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大木信義(竹野内豊)と咲(水川あさみ)はなし崩し的に結婚した新婚さん。そのためかすでに倦怠期がおとずれ、相手が何を言っても、しても何か気に入らない。
そんなある日、スーパーの占い師(樹木希林)に地獄ツアーを勧められます。
2人で44000円温泉付き、地獄甘えび付きと…どう考えても怪しいツアーでしたが、2人は行ってみることにしますが、なんと入口はスーパーの屋上に置かれてあるバスユニット…そんな馬鹿なと思った信義でしたが、水に手を突っ込むとそのまま引きずられていく、後を追った咲もまた…こうして2人は地獄へ到着するのでした。
地図はあれども、右も左もわからず彷徨い始めた2人は、途中≪赤い人(でんでん)≫に襲われ、危ないところを≪青い人≫のヨシコ(橋本愛)に救われます。
3人はもともとの目的地であった≪いいじま温泉≫に向かうのでしたが…。
最初観始めたときには、なんという脱力系…と思ったのですが地獄へ入った辺りからかなり面白くなってきました。
と言っても脱力系なのは変わりないんですけど、ただ信義と咲の会話が面白くって(特に咲のツッコミが絶妙)見入ってしまいました。
地獄自体は、たいして怖くもないところなのですが、いろいろなところの設定(赤青、巨大爪(角)切り、温泉、地獄甘えび、お菓子など)が凝っていて、観ていて飽きませんでした。
私はもともとこういう異世界が好きなので、こういう話も好きになってしまうのかもしれません。
これらの設定は≪いいじま温泉≫に入った後、彼らの案内役であるいいじま(荒川良々)の喋り方が上手いところもあるんでしょうね。これは「鴨川ホルモー」の時もそうでしたが、この人、説明するだけで面白いんですよ。(^^;
毎日が同じ繰り返しだと倦怠期って程度の差こそあれ、やはりあるんでしょうねぇ。
実際には完全に同じ毎日など起こるはずもないのですが…そんなとき、遠出などすると雰囲気も、相手の違った面も見えて、改めて信頼し合えることってあると思います。
この作品でも、未知の世界で過ごすことによって、相手に頼ったり、助け合ったり…どんな小さなことでもそれが積み重なって相手のことを新しい目で見られる。そういう過程がよくあらわされていたと思います。
ラストはまるで年輪のよう…そう人間は同じ人生を繰り返し年輪のように歳を積み重ねていくのかも知れません。
ラスト近くのヨシコの言葉は意味深でしたが「そういうこと」なのかな。
となると地獄でありながら、待機している場所でもあるんですね。
【ここがいい!】
・地獄甘えびの食べ方…でもって美味しくないなんて。(>_<)
・信義と咲、そしてヨシコたち3姉弟の触れ合いがいいですね。まぁ、ちょっとベタなんですけど、家庭になったような感じでよかったです。
・信義と咲のツッコミ会話。
【ここは問題かな?】
・占い師である樹木希林さんとその助手片桐はいりさんがかなり怪しくていいですが、2人とも喋りがぼそぼそで聞き取りにくく、なんども戻しては聞き直してしまいました。
・ツアーとはいえ、ほかの客が多いのはちょっとどうかなって思いました。
【一言いいたいコーナー】
・あの耳栓って会話も聞こえるんですよね。前にF1で鈴鹿に行ったときに耳栓もらいましたけど…爆音を止められるんですけど会話もできるんです。で役に立っていないのかと言うと、外してあり爆音をパドックから聞くと耳の奥がかゆくなるくらい酷いので、やっぱり耳栓は必要です。
・≪青い人≫ヨシコの弟として鈴木福くんが出演していました。
他にも南海キャンディーズの山ちゃんが出ていたりと、ちょっとびっくり。
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