1957年(20 MILLION MILES TO EARTH) 製作国:アメリカ 監督:ネイザン・ジュラン 製作:チャールズ・H・シニア 脚本:クリストファー・ノップ 撮影:アーヴィング・リップマン 特撮:レイ・ハリーハウゼン amazon.co.jpで詳細を見る。 |
17名のクルーを乗せた巨大な宇宙推進ロケットXY21機は、金星探検を終えて帰還途上隕石の衝突によって、イタリアはシシリーのとある漁村沖合いに墜落しました。
小魚を引き上げていた漁師のベリーコ、モンデーロ、そして子供のペペは、まだ人がいるかも知れないと現場に急行、2人の乗組員を救出しました。しかしその内の1人である科学者は、残る1人リーダーのカルダー大佐(ウィリアム・ホッパー)に研究ノートをたくして息絶えます。
ワシントンから急行したマッキントッシュ少将(トーマス・ブロウン・ヘンリー)は、彼が無事なのを喜びましたが、カルダーは金星からある生物の胎児をカプセルに入れて、持ち帰ったことを告げます。
金星での有害な大気で生きている生物を研究することで、人類も金星で活動が容易になると考えたのです。
回収されなかったカプセルは、海岸に打ち上げられ偶然にもペペが発見。
いろいろなものを買い取ってくれる、旅のローマの獣医レオナルド(フランク・パグリア)に売られてしまいます。
カプセルから出されたゼリー状の物質の中には、金星怪獣イーマが封じ込められていました。イーマは地球の大気により、代謝機能が狂い異常な速度で成長をし始めました。
レオナルドと娘のマリザ(ジョーン・テイラー)は、イーマをトレーラーでローマに運ぼうとしましたが、イーマは途中で檻から脱出、近在の牧場を襲い始めました。
駆けつけたカルダー大佐とシシリーの警察が応戦…しかし銃器類がほとんど効かず苦戦…一度は電流ネットで捕まえローマの動物園で調査するも、ますます大きくなるイーマは実験中の事故で逃げ出し、象との戦いをかわきりにローマ市街はパニックになるのでした。
「SF月世界探検」のネイザン・ジュラン監督、レイ・ハリーハウゼンの特撮作品です。
ハウゼンの代表作にもなっているこの作品は、ストーリーこそよくあるものですが、イーマのダイナメーションがよくできていて、圧巻は地球での巨獣である象とイーマとの戦いでしょう。
しかしそれだけでなく、初めてその姿を現したときにトレーラーの明かりに眩しくてよろよろし、さらに目をごしごしとこする姿などが妙に可愛くて、愛着さえ覚えてしまいます。そのほかにもちょっとした仕草の1つ1つが、イーマに命を吹き込んでくれます。
おかけでどうしてもイーマに感情移入をしてしまうので、ラストのコロシアムの戦いと惨劇はかわいそうでした。
このラストは「キング・コング」のオマージュのようですが、やはり都会に出てきたモンスターの悲劇というべきストーリーで、こういう作品は人間側よりもモンスター側が主体となってしまいますね。
【一言いいたいコーナー】
・TV放送時は「金星怪獣イーマの襲撃」となっています。
・ガルダー大佐…倒したからってあのラストはちょっと…うーん。なんだか人間の身勝手さ爆発だ!
・調査によってイーマは心臓も肺ということが判ったのですが、それにしてはどう観てもちゃんと息をしているようでした…息しても肺は関係なし??
子育て 時々 映画(マミイさん)の「素晴らしい動き。特にシッポ」
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>イーマのダイナメーションがよくできていて
動きがとっても滑らかでした。シッポの動きが大好きです!
象との戦いもかっこよかったです。
>なんだか人間の身勝手さ爆発だ!
最後のセリフにはイライラしてしまいました。
「キング・コング」のオマージュ・・・納得です。
作中の人々はイーマの事を「怪物」としか呼ばず、
人間のために研究する実験対象でしかなく
彼の事を理解しようとする人がいなかったのが悲しかったです。
やっぱりイーマに感情移入してしまいますよね。
アメリカ人の感想はどうなんでしょう?
こんな怪物を倒すなんて、さすがアメリカ人すごいぜ!なんでしょうか(^^;
こちらも観られていましたか!
この作品ものダイなメーションもよく動いていましたね。
流石に今の作品ではこういう動きを持つものは少なくなってきましたが、クレイアニメなどを観るとなんだか暖かくて嬉しくなってしまいます。(^^)
イーマに救いの手が投げかけられなかったことは、本当に悲劇的でしたね。
こういうタイプの作品はどうしてもモンスター側に感情移入してしまうので、悲しい限りでした。
やっぱりラストは「俺たち凄いぜ」感があったと思います。(T T)
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせて頂きました。