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2006年10月05日

ミスタア・ロバーツ

戦争が終わりそうなのに、何もできない自分が…。

ミスタア・ロバーツ 特別版1955年(MISTER ROBERTS)
製作国:アメリカ
監督:ジョン・フォード
製作:リーランド・ヘイワード
原作:トーマス・ヘッゲン
脚本:フランク・ニュージェント
撮影:ウィントン・C・ホック

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ストーリー
第2次世界大戦末期、太平洋上で…。
激戦地を離れた南洋の小島付近で就労している貨物船リラクタント号は、通称バケツと呼ばれていました。
その艦には場違いなヤシの木の鉢植えがデッキにすえつけられていました。これはリラクタント号が安全地帯へ誰よりも多くトイレットペーパーと練り歯磨きを運んだという、優秀な功績に対する記念品でした。

ある夜明け、乗艦しているロバーツ(ヘンリー・フォンダ)は、自分の前を静かに航行する機動艦隊を目にしました。
戦地に赴く艦隊を見て自分も戦場に向かう胸の高まりを感じつつも、我にかえると自分はしがない貨物船でたたずむのみ。
ロバーツはもう29ヵ月もここに勤務していましたが、ここでは何一つ戦争の役に立っていないと感じ、何度も転属願いを出していました。しかし艦長(ジェームズ・キャグニー)は、転属願いが出ること自体、自分の責任問題になるとして一切受け付けなかったのです。

ロバーツは士官でありながらも乗員たちの面倒見もよく彼らに好かれ、いつかは艦長をへこませると思われていましたが、ある時、乗務員の南の島への上陸許可を得るために艦長と取引をすることに。
艦長が出した条件は、転属願いを書かないこと、そして命令に逆らわないことでした。

そんなこととは知らない乗務員たちは、態度を一転してしまったロバーツから次第に離れはじめます。
親友のドクやパルヴァー(ジャック・レモン)にも何も言えず苦しむロバーツ。そんな時、欧州戦争が終結したと言う報告が入ります。
独り甲板に出ていたロバーツは、放送を聞いているうちにある決心をし、ヤシの木へと近付くのでした。

映画レビュー
オススメ戦闘シーンがない戦争映画として名高い作品です。
舞台は9割がたバケツと呼ばれている貨物船です。ここには62人もの乗員がいたようですが、とてもそんなにいるようには見えないところはご愛嬌?(^^;
前半部分の生活などが少したるんでいる感じもありますが、上陸前くらいからいいテンポですね。

ヘンリー・フォンダ演じるロバーツは、国のために戦いたいのにこんな貨物船に配属され、もっと活躍するために転属願いを出す乗務員にも慕われている士官の1人です。
自分勝手で皆に嫌われている船長とは、常に衝突しており握りつぶされています。
こんな状況の中、上陸許可を境にロバーツの周囲の状況は一転します。裏切られたと感じる乗員たち、誰にもいうことができず、板ばさみはやがて「彼らのために」という貸しの状態を、自分でも知らない間に作ってしまいます。
原因が分からないままにもロバーツを諭すドク、そしてなんとか彼を笑わせようとバカをするパルヴァー、そして欧州戦争の終結…今の自分の本当の「敵」とはいったい何なのか。それが分かった時、彼は立ち上がります。

真相暴露はちょっとお笑いが入っていますが、真相を知った乗務員たちの態度、それはロバーツが望む望まないに関わらず、彼に送られる勲章だったのかもしれません。
ラストでは戦争の悲劇が語られる部分もあるのですが、ロバーツの精神は残された者に引き継がれていくのです。

Number228【一言いいたいコーナー】
・パルバァーは洗濯士官ですがいたずらばかり考えているこの物語のムードメイカーです。なんと彼は艦長が来ると逃げてばっかりでこの小さな艦で1年以上艦長と出会っていないという。(^^;
・ドクの意外とギャグメーカー?薬用アルコールとヨードチンキとかを混ぜてお酒をつくる辺りなんとも。(- -;まねしてはいけません!

映画鑑賞の記録(miriさん)の「400・Mister Roberts (ミスタァ・ロバーツ) 1955・U.S.A
 


posted by 白くじら at 23:35| Comment(4) | TrackBack(0) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんちは。
この映画ジョン・フォードが途中で監督を降りたらしいけど、そんな事感じないくらいのイイ映画で、大好きです。
それにしてもジャック・レモンの体の細いこと。
ジェームス・キャグニーの艦長も良かった。
ヘンリー・フォンダはこの映画とか「十二人の怒れる男」とかもいいんだけど、そのあくまでも正論を言い続けるところがちょっと鬱陶しい。
その辺がジェームス・スチュワートと違う点かな。
Posted by 5011 at 2006年10月08日 16:54
こんにちは、5011さん。

ありゃりゃ、そういう裏話がありましたか。
でもおっしゃるとおり、面白い作品に仕上がっていましたね。これは私も大好きです。

ヘンリー・フォンダが好きになったのは「十二人の怒れる男」が先だったかな。その後でこの作品でした。
「十二人の怒れる男」は裁判ものでしたから、どうしても正論を言い続けるのは仕方がないかと。冗談が通じる人たちでもありませんでしたし。(^^;
Posted by 白くじら at 2006年10月08日 18:17
ゆっくりと読ませていただきました。
白くじらさんのこの記事の後に、自分が昔書いた感想文を読み、
この作品がとても秀作のように思いましたので、
機会があれば是非再見したいなぁ〜!と思いました。
(淀川さんのお声も忘れられないのです)

今回は本当に良い機会を、有難うございました〜♪
Posted by miri at 2010年02月07日 20:08
こんばんは、miriさん。

この作品が好きな方は、結構いらっしゃると思いますよ。
信頼っていったいなんだろうということが描かれていて、その中で苦悩するロバーツですが、椰子の木を「やってしまった」ときは、実に晴れ晴れとしていました。(^^;
実はこの部分ってTVで観たときには音楽が非常にマッチしていて、後に原版を観たときに「あれ?」っと思ったことがありました。やっぱり初見のイメージって大きいですね。

これって日曜洋画劇場だったのですね。
懐かしい…聞けなかったけど、聞きたいです。
Posted by 白くじら at 2010年02月07日 20:26
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