![]()
|

狩猟監視官ジョージ・アダムソン(ビル・トラバーズ)とその妻ジョイ・アダムソン(バージニア・マッケンナ)はケニア北部にてその任に付いていました。
ある日のこと、人喰いライオンが出たためにジョージは出動し射殺しますが、そときに襲ってきた母ライオンもやむなく…残された3頭の子ライオンは保護されて連れて帰ることになりました。
動物好きの2人、特にジョイは3匹をとても可愛がり、デカ、ラスチカ、そして一番体が小さく一番好奇心旺盛な子をエルザと名付けて育てるのでした。そして5ヵ月を過ぎる頃、体の大きくなった3頭を育てるには限界となり、ナイロビのロッテルダム動物園に引き取ってもらうことになります。
ジョージはジョイのあまりの落胆ぶりにエルザだけを手元に残すことにするのでした。
しかし、エルザのいたずら(実際には遊んでいるだけですが)には、近くの村も被害にあうようになり、やはり動物園へ連れて行こうと所長のジョン(ジェフリー・キーン)が伝えに来ます。しかしジョイは動物園には自由がないと言い、なんとしてもエルザを野生に戻そうと訓練を開始するのでしたが…。


アダムソン夫婦を演じたバージニア・マッケンナとビル・トラバースは実際の夫婦でもあることからか息はピッタリ。お互いが相手を気遣っている雰囲気もとてもいいです。
何度も観ている作品ですが、やはりエルザが初めてミルクを飲むシーンやラストの対面や別れはやはり感動を呼んでくれます。
実際に野生(に限りませんが)動物を飼う場合は、当然、最期まで看取る覚悟があると思います。
この作品では、やむを得ない事情で3頭の子ライオンを育てる事になったわけなのである程度仕方がないことだとは思いますが、やはりしばらく育てていると情が移ってくるのもまた事実です。
大きくなって育てられなくなったので動物園というのも仕方がないでしょう。そしてエルザを手元に残した挙句、野生の子は自由に生きる権利がある。と野生に戻す努力をする。これらはすべて人間の身勝手であることもまた事実です。権利があると言いつつ動物園に送られた兄弟は?
ジョイのこの我儘ともいえる行動は、夫であるジョージにも怒られるシーンがあります。
野生は野生のままに、は素晴らしい言葉だと思いますが、動物を振り回す前に考える言葉ですね。
でも、そういう過程を経て、ラストは野生で生きる。という言葉が感動に変わったと思います。

・子供時代のやんちゃぶりは、動物好きにとってはたまんないところですね。
・ミルクを飲まずに四苦八苦した挙句、ある方法によって飲み始めるシーンは好きです。以前見たときはそこまでの過程が結構長かったと思っていたのですが、意外と短かったです。
・野生に戻すための苦労ぶりもいいのですが、ちょっと簡単すぎたような気がします。特に最後近く…いったいどうなったんだろうって。
・海で遊びまわるエルザと夫婦、オープンな感じで楽しそう。観ている人たちはびっくりでしたけど。
【ここは問題かな?】
・ジョイの我儘ぶりがちょっとね。(^^; ただ、夫婦間の愛情というのはよく感じ取れました。
・キャンプを荒らしていたライオンの危険性がよく判りませんでした。近くで荒らしているのに寝るってどういうことだろう。
・撫でまわって人間の匂いが付くのはいいのかな?
【一言いいたいコーナー】
・トラの舌のペロリって、それだけでやわらかい部分って肉が持って行かれると聞きましたが、ライオンはどうなんでしょう。
・この後の続編として「永遠のエルザ」も作られています。残念ながら夫婦役が変わってしまっています。
・ジョイ・アダムソンは1980年にライオンに殺されたというニュースが流れ、ショックを受けた記憶がありますがそれは間違いのようです。ここではそれ以後の記述は行いません。
・以前ビル・トラバーズとバージニア・マッケンナのコンビで「野生のミジー」というカワウソを都会で飼うという作品をTVで観たことがあります。

▼ よろしければ、励みになりますのでクリックをお願いいたします ▼


【関連する記事】
(最近そんなのばっかりですが。小鳥頭同盟なので。)
動物モノって、なんかそれだけで、感動移入してしまいますよね。
見てみたいです。(思い出すためにも)
エルザは2本あって、よく似ている話なので間違いそうですね。
私も小鳥頭なので、結構新鮮に観ることができました。(^^;
動物モノって、カワイイ仕草だけでも「いい!」って思ってしまったりするので、評価が甘くなってしまいそうです。
…でも、カワイイんですよねぇ。