1960年(VISIT TO A SMALL PLANET) 製作国:アメリカ 監督:ノーマン・タウログ 製作:ハル・B・ウォリス、ポール・ナザン 原作:ゴア・ビダル 脚本:ゴア・ビダル、エドムンド・ベロイン、ヘンリー・ガーソン 撮影:ロイヤル・グリッグス 音楽:レイ・ハーライン |

地球から800万光年離れた惑星X47から円盤が飛来…乗っていたのは学校でも問題児…火星を荒地にした張本人クリートン(ジェリー・ルイス)その人でした。
年代を自由に選べるほどの技術をもちつつも、計算が苦手で南北戦争の1861年に到着するつもりが1960年の世界へ…ただ彼にとってはそんなことはどうでもよかったのです。人間の生活ぶりを観察する彼は、近くの屋敷の宇宙人など絶対にいないと、TVで喋ったばかりのスペルディング氏、そしてその娘エレン、恋人のコンラッド相手に少しずれていることをし放題。
彼には相手からは絶対に触られないバリアと、魔法のような超能力があったのです。
しかしエレンとのキスをきっかけに、彼を見張っていた宇宙のデルトン先生の怒りをかってしまい…超能力が使えなくなってしまいます。そうなった途端周囲の人々は…。

1960年、ジェリー・ルイス主演の底抜けシリーズの1つです。
初期のモノでもちろんモノクロ。
独特のギャグのオンパレードで、彼のあの表情を見るのはずいぶん久しぶりです。
題名には宇宙旅行とありますが、実際には彼が地球見学に来たというところからついているだけで、いろいろな惑星にいったりといった冒険劇ではありません。円盤が時々出てきますが、昔としては着陸などはよくできているのではないかと思います。
一方通行のバリアは技術としては面白いですが、時々ずっこけていたときなどはぶつかっていたようですし、超能力は耳をくっくっと押さえて、鼻の穴を大きくすると使えるようです。まるで「奥様は魔女」みたいで、吹き出してしまうほど変ですが、ギャグものですから問題ありませんね。(^^;
それと笑ってしまうのは、彼のことを電話しようとすると「メリーさんの羊は真っ白よ」という言葉になるというところでしょうか。
写真をとられても羊が写ってました。(!_!)
これだけいろいろと笑いがありながらも、ラストでは未知のモノに対する恐れや敵愾心に関する描写があるのは、当時でも心の奥底ではやはり宇宙人は怖いモノというものがあったのでしょうねぇ。
古きよき時代の作品でしたね。
【一言いいたいコーナー】
・底抜けコンビといえば彼とディーン・マーチンですが、残念ながらこの作品にはいません。
・忍者ハットリ君が映画化されてハットリ君が壁を歩くシーンがあって、それは名作「雨に唄えば」でも使われていたシーンなので、観たときに「なぜこんな古典的な特撮を…」と思ったのですが…なんとこの作品内でもありました。(^^;
