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2006年05月30日

大脱走

1963年(THE GREAT ESCAPE)
監督:ジョン・スタージェス
製作:ジョン・スタージェス
原作:ポール・ブリックヒル
脚本:ジェームズ・クラヴェル
ストーリー
この映画を50名の勇敢な兵士にささげる。
出演: スティーヴ・マックイーン、ジェームズ・ガーナー、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・コバーン

第二次世界大戦中、ドイツ軍はたび重なる連合軍の脱走に業を煮やし、脱出不可能とされる収容所に彼らを収容しました。
捕虜となった兵士の任務は脱走…脱走することによりドイツ軍の目をひきつけ少しでも戦力を削ぐことなのです。
ドイツ軍は全員を集め監視することによって脱走を阻止しようとしたのですが、そのことによって、くしくもここに脱走のプロフェッショナルたちが集まったために、自然と大脱走計画を促すことになるのでした。

特にゲシュタポに目を付けられてきたバートレット(リチャード・アッテンボロー)はBIG-Xと呼ばれ、今までも多くの脱走計画を指示してきた兵士…彼の指揮のもと大脱走計画はスタートしました。
脱走させる人数はなんと250名!!
計画はトム、ハリー、ディックと名づけられた3本のトンネルを掘ることに、担当はトンネルキングと呼ばれるダニー(今回が17本目!)(チャールズ・ブロンソン)とウィリー、その他にも250名分の服、身分証明書など万全を期すために調達者ヘンドリー、偽造者ブライスなどの総力を結集。一方一匹狼のヒルツ(スティーヴ・マックイーン)は最多脱走数保持者であり、独房で知り合ったアイブスとともに、今日も監視の死角をついて脱獄しようとしては、独房行きを繰り返していました。
大脱走計画の影でこのような脱走は、カムフラージュにもなっていたようでかえってよかったようです。

大脱走計画は月の無い日が選ばれ、そのためにハリー、ディックを中止し、まにあうようにトムのみを掘り続けることに…そんなある日。収容所に大砲の音が、そして太鼓と笛の音が…今日は7月4日、独立記念日でした。アメリカ兵のヒルツ、ヘンドリー、ゴフの3人がこっそり芋を使って酒を造っていたのです。
バートレットたちもしばしの休息を楽しむことにしましたが、そんなとき見回りのドイツ兵がひょんなことからトムの入り口を発見、その騒動の最中、何度も捕まり精神的に追い詰められていたアイブスは、最後の希望を断たれ鉄条網に上り…ついに射殺されてしまうのでした。

目の前でその姿を見たヒルツは、バートレットに頼まれつつも断っていた、1人脱走して外の鉄道の情報などをとって戻る(捕まる)という任務を実行すると彼に告げるのでした。
そしてハリーを開けて掘り続け…ついに大脱走を実行にうつす日が来ました。

映画レビュー
オススメ多少の脚色はあるようですが、これは実話に基づいた物語です。
今は亡きスティーヴ・マックイーンの代表作にもなっているこの物語は、軽快な音楽とともに前半を大脱走までの準備、後半を脱走した者たちの行動を面白おかしく描いています。
彼の国境線を目前にしたバイクシーンは未来永劫脳裏に焼きつくことでしょう。
しかしこの映画はそれと同時に戦争の悲惨さも訴える作品なのです。

「しかし彼の後方かく乱という目的は達したわけだ」
「それだけの価値がありましたか?」
「それは考え方しだいだ」

生き残った者たちの疲れきった悲しみの会話。
しかし映画のラスト、少なくとも笑って独房に入ったヒルツの独房でのボールの音は、彼の、連合の兵士の不屈の精神を表しているのかもしれません。

【一言いいたいコーナー】
・私が初めて観たときは子供のころの大晦日で深夜5時ごろまでかかりました。お父さんは横で眠っていたのですが独りどきどきしながら見入っていました。(^^;
・「荒野の七人」と同じ監督でオールキャストってことでも有名なようです。
・BIG-X役のリチャード・アッテンボローは「ジュラシック・パーク」のハモンド役の方です。もう判りません。
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ORGANIC STONE(ptdさん)の「8月が来るたびに思い出す:大脱走(1963)
子育て 時々 映画(マミイさん)の「大きな使命

ラベル:映画 DVD 戦争
posted by 白くじら at 08:08| Comment(6) | TrackBack(2) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。

この映画は又小さい頃に見たのですが、一番鮮明に覚えているのは、脱走した後捕まる人の中で・・・
(言っていいのかな・・・いっちゃおう)、
米英人だったら、のではの会話をして捕まった人いませんでした?
それがなんというか「ふわぁー!」って感じでドイツ人の方に感心してしまいました。
子供心に「なるほどー!!!」って思った事を思い出します。
刑事コロンボではないですが、日常にも使えるテクニックかも・・・

・・・ふっふっふっふ
Posted by 葉山猫 at 2006年05月30日 22:55
こんばんは、葉山猫さん。

私も初めて観たときには子供でした。(^^;
そのシーンは、急にドイツ語から英語に変えて「気を付けて」と言ってくるところでしょうか。
これは収容所にいたときから、常套手段だと教えていたのですが、その教えていた人がつい…なんとも皮肉な話でした。でも人間の心理というか、条件反射をついたひっかけ作戦でよく考えられていましたね。

刑事コロンボでは誘導尋問みたいなところでしょうか。(^^;;
Posted by 白くじら at 2006年05月31日 00:08
白くじら様こんにちは!

この映画、アクション映画の基礎の基礎、いうなれば日本文学の「坊ちゃん」みたいなものですよね!私も子供の時見て、凄いなあ〜〜と感激しました。実話をもとに、っていうのも凄いなあと思いました。子供が見ても安心して見られるアクションでもありますね。

あのバイクのシーンは、有名です。迫力ありました、本人が命がけでやっているのですから当然ですか!スタントなしなんて、無謀ですねえ、マックイーンは。

ではでは、TBさせてください。
Posted by ptd at 2007年08月14日 02:12
おはようございます、ptdさん。

あのバイクシーンは広大な土地を利用して走り回ってて素晴らしかったです。
自由を求めてのジャンプ!
一度は鉄線を越えたので「おおっ、やったー」と思っていたのですが、国境が二重になっているなんて。
あの有刺鉄線は、思い出しても痛いです。

このシーンをスタント無しだったとは、凄すぎますマックイーン!

トラックバックありがとうございました。
Posted by 白くじら at 2007年08月14日 09:53
白くじらさん、あけましておめでとうございます。

実は私、この名作を今頃になって初見だったのですが
実話である事、脱走の真の目的にしびれました。
3時間近くあるのに、長さを感じなかったです。
(DVD特典でドキュメンタリーも入っていたので
使命の重たさに打ちのめされました。)

そうそう、『荒野の七人』と同じ監督で同じキャストなんですよね。
また改めて見直してみたくなりました。
Posted by マミイ at 2010年01月05日 23:00
こんにちは、マミイさん。
おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

私も後方撹乱のために脱走するということは、この作品で初めて知りました。
もちろん成功すれば戦力にもなると思いますし。
3時間退屈することもなく、ずーと観てしまえる作品ですね。

そういえば「荒野の七人」はまだレビューしていなかったです!

トラックバックありがとうございました。
Posted by 白くじら at 2010年01月06日 16:05
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