1981年(OUTLAND) 製作国:アメリカ 監督:ピーター・ハイアムズ 製作:リチャード・A・ロス 製作総指揮:スタンリー・オトゥール 脚本:ピーター・ハイアムズ 撮影:スティーヴン・ゴールドブラット 音楽:ロビン・グレゴリー 特撮:ジョン・スティアーズ、ロイ・フィールド amazon.co.jpで詳細を見る。 |
イオ…木星の第3の月、直径2,273マイル、木星からの距離262,070マイル。基地からの距離70時間。
補給はスペース・シャトル週に1回。表面重力地球の1/6。
宇宙共同開発会社衛星基地27では、作業は全て国際工業連合の委属により、人員2,144の構成は、労働人員1,250、補助員714、管理および整備要員180。家族の同居が許されているのは、管理職4等級以上でした。
ここに赴任して来た警備責任者である連邦地方保安官のオニール(ショーン・コネリー)は、まだ2週間しか経っていないというのに、まるで自殺にも等しい事件を次々と目撃してしまいます。
すでにこの環境に耐えられなくなって来ていた家族とも別れ、部下にも死なれながらもオニールは、病院の女医ラザレス(フランシス・スターンハーゲン)の協力によって、自殺者の血液からコーシマルという陸軍が開発した覚醒剤を発見します。これを服用することによって何倍もの仕事をこなすことが可能、しかし、その副作用は分裂症を引き起こしてしまうのです。
彼らの背後に総支配人であるシェパード(ピーター・ボイル)が絡んでいることに気づいたオニールでしたが、彼はそれを否定しつつも、遠まわしに賄賂を渡そうとします。それを蹴ったオニールは、この基地でただ一人孤立してしまったことを感じます。
生活者だけでなく、警備員たちまでもがシェパードの力を恐れて手助けを拒否して来たのです。
一方、自分の力に屈服しないオニールに、シェパードは基地から殺し屋2人を呼び寄せるのでした。
シャトル到着まで70時間、孤立無援となったオニールははたして…。
ショーン・コネリーのSFモノです。とはいうもののストーリー自体は、保安官赴任→歓迎→事件発生→街の大物発覚→孤立無援→殺し屋襲撃…といった「真昼の決闘」に代表される西部劇の流れを踏んでいることに気づきます。
家族愛も若干は描かれているのですが、あまりにも速い家族の退場だったので、ラストの言葉もちょっと弱いかな。
しかしそれでも…。
最初の説明で基地からの距離が70時間という説明があるのですが、この時間が実は重要な要因となり、殺し屋が来るまでの時間経過の演出に効果的に使われていました(ただ少し長すぎたようでオニールも時間を持て余していたようですが)。
実際にはこの孤独で長い時間、オニールが悪に対する意志の強さを持ち続けることが、特筆すべきところなのかもしれません。そう、仲間も無しに待ち続けることこそが、恐怖であり意志の強さなのです。
登場した殺し屋が、着いたときからバッグから銃の部品を取り出し組み立て始めたのにはびっくり、ここはかなりの治外法権扱いだったのでしょう。最初こそホントに西部劇のように撃ちあっていたのですが、いろいろと宇宙ならではの仕掛けも見せてくれたので、なんだかホッとしてしまいました。(^^;
【一言いいたいコーナー】
・辛い境遇だからこそ嬉しい仲間ってあります。
子育て 時々 映画(マミイさん)の「仕事人間だけど」
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やっぱりハイアムズはB級なんでしょうか?
この映画は西部劇のフォーマットでSF的ギミックを見せる作品でしたね。面白かったです。
ショーン・コネリーは「プレシディオの男たち」も良かったなぁ。
うーん、どうなんでしょうか。
少なくともB級の匂いは漂っているような気がします。(^^;
でも「カプリコン1」はオススメレベルかなって思っています。
この西部劇風なのとショーン・コネリー主演というのは、当時話題になった思いますが、ストーリー的にも面白かったと思います。
ショーン・コネリーはどれも渋いっです。(^^)/
「アウトランド」は特撮がドラマの背景として用いられていて、特撮だけで見せ場にしていない点で、同じ時期に公開された「ブレードランナー」と作風が似ているなと思ってます。
どちらも渋いSF映画でwanco好みです。(^-^)
信じられないでしょう?
当分の間、おやじは許さないですよ。
そうですね、この作品では宇宙空間なので特撮が当然あるのですが、実際には人間ドラマの方が大きかったです。
その分、妻とのやりとりももう少し多ければと思ったりもしました。
いずれにしろ確かに渋い作品でした。(^^)
それはなんと!
面白くないまではいかないんですが…感じるところは人それぞれですから。(^^;
私も「普通かな」とは評価していますが、好きな作品には違いありません。
…でも…即答でしたか。(T T)
ストーリー自体は終盤になるまで
木星でする必要あるのかな?と
思ってました。
無機質なデザインのためか
今観ても古さは感じませんでした。
宇宙空間もキレイでした。
最後は家族のもとに帰ってくれてよかったです。
黙々と仕事をこなしていても
心の奥底には家族がいたんだな〜と
改めて思いました。
TBお願いいたします。
確かにベースが西部劇だけあって、特に宇宙である必要はあまりありませんでしたね。ラストの戦いが若干宇宙的にはなっていましたけど。(^^;
でもやっぱりショーン・コネリーが出ているだけで、渋くなってしまいますねぇ。
男側にはやっぱり家族を顧みないように見えても、奥底には家族がいるものなんですね。なかなか理解されないですが。(_ _)
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こちらからもさせていただきます。