![]() 製作国:イギリス 監督:テレンス・フィッシャー 製作総指揮:マイケル・カレラス 製作:アンソニー・ハインズ 原作:ブラム・ストーカー 脚本:ジミー・サングスター 撮影:ジャック・アッシャー 音楽:ジェームズ・バーナード 特撮:シドニー・パーソン amazon.co.jpで詳細を見る。 |

神のみちからを借りて戦いましょう。
ジョナサン・ハーカー(J・V・アイゼン)は不誠実な御者のために途中から歩きながら、やっとのことでドラキュラ城へたどり着きました。
中には1人で食べておくつろぎください。とのメッセージがあるだけ…彼がその言葉に従って食事をとっていると、突然現れた女性が「助けてください」と救いを求めてきました。何がどうなっているのか困惑しているとき、階上からドラキュラ伯爵(クリストファー・リー)が現れます。
女性はすぐさま姿を消し、ドラキュラはジョナサンに軽く会釈すると彼を別室に案内するのでした。
部屋に入り一人になったジョナサンは、鞄からあるものを取り出します。その目に光るのは決意の明かしなのでしょうか。図書係として城に入ったジョナサンには、吸血鬼であるドラキュラを殺すという真の目的があったのです。
しかし…ジョナサンは女吸血鬼の命を絶つのと引き換えに伯爵に倒されてしまいます。
今までのことを記したジョナサン・ハーカーの日記を手に入れたヘルシング教授(ピーター・カッシング)は、彼の死をフィアンセのルーシー(C・マーシュ)に知らせに行きます。ところがすでにドラキュラ伯爵の手は彼女に及んでいたのです。
吸血鬼の存在など信じていなかったルーシーの兄アーサーも、妹の変わり果てた姿に、ヘルシング教授と協力し伯爵を倒すことを決意するのでしたが…。


対するヘルシング役のピーター・カッシングもハマリ役です。この方はフランケンシュタインとしても有名ですね。
さすが序盤の吸血鬼モノだけあって、シンプルに十字架やニンニクがよく効きます。今の時代は信じていないと駄目だとかいろいろと条件が増えてきましたが、そもそもこの時代、十字架をストレートに信じている人が多かったような気がします。ただとりあえず十字にしただけでも効いたりもしているようです。
またカラーになったということで、ツーと流れる血、口元に残る血などが真紅で現されていて、当時は鮮血に制限があったでしょうに、これはかなり怖かったのではないでしょうか。
さらに恐ろしいのが杭を打ち込むシーン。これは今観ても非常に恐ろしいシーンです。ヘルシング教授がルーシーの胸に打ち込んだとき、思わず見ていたアーサーが自分の胸を掴んだのも無理はありません。彼もそのとき妹の痛みを受けたのです。すごい演出です。
あ、そうそう、なんでも朝日を浴びてチリとなるシーンもこの作品が最初らしく、以後の吸血鬼モノの基盤となった作品ですね。
このヒットによって、ハマーは以後次々と吸血鬼モノを作ることになります。
【一言いいたいコーナー】
・吸血鬼映画自体はこの作品が初というわけではなく、この前にも1922年の「吸血鬼ノスフェラトゥ」、1931年の「魔人ドラキュラ」などがありました。ただ以後コメディが主流となりかけていましたが、この作品はその時代にまるで活を入れたかのような作品で大ヒットとなりました。
・首にスカーフを巻いていたらまず取りましょう!

子育て 時々 映画(マミイさん)の「見えない恐怖」
或る日の出来事(ボー・BJ・ジングルズさん)「「吸血鬼ドラキュラ」」
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そうか、白くじらさんの仰るとおり
鮮血にさえ規制がかかっていたかもしれないですね。
今では血しぶきビュ〜〜なんて当たり前なのに。
そう考えると当時の恐怖はすごかったでしょうね。
朝日で塵となるシーンもよかったです。
杭を打ちこんだだけではなんとなく生き返ってきそうですが
粉々になってくれたので安心できました。
実家に帰っていたので、お返事が遅くなり申し訳ございません。
日本のアニメもそうですけど、画面の中で血を出すというのは結構インパクトがあって、当時は大変だったのかもしれませんね。
「カリオストロ」でルパンが血を流したのもドキリとしました。
この作品はようやくモノクロから離脱した時の作品ですから、赤い色は観るだけで怖かったに違いないと思います。
ホント、今はそういうのはどこかにいって、ビュー、どぱーと大量に出ていますね。(- -;
この塵になる描写は、今でも使われている設定ですね。
塵集めて血を垂らすとまたよみがえりそうですけど。(^^;
トラックバックありがとうございました。
ちゃんと見たことで、なんだか、吸血鬼映画の基本をクリアした気分です。
「伯爵」感ありますよねー、リーさん。
やっぱりドラキュラは伯爵でしたから…それまでのドラキュラでは「感」、妖しさがちょっと足りなかったと思います。
その点、クリストファー・リーはその部分をクリアーしていたのでしょうね。やっぱり妖しくもあり美しさ、危険でありながら触れずにはおれないような魅力が欲しいですよね。(^^;
確かに…この作品は原点であり基本パターンですね。
トラックバックもありがとうございました。