映画レビュー一覧(あいう順)映画レビュー一覧(年代順)待機・予定作品B級映画を創ろう!準備中

2006年05月23日

猿の惑星・征服

1972年(Conquest of the Planet of the Apes)
監督:ジョン・リー・トンプソン
ストーリー
地球時間1983年…病原菌が襲った。

亡くなったコーネリアスが語ったとおり、宇宙パイロットが持ち帰った病原菌は猫や犬たちだけに感染し全滅させてしまいました。そして代わりのペットを求め、それは猿を…そう、結局人間たちはコーネリアスが言っていたとおりに行動をおこしていったのです。
コーネリアスとジーラという目先の問題点だけに注意を奪われ、本当の歴史を知っていたにもかかわらずそのままにしていたとは…なんとも恐れ入ります…が続きを観てみましょう。

地球時間1991年。
サーカスのアーマンドにかくまわれていた、コーネリアスとジーラの子マイロは無事に成長していました。唯一の喋る猿として。
サーカス興行の貼り紙をするために、都市に出てきたアーマンドとマイロは、猿たちが都市の清掃や人間の手伝いなどをしている様子を見ます。
しぱらくはペットとして人間に可愛がれていた猿たちでしたが、やがていろいろな使役をさせられるようになり徐々にペットというよりも奴隷のような地位に甘んじていたのです。
簡単な仕事はできるようになってきましたが、まだ喋ることはできません。

驚愕の様子のマイロはある猿が警官に虐待されているのを見て、思わず人間の言葉を叫んでしまいます。
逃げても無駄だと悟ったアーマンドは自分が叫んだことにして自首し、マイロはちょうどアフリカから届いた猿の檻に潜り込むことに。
マイロは訓練センターを経て「頭のよい猿」としてオークションにかけられます。
競り落としたのは知事…彼はマイロに名前を付けようと辞書を適当にめくって指差し、マイロにも同じことをさせました。
そしてマイロが選んだ言葉は「シーザー」。

以後マイロはシーザーと呼ばれることとなり、その名前から「バーテンはにあわん。司令部へつれていけ」ってそれでいいのか知事!
やがてアーマンドは自白光線(?)により、あの時の子供が生きていることを自白させられたあげく死んでしまいます。
そのことを知ったシーザーは涙を流し、猿たちを集め奴隷階級から人間たちにとってかわるための行動を起しはじめるのでした。

映画レビュー
ついに『猿の惑星』という言葉が使われた作品であり、人間社会から猿社会へと変わっていく様を描いた問題作です。
ここでも人間の猿に対しての虐待はかなり酷いもので、これだけ虐げられたら爆発するもの当然です。ただアーマンドや知事の下で働いていたマクドナルドは猿に対して優しく、唯一の安らぎどころだったかもしれません。

シーザーが拷問を受けるところの電流計の針とか、前だけ狙っている軍隊とか…いろいろとツッコミどころはあるのですが、私は興味津々で観てしまいました。ただ、まったく前作の話もなく(途中で少しだけ)物語りが始まるので前作から1年後とか、前知識もなくここだけ観ると何のことやらさっぱりでしょうし、虐げられるシーザーたちに感情移入もできないのでは…と思います。少なくとも2よりは全然ましですけどね。(^^;
なのでこの作品だけではなく、やはりこのシリーズと通して観ることをオススメします。

【一言いいたいコーナー】
・ところで、初めて人間に対して「NO!」を叫んだアルドーの存在は!?ひょっとしてすでに歴史は変わろうとしているのでしょうか。
・前作でジーラが殺された赤ん坊を海に落とすシーンがありましたが、結局人間はマイロの存在を、彼が喋るまでは死んだと信じていたので、海から赤ん坊を回収しなかったのでしょうね。回収していたら生まれてからの日数くらいはわかったと思いますから。この点ではジーラは最後まで赤ん坊をかばい、それは成功していたということでしょうか。

関連リンク
1968年「猿の惑星
1970年「続・猿の惑星
1971年「新・猿の惑星
1972年「猿の惑星・征服
1973年「最後の猿の惑星

TRACKBACK
狼刃骸(werewolfさん)の「猿の惑星・征服 (Conquest of the Planet of the Apes)
ゆず豆的シネマ鑑賞記(ゆず豆さん)の「No.1133 『猿の惑星 4 猿の惑星・征服』
posted by 白くじら at 21:55| Comment(2) | TrackBack(1) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そうそうコレだよコレ!!
大昔に月曜ロードショーだか水曜ロードショーだかで観た記憶っきゃないのだけれど。
(ってぇか、たぶんそんな時代)

そんなワケで記憶があやふやなんだけど…
ラストにさ?
夕焼けをバックにちょいと腰が引けたシーザーが延々と演説してさぁ。
そのシーンが物凄く印象的で、そればっか覚えてたの。
何か脳内補完されててとんでもない事になってそうでさ?
今観るのが怖くもまああるんだけれどもね?
何かこう、漠然と物凄く嫌な終わり方だったのを覚えてたさね。

今観たらば、もっとこう…
内容とかしかと把握出来るんじゃろうねぇ…
それでもまあ俺としては、やっぱシーザーの演説のシーンでじんと来るのだろうなぁと思いつつ…

あー…
やっぱ、この機会に観てみよう。
Posted by 狼さん at 2006年05月23日 22:48
こんばんは、狼さん。

私もこの作品は最初TVでしたが、おそらく真夜中過ぎの深夜番組だったような気がします。
今回DVDが出てくれたおかげで通して観ることができました。

昔観た作品って結構頭の中でどんどんと美化されますよね。(^^;
ラストはなんともいえない部分で終わっておりますが、なかなかいい感じの作品でした。

また観ましたら、ぜひトラックバックをおかけください。
Posted by 白くじら at 2006年05月23日 23:19
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

猿の惑星・征服 (Conquest of the Planet of the Apes)
Excerpt: そもそも今回の企画(?)がスタートした原点となったのが、この4作目である『猿の惑星・征服』。 以下、 MOVIE-DIC: 猿の惑星 征服 より私のコメントを引用。そうそうコレだよコレ!! 大昔に月曜..
Weblog: 狼刃骸
Tracked: 2006-05-30 05:18
リンクシェア アフィリエイト紹介プログラム