製作国:アメリカ
監督:ジョージ・A・ロメロ
総指揮:ジョージ・A・ロメロ
製作:デクラン・ボールドウィン
原作:スティーヴン・キング
脚本:ジョージ・A・ロメロ
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またスズメが飛んでいる…。
1968年、小説を書くのが好きな少年サディアスことザッドは、執筆中、頭の中に鳥の声に似た音を聞いて気分が悪くなります。
倒れてしまった彼の脳には恐るべきことに眼球、鼻、歯が2本入っていました。本来なら双子だったはずの一部が吸収されずに残っており、何かの拍子に成長を始めたのでした。
病院ではこれを腫瘍として摘出、あまりのことに親はその腫瘍をホームランド墓地に埋葬するのでした。その摘出した時に何千羽ものスズメが病院を襲ったことは何かの予兆だったのでしょうか…。
23年後…小説家となり幸せに暮らしていたザッド(ティモシー・ハットン)には、もう1つの顔がありました。
それは世間には知られていない、バイオレンス作家ジョージ・スタークという、まったく違った作風の架空の人物でした。彼は両方の作風を持ってこの世界で活躍していたのです。
ある日のこと、彼のファンだというフレッドという男性がやってきました。彼はザッドではなくスタークの本を持ってきてサインをと…そしてザッドがスタークであることをバラされたくなければ金を払えと迫ってきました。
ザッドとピープル社のドナルドソンは、フレッドに金を払うくらいなら、世間に公表しスタークの存在を終了させることを決めます。彼らはスタークの墓をホームランドに作り、スタークらしい趣味の悪いジョークとともに彼の名を葬り去りました。
ところが次の夜、スタークの最期を撮ったカメラマンのホーマーが惨殺される事件が起こります。
彼は自分の義足で滅多打ちという、かなり残酷な方法で殺害されていました。
やがて発見されたホーマーの車…車内の血痕にあった指紋からザッドが容疑者として浮かび上がります。
ザッドの親友でもあるキャッスルロック署の保安官アラン(マイケル・ルーカー)は、彼がそんなことをするはずはないと思いつつも揺るぎようのない指紋に頭を抱えます。しかも惨劇はそれだけに止まらず、次々とザッドの周囲の人間が残酷な手口で殺害されてしまいます。
その手口があまりにもスタークに似ていること、さらに自分の意識が時々なくなり妙なことを書いていることに気付いたザッドは自分が二重人格、夢遊病ではないかと疑いますが、スタークは現実に存在していたのです!
しかも彼はザッドに、スタークの新作を書くように迫ってくるのでした。
最初は私も脳から摘出してしまいましたし、二重人格モノかなと思っていたのですが、違いましたねぇ。
結局そういう能力だったということでしたが、そうなってくると序盤の脳やホームランドに埋葬の件などがちょっとよく判らなくなってくるのですが、これはそういう事件を知ることによって…ということなのかもしれません。
自分の悪い面が出てきて対決するという話は「スーパーマン3 -電子の要塞-」を始めヒーローものにはいろいろとあるのですが、今回の対決方法は執筆なのでかなり変っているのでは…と思います。スタークが唯一怖くなかったのもその時だけでしょうか…しかし!と続くわけなんですけどね。(^^;
ラストがホントに唐突に終わってしまいましたが、同僚のおば様との赤い花はなんらかの伏線になっていると思ったのですが…うーん、ありませんでした。あれれー。自分で消化します。
小説家の話といえば「ミザリー」がありましたね、危ないファンの話で怖かったですが、これも純文学を書く主人公の裏面をみたような気がしてなかなかでした。
あとは少し前に「シークレット・ウインドウ」があったのですが、こちらはまるでこの作品のリメイクかのようです。
とにかく…鳥嫌いな人は避けて通ることをお勧めします。最初から最後までスズメが効果的に使われていてしかも凄い数です。
さらに最後は…ですよ。(- -;;
【一言いいたいコーナー】
・スティーヴン・キングがリチャード・バックマンというペンネームで書いていたことがすっぱ抜かれたという実話にも基づいているようです。
・監督があのジョージ・A・ロメロ…確かにそういうシーンが序盤から…。(^^;
なるほど……確かに『シークレット・ウインドウ』と似てますね。正直いって、わたしはreviewを読ませて頂いただけで、お腹一杯かも(笑)。
キングは作家の話をよく書いていますね……と言っても、わたしが思い出したのも『ミザリー』で、他にも作家が主人公の話があるかどうか知らないんですけど。
わたしは映画『ミザリー』は未見なんですけど、渡辺えり子さんと小日向文世さんの芝居で観たことがあります。
なかなかコワクて面白かったですよ〜。
はい、かなり似ているところがあると思います。
キングの作家ものといえば、一番有名なのは「シャイニング」でしょうか。ただスタンリー・キューブリックが美しい映像と共に映画化したものは気に入らなかったようで、自分で再度映画化しています。
「ミザリー」は怖かったですねぇ。あの猟奇的なファン心理には恐ろしいものがありました。
個室での物語ですから、芝居もやりやすかったのかもしれませんね。