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2006年07月24日

蝿男の恐怖

生命の尊厳を信じていますから、ハエも殺しません。

蝿男の恐怖1958年(THE FLY)
製作国:アメリカ
監督:カート・ニューマン
製作:カート・ニューマン
原作:ジョルジュ・ランジュラン
脚本:ジェームズ・クラヴェル
撮影:カール・ストラス

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ストーリー
ある夜、工場の守衛ガストンは工場内でプレス機が動く音に気付き調べに行きます。そこでは何者かがプレス機にはさまれ死んでいました。そして逃げるように消える女性。女性の名前はエレーヌ(パトリシア・オーウェンズ)、彼女は夫の兄であるフランソワ・ドランブル(ヴィンセント・プライス)に、今、夫のアンドレを殺したと言いました。
シャラス警部を伴ってエレーヌの元を訪れたフランソワは、彼女の口から恐るべき事実を知るのでした。

天才的な科学者であるアンドレ(アル・ヘディソン)は、物質を原子分解し光の速さで別の場所に送る物質転送機を開発していました。
研究はあと一息のところまで来ていました。
エレーヌの前で原子に分解された家宝の皿は見事に別室に転送されていましたが、裏の「Made in JAPAN」が逆になっていました。
寝る間も惜しんで欠点を調査している内に新聞を完全に送ることに成功…気をよくした彼はペットの猫ダンデロをミルク皿と一緒に転送!しかしミルク皿は転送されたものの、ダンデロは二度と姿を現しませんでした。空中から聞こえてくるダンデロの泣き声は、果たして幻聴だったのでしょうか…。

やがてアンドレが研究室から出てこない日が…心配し地下室に降りて行ったエレーヌは、分厚い扉の下から出された手紙を読みました。
それには実験中に生死に関る問題が発生したと、自分は喋れないが中に入り頭の白い蝿を捕まえて欲しいと書かれてありました。何がなんだか判らないエレーヌでしたが承諾の合図を送ります。
エレーヌを迎えたアンドレは頭から黒い布を被り、左手をポケットに突っ込んだままでした。恐怖に駆られながらも白い頭の蝿は、息子のフィリップが昼間捕まえたが逃がしたことを告げます。びっくりして立ち上がった拍子にアンドレの左手が、それは真っ黒で剛毛の生えた昆虫のような手でした!
アンドレは人体実験をしていたのですが、蝿が一緒に転送されたために、人間と蝿が混ざってしまっていたのです!
必死に蝿を捜すエレーヌたち、一度は部屋中で発見したものの窓ガラスの割れ目から外に逃げ出し、それを知ったアンドレは失望し自殺をすることを決意しました。
追いすがるエレーヌの手が頭の布に、そこには巨大な蝿の頭部がありました。悲鳴を上げるエレーヌの顔がアンドレの複眼全てに映し出されます。
アンドレの脳は次第に考える力を失い、左手も言うことを聞かなくなってきました。
必死で黒板に書く文字は「LOVE YOU」、研究施設を破壊し資料を焼くアンドレはよろよろと工場へと歩いていくのでした。

告白を聞いたフランソワと警部はとても信じられないといった顔で見つめあいます。
しかし後日、逮捕にきた警部とそれを止めようとするフランソワは、フィリップが発見したという白い頭の蝿を見て愕然とするのでした。

関連リンク
1958年「蝿男の恐怖
1959年「蝿男の逆襲
1986年「ザ・フライ
1988年「ザ・フライ2 二世誕生

映画レビュー
オススメカート・ニューマン監督、ジョルジュ・ランジュランの原作を映画化した古典的ホラー作品です。
本来なら天才、技術革新をもたらした人物、と絶賛されるべき人物であったに違いないアンドレと愛しあうエネーヌが、たった1匹の蝿のために破滅的結末を受けてしまう悲劇です。
当時では神をも恐れぬ所業の1つだったのでしょうか(生命の誕生は代表作ですけどね)。

マッドサイエンティストというにはまだ若くて陽気なアンドレ、しかし簡単に猫やハムスターを実験に使う辺りにはその片鱗が見え隠れします。さらに犠牲となり原子猫となったダンデロのことは、あまり気にしていないところもそうなのでしょうね。
ダンデロが大気中から泣いたときから、実験がかなり怖くなってきます。
自分で勝手に動こうとする左手、黒布をとったときの衝撃、さらにその恐怖の顔が複眼を通して画面いっぱいに映し出される演出はかなり怖い。エレーヌも当然怖かったでしょうが、複眼全てに映し出された顔を見たアンドレも衝撃を受けたことでしょう。
アンドレが蝿の頭部と左手ということは、当然のことながら蝿の方も…ラストで「Help me!」と叫ぶ声と表情がいつまでも脳裏に残ってしまう作品でした。

【一言いいたいコーナー】
・実際のところもともと小さな蝿の頭部が人間大になるのはちょっと不条理、逆もそうですけど。でもアンドレの機械は文字を1文字ずつ逆にしたり、結構それはそれでとんでもない機能のように気がしました。
・この作品は続編1958年「蝿男の逆襲」1965年「The curse of the Fly」と3作まで作られています。3作目は本邦未公開でまだ観たことがありません。またリメイク版として1986年「ザ・フライ」1989年「ザ・フライ2 二世誕生」も作られています。

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くんだらの部屋さんの「蝿男の恐怖 (1958 / アメリカ)
 


ラベル:映画 ホラー 蝿男
posted by 白くじら at 22:28| Comment(4) | TrackBack(1) | ホラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
白くじらで、場所も決意された!
Posted by BlogPetのナイトメア at 2006年07月25日 16:07
…いや、私は実験台にはならないですよ。(- -;;
Posted by 白くじら at 2006年07月25日 19:09
っと、そんなワケで久々にやっとコメント出来そうな狼さん♪

っで、いやいやコレねぇ…
存在は知りつつ、リメイク版を観た後でやっとマトモに観たものの、やたらショッキングだったなぁ…
吹き替え版で観たのだけれど、ラストの「助けてくれー!!助けてくれー!!」はホントにショッキングだったし。
猫の鳴き声が空中から聞こえて来るってのも妙に印象に残ってたし。

っちゅうかナイトメアの告白(?)もやたらショッキングね…(^-^A;
『決意された!』って、勝手に物凄い宣言されてるなぁ白くじらさん…(^-^A;
Posted by werewolf at 2006年07月29日 06:41
こんばんは、狼さん。
コメントありがとうございます。やっぱり怖いのがいいのでしょうか。でも日本の恐怖モノは観ていないですしねぇ。(^^;;

私もこの作品はかなり子供のころ観たのですが、なんともラストのその叫び声、そして自分でプレス機で…というシーンだけはずーと覚えていて、恐ろしかった思い出があります。
空中からの声はもはやオカルトみたいでしたねぇ、いったいどうなっているのか。うーん、です。

最近ではDVDが1、2ともに出ていたのでレビューも上げることができました。

ナントメア…驚きです。
次第に怖い存在に成長しているのではないか、と思う今日この頃です。(^^;
Posted by 白くじら at 2006年07月29日 20:43
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蝿男の恐怖 (1958 / アメリカ)
Excerpt: 実験中の事故でハエ人間となってしまった男の、苦悩と悲しみ、そして恐怖が、深く静かにそして確実に 見るものに浸透してきます。 そして・・・予想だにしなかった驚愕のラスト!!!! 今夜あなたは、「HE..
Weblog: くんだらの部屋
Tracked: 2006-10-06 22:10
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