公開年 | 1986年() | |
制作国 | 日本 | |
監督 | 出崎哲、富永恒雄 | |
原作 | 萩尾望都 | |
制作 | 多賀英典 | |
制作総指揮 | ||
脚本 | 今泉俊昭、小出一巳 | |
撮影 | 小山信夫 | |
音楽 | 及川禅、主題歌「僕のオネスティ」歌:川上進一郎 | |
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テラ(地球)の人類はワープ航法の発見により飛躍的な宇宙進出を実現し、数世紀の間に多くの惑星国家を形成しました。
…120年前、新しい時代を担う優秀な人材を育成するためにコスモ・アカデミーが設立。宇宙最高の教育機関となりました。卒業生は全ての社会でエリートとしての地位を約束されますが、それゆえに入学試験も困難を極めていました。
そして今…3年毎に行われる入学試験、最終テストに残ったのは700名。
テストは10人1組となり、孤立した宇宙船エスペランサ号の中で53日間過ごすという内容でした。
テラ系から来たタダ(声:神谷明)もその中の1人でした。しかしいざ宇宙船に到着した彼らを待っていたのは「11人いる!」というありえない状況でした。困惑する受験生たち、しかしその疑心暗鬼を吹き飛ばすような事件が発生。直観力に優れていたタダは艦内の指示をし事件を解決することができましたが、彼の行動はほかの受験生たちの疑惑を高めてしまいます。
赤いスクランブルボタン…それは今の状況を解決するもっと簡単な方法でした。しかしそれを押すと11人全員が不合格になるという…彼らはお互いに信じられない感情を抱きながら指定された53日という期間を過ごすことになるのでしたが…。
萩尾望都さんの同名小説を原作にキティ・フィルムが制作したアニメーションです。テストとはいえ実際の宇宙船の中で繰り広げられる11人の疑心暗鬼。なぜ11人目は名乗り出ないのか、何が目的なのか…直観力が能力だというタダはとても直観力という言葉だけでは片づけられない事が多く、それは大きな疑惑となっていくのですが、その過程などもいい感じ。
11人目という謎を軸にして、いろいろな事件の解決方法も面白いですね。普通の人間だけでなく別の星系のため肉体的に違うところもあって、そういう特徴もよく描かれていたと思います。11人目の謎が解った後で観直してみると、確かにシーンに応じてメンバーを見ていたり発言していたりするんですよね。
ダレるシーンもなく、最後まで楽しめる作品になっていたと思います。
【ここがいい!】
・人は多いと群れ、そして派閥ができていくのはこの作品でも同じ。最初に自己紹介をすることで、こういう人間であるということが分かるのはいい演出だと思いました。
・またいろいろな事件が絡み合って解決策になるのもサスペンスとしては王道ながら見ていて面白いです。
・タダのフロル関係が見ていてやきもきしたり、両者とも実はお互いのことを考えているのが分かるシーンがいいです。
・エンディングの最初で受験生たちのその後が語られますが…吹き出してしまう人もいれば、合掌な方も。こういうのって「アニマル・ハウス」でもあったんですけど、それまでの話の中であったことが昇華されるようで好きです。
【ここは問題かな?】
・どうみても11人目ではないと思われるキャラがいるのは残念ですけど、まぁ、全てのキャラを立たせるのは難しいんでしょうね。
・フロルの声優が河合美智子さんなんですけど、正直やはりこれだけのメンバーの中では下手さが際立っています。ただ、ラストに近づくにつれ、この声になじんでしまうんですけど。(^^;
【一言いいたいコーナー】
・続編もアニメ化して欲しかったですねぇ。
いやいやえん(makiさん)の「11人いる!」
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「11人いる!」僕、多分10回や20回観てます… 大好きなんです
で、“白くじらさん”の書かれている感想があまりに的確で感激しました
あえて、生意気にも付け加えさせていただくとしたら、音楽の良さではないでしょうか…
なんとも非常にSFミステリーにバッチリな音楽が流れていると思うんです
途中、問題の“河合美智子”嬢の歌が流れるのはご愛敬としても非常に音楽の効果が高いと僕は思っています
またエンディングに流れる「僕のオネスティ」も素敵な1曲だと思います
もう何十年も前に観始めた作品ですが、このエンディングを歌っているのが男性だと知ったのは初見から数年経ってからのこと…
てっきり“やまがた すみこ”見たいな女の人が唄っていると思いこんでいました
サントラ欲しくても手に入りません…
“白くじらさん”が記事にしたおかげで今日もまた観てしまいました!
ですねぇ、私もあの音楽は大好きでしたが、エンディングが男性であったことは、お恥ずかしながらこのレビューを書いていた時でした。(^^; おいおい。
やっぱり音楽は大事ですよねぇ。最近は心に残る音楽になかなか出会えません。
今回はDVDが出ていることを知って、久しぶりに観ましたが、やっぱり面白かったですね。
確かに難しい解釈するものも多いですよね。
「地球へ」も好きなんですけど、アニメはちょっとダメでした。でもこちらも音楽は好きです。
そういえば書き忘れてましたけど、11人目が邪魔した時に起こる事件ですけど、これは予測外の出来事だったようですけど、受験生が死にそうになるようなことを起こしながら「すまん」で終わらせるところは、どうなんだろうって思いましたけどねぇ。
「イグアナの娘」は原作は知らないんですけど、ドラマで可哀そうな話だったような…ああ、記憶がないです。
みんな美形っぽい絵ですから…でも最近はそういう画風のアニメも多いですから、作れそうですよね。(^^)
その中でもこの作品(原作)が一番好きです
本棚を容赦なく一斉整理(処分)したときに、
どうしても処分できなくていまだにとってあります♪
面白いですよね〜!
続編のほうはメンバーが死んでしまうので悲しい話ですが…
実は映像化作品のほうがみたことがないのですが、普通にレンタルしてるものなのでしょうか?
私はそれほど読んではいないのですが、この作品は好きです。
一斉処分…人生の中で何度かありますが、本、VHS、DVDはまず標的にされますよね。(^^;
続編では死人の出ますか。
ラストのエピローグでそういうシーンもあるのですが、ほかにもいるのかな。
悲しいですね。
レンタルはGEOというレンタル屋に置いてありましたよ。
これ子供の頃にピックアップされてて観た作品です^^
アニメなのにすごくサスペンスな雰囲気がありますよね。
漫画でも見たのですがアニメのほうが冷たい空気感があったなぁ〜。
お返事が非常に遅れてしまい、申し訳ありませんでした。
私も懐かしくって、レンタル屋でDVD化されているのを見て小躍り(踊ってませんけど)したものです。(^^;
漫画よりは冷たい感じがありましたか!
確かに主人公に対する王様たちの態度は最初から冷たかったですねぇ。まぁ、疑わしい行動も多かったですけどね。
近所のレンタル屋ではなかったので…。
しかし、もう20年前の作品だというのに作画がきれいですね
それに、やはり根底にあるストーリー・設定が素晴らしいので
若干原作と違うところはありましたがあまり気になりませんでした
ラストでみなのその後がわかるところがありますが、
タダとフロルのところだけ、そうなんだけど、そこにいきつくまでがまた色々あるんだよ〜〜と思いつつ(苦笑)
色あせず面白かったですね!
おおっ、借りることができましたか!
このころの映画版はよくできていたと思います。
「時空の旅人」も絵もきれいでしたし、大好きな作品の1本です。(^^)
原作ではいろいろとあるようですね。そういうところもまたアニメ化してほしかったですねぇ。今作ると別物になりそうですけど。
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせて頂きます。