1971年(GAMMERA VS ZIGURA) 製作国:日本 監督:湯浅憲明 製作:永田秀雅 企画:斉藤米二郎 脚本:高橋二三 撮影:上原明 amazon.co.jpで詳細を見る。 |
海洋動物研究家の石川を父に持つ健一と同じくトムを父とするヘレンは、またしても親に無断で父親たちが研究している海岸にやってきました。
叱られる彼らの眼前の海上に、何かが飛来して来ました。
4人はモーターボートでその物体が沈んだ海上へと向かいますが、謎の光線を浴びて別の場所に転送されてしまいました。
それは転移4次元装置で彼らをさらった、ジグラ星人の宇宙船でした。
地球から480光年離れた天体ナンバー105系宇宙にあるというジグラ星…ジグラ星人を名乗った女性は、彼らを人類の代表とし、ジグラの科学力がどれだけ優れているのかを示すために、これから東京にマグニチュード13の地震を起こすというのです。
その言葉は嘘ではなく、なすすべもなく東京は壊滅!
トムは女性に食って掛かりますが、瞬間催眠術(?)にかかり意識を失います。次いで石川も…逃げる健一とヘレンを追っているうちに健一が装置にふれたせいか、女性の動きが止まってしまいます。
すぐさま父親たちをボートに引きずり込み、装置を逆に動かして(幼稚園なのに天才?)もとの海上に戻ります。ちょうど姿を現したガメラの手で、彼らのボートは海岸に運ばれました。
一方ジグラの宇宙船では逃げ出した子供たちを殺せと女性に指示を出すと共に、地球人類に対して降伏勧告が!
防衛軍の戦闘機も落とされ打つ手がないこのとき、ガメラが宇宙船に攻撃…しかし大破した宇宙船からはサメのような生物が現れ、さらに水圧の影響で巨大な姿へと変貌してしまいました。
今ここにガメラ最後の戦いが始まったのです!
1971年、湯浅憲明監督、ガメラ第7作、そして大映がこの後倒産したために、ガメラシリーズはこれにて最後となりました。
まだオープン前だった鴨川シーワールドを所狭しと撮影に使い、公害に対しての問題を取り上げた作品となりました。
ジグラ星人も美しい海を汚染する人間には管理を任せられないというセリフがあります。ただジグラ自身自分の星を公害で汚しているんですけどね。困ったことです。しかしジャイガーで少しはシリアス路線に戻りそうだなと思ったのですがまた子供向けになってしまってのは残念。ガメラがジグラの背びれで曲を奏でるところまでが!!
ジグラの造型は怪獣の中でも極めて美しく、それでいてギロンのように刃物をイメージさせるフォルムです。
さらに普段は魚の尾なのですが、2本足で立てる場合もありどのような生物だったのでしょうか、ちょっと謎でした。
【一言いいたいコーナー】
・ジグラにとっては人間を含む陸上動物は全て餌です。女性が「子供二人など人間たちを皆殺しにすれば…」というところでこういう理由なので極力人間は殺すなというシーンがありますが…地震で滅茶苦茶にするのはよかったのでしょうか。それに秘密を知りすぎたからって…そんなに秘密があったかな(^^;っと思ってしまいました。
・健一の母親が何かにつけ子供とシャチと比べるのはなんだかなって思いました。シャチでも歯を磨くわよ、シャチでも顔を洗うわよ…などなど。ええぃ、うるさいー。
・転移4次元装置…これはバイラス星人がいうところのスーパーキャッチ光線みたいなものでしょうか。(^^;
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