1966年(THE SAND PEBBLES) 製作国:アメリカ 監督:ロバート・ワイズ 製作:ロバート・ワイズ 原作:リチャード・マッケナ『サンパブロ号乗組員』 脚本:ロバート・アンダーソン 撮影:ジョセフ・マクドナルド 音楽:ジェリー・ゴールドスミス amazon.co.jpで詳細を見る。 |
1926年中国、当時中国は内乱と外国からの圧力によって荒廃しきっていました。しかし群雄割拠のこの国にも、革命による国家統一の気運は徐々に芽生え始めていました。
上海、9年間海軍にいた機関兵ホルマン(スティーヴ・マックイーン)は、7回目の転属のために上陸していました。
転属先は揚子江の支流に配属されている砲艦サンパブロ。米西戦争の終わりにスペインから分捕った船で、中国に派遣されている船の中では、一番のオンボロ船ということでした。
長沙付近へ向かう船で彼は、アメリカからやってきた伝道者であるジェームソン牧師といっしょにいた、教師エカート(キャンディス・バーゲン)と親しくなります。
夜遅く機関長として着任したホルマンは、サンパブロ内に多数の中国人が入り込んでいることに驚きます。
彼の仕事場である機関室も中国人のボスとしてチェンが支配し、艦自体もシンと呼ばれる男がコリンズ艦長(リチャード・クレンナ)に口出しできる立場にあったのです。こんな艦の中でホルマンはフレンチー(リチャード・アッテンボロー)と親しくなっていきます。
演習中、オーバーホールのずさんさから、このままではエンジンが壊れると船長に進言するホルマン。その修理中に誤ってチェンが死んでしまいます。
この事件で艦長からは機関長の責任だと言われ、中国乗組員からは白い眼で見られるようになります。
やむなく自分がエンジンを見ようとするホルマンでしたが、艦長は新しい人間を訓練するように言いました。これ以上逆らえなくなったホルマンは一番できそうな中国人のポーハン(マコ・イワマツ)にエンジンのことを一から教え初め、最初は呆れ顔だった彼もしだいに打ち解けてくるようになっていくのでした。
しかしこのことは、仲間であるスキーたちの反感を買い、ポーハンを追い出そうとし始めました。
話はこじれ、ついにスキーとポーハンが決闘をすることに…しかもこれには金を賭け、スキーはこの勝った金で酒場の女性メイリー(マラヤット・アンドリアン)を買おうとしていました。
メイリーが好きになっていたフレンチーは、なんとかポーハンが勝ってくれるように願うのでしたが…。
ボクシングの決着が付こうとしたとき、船から緊急招集がかかりました。
内戦が始まったのです。サンパブロ号はアメリカ人救出のために、保山への航海に出発することになるのでしたが…。
「サウンド・オブ・ミュージック」で有名なロバート・ワイズ監督作品です。
ラストがあまりにも尻すぼみなのを除くと戦争の悲惨さ、醜さを描いた反戦作品としてはよくできていたと思います。
特にアメリカ兵と中国の人民との対立は凄まじく、そんな中でサンパブロ号は両方の国民を乗せていたわけですから、対立は避けて通れないでしょう。しかも主人公のホルマンは国など関係なしに接しようとしますから…ポーハンの死はあまりにも悲惨でした。
一度伝道場へ来たときに見かけた発電機、直す途中だったので伏線に使うのかなとは思っていたのですが、なんとも皮肉なシーンに…使われてしまいました。
こういう部分も悲惨さの一つでしょうが、なんともやりきれないですねぇ。
しかしこれはただ戦争がどうの…というよりも1人の人間としてどう生きなければならないのか、ということを教えられる作品ではないかと、よく「この旗の元に」と言いつつ死んでいく作品を観ることがあります。たしかに感動する場面でもあります。
この作品でもこの旗に恥じないように、誇りをもって…というシーンがあるのですが、そのために何をしてもいいと言うわけでは決してないと思います。
そう、一番大切なのは人間、その1人、1人の命なのだから。
【一言いいたいコーナー】
・シンはいったいどうしてポーハンの上陸を許したのか、さらにどうしてあんなものを船に!問題を起こしているのはホルマンではなく貴方です!
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これも大分以前に見ました。
って前記事達の映画も見てましたが・・・
しかし・・・
細切れのシーンしか思い出せない!(´;ω;`)
なのでコメント残したくとも残せませんでした。
きー!(大泣き
この映画では、マコ・・・でしたっけ?
「日本人がアメリカの映画に出てる!すっごい!
でもなんで日本人でなく中国人なの!?」
という幼心の憤慨(?^^;)だけが残っておりました・・・
映画と全然関係ない・・・_| ̄|○
マコさん、亡くなられたんですよね?確か・・・
ご冥福をお祈り致します。
私も人のブログに行って知っている映画があるとコメント残したいと思っているのですが、記憶が途切れ途切れなために難しくって歯がゆい思いをしたことが多々あります。(T T)
マコさんは2006年の7月に亡くなっております。
海外での日本人役としては第一人者と言ってもいいのではないでしょうか。かなり多くの映画に登場していますよね。
この作品でもアカデミー助演男優賞にノミネートされていました。
私のレビューに名前を入れ忘れていたので、書きなおしてしまいました。失礼。(_ _)
ホント、惜しい人を亡くしてしまいました。合掌。