だとスペクターのボスとか、こちら側では、M、Q、マニーペニーなどは続けて登場しているんですけどね。
ただ、登場はしなくても、生き残っている殺し屋(?)はいるんですけどね。(^^)

映画を誰と観に行ったのかは、結構頭の中に残っていたりしますね。
忘れているときでも、その作品を見ていると思い出すことがありますよ。(^^)
ちょっとしたきっかけで思い出すようです。

トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきます。
Posted by 白くじら at 2010年09月23日 15:31
初めまして。宵乃さんのブログに度々お邪魔しております。
さて、この「ムーンレイカー」。あれこれ求め過ぎて飽和状態になったのでしょうね。次の「ユア・アイズ・オンリー」は原点に戻って地味な作品になっています。
冒頭のパラシュートの奪い合いは凄いですよねー!初めて見た時「これはどうやって撮影したんだろう?事故は起きなかったのか?」と心配になるほどでした。CGがない時代。スタッフの手作りの苦労がわかります。
007映画にありがちなパターン。ボンドに協力した女性が殺される。「O嬢の物語」のコリンヌ・クレリーの最期の場面は悲壮感がありました。
この作品を「シリーズで一番の駄作」と言う人がいますが、逆に愛するファンもいますよ。「荒野の七人」のパロディも出てくるし。1970年代は007シリーズにとって、どうすればお客さんが喜ぶのか?難しい時代だったんでしょうね。
Posted by 間諜X72 at 2010年11月14日 19:36
こんにちは、はじめまして、間諜X72さん。
フォローが大変遅くなり、誠に申し訳ございません。

次の作品が楽しみですね。
今回は壮大な娯楽作品となったようです。(^^)

そうですねぇ。あの冒頭のパラシュートの奪い合いは凄かったです。
今はCGで処理できそうですが、これは実地に空を飛んでいますからねぇ。カメラを持っていたり実は周囲にスタッフも飛んでいるのかもしれませんけど、恐ろしい話です(スカイダイビング中は無重力のようになる地点があるようなので馴れている人ならできるのかも)。

シリーズの中でもかなりの変り種なんでしょうけど、よくもわるくもこれも007の側面なのでしょうね。
「荒野の七人」のパロディは何処なんだろう。(@@)
Posted by 白くじら at 2011年03月30日 15:36
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