2004年(A SOUND OF THUNDER) 製作国:アメリカ 監督:ピーター・ハイアムズ 製作:フィル・アンシュッツ、ハワード・ボールドウィン 製作総指揮:ハワード・ボールドウィン、ジャネット・ラザール 原作:レイ・ブラッドベリ『いかずちの音』 脚本:トーマス・ディーン・ドネリー、クレマン・アンラタルネ 撮影:ピーター・ハイアムズ 音楽:ニック・グレニー=スミス amazon.co.jpで詳細を見る。 |
2055年、夢の技術が誕生しました。しかし、そこには世界に大変化をもたらすか、あるいは破壊する危険が潜んでいたのです。
ハットン(ベン・キングスレイ)は、その技術を金儲けの道具にしていました。
彼が作り上げたタイム・サファリ社では白亜紀にタイムトラベルし、かつてないスリルを味わうことができるハンティングを売りにしていました。
ただし未来を変化させる恐れのない、火山で死亡寸前の恐竜をハントするという内容でした。これならば未来への影響もないと考えたわけです。
ライヤー博士(エドワード・バーンズ)は管理者であり、ハントの同行リーダーでもありました。
あるとき、6年待ちの予約を倍の値段で無理やり購入した2人の客のハント中、トラブルを起こした銃器のためにいつものタイミングでハントすることができませんでした。
なんとか未来に戻ったものの、外では急に植物が繁殖したり、どこかおかしい。
ライヤー博士は、システムの生みの親ソラア・ランド(キャサリン・マコーマク)に、警告を受けますが、ときすでに遅く、やがて2人の客が過去から何かを持ち帰ったことが発覚。
世界はまるで波紋が広がるように、新たな進化を始めるのでした。
タイムトラベルものですが、まず今までのものと時間軸の解釈が違うことを頭に入れていなければ、なんだこれは!となること間違いなしです。
通常は過去で未来への影響を起こすようなことをすると、未来へ戻ってきたときにはすでに変化している世界が待っているものですが、これはたいした変化がなく、やがてゆっくりと進化(変化)が始まり、さらにそれは植物から高等動物へと段階を踏みながら進化を始めるのです。
したがって人々はその現象を体験することになります。
にしては、ラストおかしいんですけどね。(- -;;
未来に影響を与えた場合、タイムマシン、それどころか自分自身の生死にもかかわってくることもあるわけですが、それをしてしまうと、こういう修復しなければならない映画の場合、作品として成り立たないと思われます。(^^;
この作品でも同じで、生物は進化し、人間に取って代わろうという種族もいたようですし、人間もまた進化をしていました。その最終段階までタイムトラベルの装置が健在なのはさすがに驚かされます。変化してもタイムマシンだけは作っていたということですが…ちょっとええっ?でしょうか。
解釈は面白かったですが、これだけタイムトラベルものが出ている世の中では、これでは『?』の方が多かったかもしれませんね。
劇中ではソニアが説明をしてくれていますが、それからしてこの人の断定的な口調に驚かされます。過去が未来に影響を…というのは判りますが、進化の波も判っていたようですし、しかも何段階目が人になるとか…いったいどうしてこんなに詳しいんでしょう。
CG面などの出来に関しては、いろいろと運営上のトラブルがあったらしく広告でうたっているような金額もいったいどうなったのかと思わせられるような感じで、昔ならともかく、今の技術レベルではありませんでした。特に街中の背景、車などが酷かったです。
モンスターに関してはあまり多種はいませんでしたが、結構よかったです。
太古の世界も、未来と過去との問題を解決するために仕方がなかったのでしょうが、同じシーンばかりだったのが、うーん、ほかのシーンも用意して欲しかったです。
かなり残念な作品でした。
【一言いいたいコーナー】
・蝶一頭で、ここまで劇的に変化を起こしてしまう話は有名ですね。実際には蝶というよりも「過去は些細なことでも未来に影響を与える」ということでしょうけど。
・過去で起こった事件を調べるときの映像っていったい誰が撮ったのでしょう。カメラアングルとかありえない方角もあったりして。(- -;
・タイム・サファリ社のあのハントですが、あそこまで制限されてホントに面白いかどうかはかなり微妙ですね。実際に太古の世界や恐竜に出会えるのはうれしいかも知れませんが。ちなみに同じ恐竜ハントばかりだとリピーターがいなくなっちゃいますよ。運営費大変なんだから、もっといろいろな場面も用意してあげないと。
・過去で起こることに極力注意をしていた(謎の)道、客に対する注意、フィルターなどの設定は、ほかの作品にはなかなか見られない設定でよかったです。
・ハットンにもっと罰則を!!
