1962年(REPTILICUS) 製作国:アメリカ 監督:シドニー・ピンク 脚本:イブ・メルキオール、シドニー・ピンク 撮影:エイジ・ウィルトラップ 音楽:スヴェン・ギルドマーク 特撮:ケイ・コード |

北極圏ラップランドのツンドラ地帯の山中で、スベンドをリーダーとする技術者グループが銅の試掘をしていました。
600mほどの地層から出てきた掘削機を調べるスベンドの手は鮮血で真っ赤に…調べてみると何かの生物の断片が引っかかってきました。
コペンハーゲンのダンマース水族館からやってきたマーティンス教授、その助手のダルビー博士はそれを水族館に持ち帰って調べることを提案。
運び込まれた生物の尾は冷凍室で保管しつつ、調査をすることになったのですが、ダルビー博士の不注意から冷凍室の扉が開いたままに…気付いたときには完全に融け切っていました。怒るマーティンス教授でしたが、その尾にあった傷が治りかけていることに気付きます。
なんとその生物は、トカゲかヒトデのような再生能力を持っていたのです。
これは世紀の大発見!と喜ぶ教授は、培養液につけて再生能力を促進させます。
しかし雷鳴轟く深夜、水槽に流れた電流により、過度に培養液が流れてしまい、生物は完全に再生してしまうのでした。
全長は推定240メートル、龍のような身体に背には羽(とても飛べそうにはない)がある怪獣は、水族館を逃げ出し牧場、民家を襲い始めました。
軍隊の砲撃などもほとんど効きませんでしたが、至近距離から撃った火炎放射が意外に威力を発揮、火達磨となった怪獣はそのまま海の中に逃げてしまいました。
やがて再生をした怪獣は再びコペンハーゲンに上陸、街を破壊始めました。
軍隊の攻撃も効かず、頼みの「非常手段の爆弾」も、もし使って怪獣をバラバラにした場合、その全てが再生すると教授に言われて使えません。いったいどうしたらこの無敵の怪獣を倒せるのでしょうか!


特撮は62年とはいえかなりお粗末な出来で、暴れ回るレプティリカスは手から上の長い首と頭だけで、壊しまくっています(ちなみに可愛い手はまったく動きません)。
レプティリカスの主な攻撃は口から吐き出す緑色の酸、かなり強力な酸らしいのですが、なにせ特撮があとから緑色のマジック描きのようなものを合成しているような感じで、なおかつその酸を被った人たちがいったいどうなったのかそのシーンがないのでさっぱりです。
とにかく凄かったらしく人々は大勢逃げていました。
ストーリー的には怪物映画のお約束がいろいろとあるので、名作「宇宙戦争」をリメイクするのであれば、コッチをリメイクしませんか?
【一言いいたいコーナー】
・なんでも「あの」破片から再生し、アフリカを初めとする各地で暴れるレプティリカスを描いたコミックもあったとか。
・地層には胴体もあるのでは!?あれだけ大きい怪獣なのに尻尾から再生するなんて…しかもどの部位であっても再生するらしい…それでいて爬虫類と哺乳類の特性を併せ持つ…むむ、いったいどういう構造!?
・最初の戦いでは軍隊は大砲、自動小銃などを撃つわ撃つわ、でもレプティリカスはほとんど無視して向こうに行こうとして…とそのとき「退却だ!」…ええっ、なぜに退却!?

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