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2011年12月29日

星を追う子ども

死ぬことは生きることの一部。
劇場アニメーション『星を追う子ども』 [DVD]
2011年(Children who Chase Lost Voices from Deep Below)製作国:日本
監督:新海誠原作:新海誠
製作:ミックス・ウェーブ・フィルム製作総指揮:
脚本:新海誠撮影:
音楽:天門、熊木杏里『Hello Goodbye & Hello』amazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー
山間育ちで母親と2人暮らしのアスナ(声:金元寿子)は山の上で1人、鉱石ラジオを聴くのが好きでした。一度だけ聴こえた歌、しかしその歌は2度と聴くことができません。
そんなある日、小淵でクマが出るという噂が上がります。そして鉄橋でそのクマ…とはとても思えない怪物に襲われたアスナは、不思議な少年シュン(声:入野自由)に助けられます。アガルタから来たという少年に惹かれたアスナでしたが、その夜少年は命を絶ってしまいます。

一方、少年が倒した怪物はアルカンジェリという組織が隠密的に調査していました。
やがてアスナの前に現れたシュンそっくりの少年が現れます。彼は鉱石ラジオに使われていたクラヴィスという宝石を取り返しに来たのです。アルカンジェリに追われてアガルタへ向かう2人の前に立ちはだかる門番ケツァルトル、そして武力で襲い来るアルカンジェリの一員モリサキ(声:井上和彦)…彼はアガルタにあるという生死の門へ行き、妻を蘇らそうとしていたのですが…。

映画レビュー
まぁまぁまぁ、なんというか雰囲気はジブリ作品に通じるところが見え隠れしていましたが、この作品では多くの死を扱っていて、生と死をテーマに物語が進んでいきます。
主人公自体は死んだ者は死んだ者として受けているような気がしますが、逆にモリサキの方がいつまでも死者に対しての想いを引きずっています。そのためか、主人公は周囲の行動に流されている感が強く、逆にモリサキの方が実はまさに人間そのものの感情で動いているのではないかと思います。
「大切な者の死から逃げるのではなく、死すらも人生の一部として受け入れて生きること」ということがテーマのようですが…愛する者を失った場合、実際には死を受け入れることは本当につらい。その人の思い出がそこで止まってしまうのです。人生の一部として受け入れることはどうしようもない現実で逃げることなどできない。
日が経つにつれていやがうえにも思い出が風化していくことの方が…そしてそれを認識した時がもっとも辛いと思います。
だから生き返ると知ってモリサキが無我夢中で行動してしまうことに共感してしまう。

ただそこにまた別の犠牲が必要になってくると、ただの生死のテーマではなくなってしまいそう。
モリサキのまるで「天空の城ラピュタ」のムスカのごとく行動を起こしてしまうのはなんだか残念でした。そういえば、アスナに説明しているときのいっちゃってる顔はムスカそのもの。
なんだかラストでだだスベリしてしまったような作品でした。

Number712【ここがいい!】
・絵は丁寧でいいと思います。アスナがあまり周りに流されずに想いを持っていればよかったのではないかとおもいましたけど、まだ11、12では難しいのかもしれませんね。
・ケツァルトルとの戦いはいいですが…実際にはかわいそうな生き物みたいです。
・歌は好きです。(^^;

【ここは問題かな?】
・これはハッピーエンドなのだろうか…あまり必要でもない死を見せられるのはあまりいいとは思えませんでした。

【一言いいたいコーナー】
Number712・ラストの乗り物って…エバの使徒ですか。(^^;

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posted by 白くじら at 23:56| Comment(2) | TrackBack(0) | アニメーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんとなく、見てみたいです。
生と死を扱ったアニメ、ちょっと興味あります。
今年の作品なんですね。
面白そうです。
日本のアニメは多かれ少なかれジブリを意識してしまうのでしょうね?
Posted by かえるまま at 2011年12月31日 07:41
こんにちは、かえるままさん。

ジブリの雰囲気と丁寧さはやっぱりいいと思います。
ただ最近は、受け狙い(これ出しておけばいいや)感がすごくありますし、あわない声優名前だけで使ったりと…どうかなっていうところがありますが、これはまだスケール感も大きいですし、逆に今のジブリよりはいいのではないかと。(^^;
Posted by 白くじら at 2011年12月31日 16:31
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