肉球シネマブログ(アニーさん)の「【 サウンド・オブ・サンダー 】」
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爆走特急 MovieFreak号が行く!!(shit_headさん)の「トホホなB級SF。だけどなんか好き!「サウンド・オブ・サンダー」」
sailor's tale(starlessさん)の「サウンド・オブ・サンダー」
シアフレ.blogさんの「サウンド・オブ・サンダー」
茸茶の想いさんの「映画『サウンド・オブ・サンダー』」
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納得のいかない脚本ですし、クリーチャーの造形もあまりに不細工で「それで進化なのか?」って突っ込みを入れたくなります。ですが、嫌いになれない一本です。
ピーター・ハイアムズ監督は微妙な方ですね。白くじらさんはピーター映画でお気に入りってありますか?
僕は「カプリコン1」「カナディアン・エクスプレス」「タイムコップ」「エンド・オブ・デイズ」「アウトランド」「2010年」など結構あるんですよ。(笑)
私、そこまでは・・・ヾ(≧∇≦)ノ"キャハハ☆
並の下・・・くらいかな。
結局進化は、回ってるって事なのかと・・人間の姿が
限界で、これ以上の進化は、退化と同じような
が、キット両生類とかなって水陸両用の体かもしれない
それって、今の人間にとって、大進化・・憧れる〜・・。
え、違う・・・違うかも←自信なさげ(= ̄∇ ̄=)にぃ~!
トラバさせていただきます。
しまった!B級といえばshit_headさん。(^^;レビューを調べていませんでした。
トラックバックありがとうございました。
あとでトラックバックに参ります。
ストーリーは納得のいかないところが多かったですねぇ。
クリーチャーはかなり不細工でしたが、なんだか気に入っています。(^^; 進化というか、新しい(ごった煮)生物ですね。
ピーター・ハイアムズ監督のものでは「カプリコン1」が大好きです。
「タイムコップ」は好きです。もう少し移動があればもっと夢中になったかも。「アウトランド」はちょっと時間が、やっぱり本家と比べてしまうので、微妙でした。でもショーン・コネリーは渋いです!
あ、私は並みの下、★2で『とほっ…』です。(^^;
なのであまり変わらないかも。
確かに最後のソニアの進化した形はとても人間より進化したとは思えない姿でした。姿で判断してはいけないのかもしれませんが。その世界で生存していくには優秀な部類なのかもしれません。でもたぶんタイムマシンは出来ないのではないのかと。
トラックバックありがとうございました。
この映画のブラットベリの原作を読んだことがあるんですが、原作でも蝶を踏んじゃったせいで未来が変わってしまうんだけど、確か、単語のつづりが変わっていた(AだったのがFになったとか)!というレベルの変化でした。
それをよくここまで拡大・発展させたものだと感心してしまいました。(^^;
初めの方は、もしかしてまだマシかも…と思ってたのよ。なんかチープやなぁ…が加速していった。私も、結構忘れてしまってますが、この記事読んで段々思い出してきました。
どうにもこうにも、主役の♂の声が、耳障りだった。
猿トカゲばっかり出てきたよね…
予算が足らないSFは哀しいねぇ
こっちのほうが正統派SFなのですが、今は流行らないんですね、こういう映画は。
こういう映画こそ予算をかけて作って欲しい気もしますが。
そう考えると、硬派なSFでありながら莫大な予算をかけた(そしてヒットしなかった)昨年の「トゥモロー・ワールド」ってすごかったなぁ(製作費回収困難だと思うのですが・・・)。
私は星真一つながりの何かの本を読みましたが、そこでは結構劇的に変わっていたような気がします。
ようするに過去は些細なことでも何万年も経つ間に少しずつ、結果的には劇的に変化する可能性があると言うことを言いたいのでしょうね。
CGに関しては恐竜が出ていた時点で、おやおやと思ってしまったり…しますよねぇ。さらにそれが繰り返された日には。(^^;
主役の♂…私も彼女の声が、というよりも断定しまくっているところがなんとも納得がいきませんでした。
猿トカゲ…たしかに。
これはこれでいいですけど、もう少しバリエーションがあった方がよかったかなー。
宣伝文句の制作費が凄かったのも問題ですね。
実際には何度も立ち消えになりそうになっていますから、最終の制作費だったらどれだけになるのか気になるところです。(^^;
まぁいくらSFとはいえ、矛盾が多いと問題ですね。
制作費が全て使えていたらまた違った作品になったでしょうね。
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