2005年(THE DESCENT) 製作国:イギリス 監督:ニール・マーシャル 製作:クリスチャン・コルソン 製作総指揮:ポール・スミス 脚本:ニール・マーシャル 撮影:サム・マッカーディ 音楽:デヴィッド・ジュリアン amazon.co.jpで詳細を見る。 |
川くだりをしていたサラ(シャウナ・マクドナルド)、ジュノ(ナタリー・メンドーサ)、ベス(アレックス・リード)は無事下流へと着きます。そこで待っていたのはサラの夫ポールと5歳になろうとしていた娘ジェシー。
泳ぐシュノに手を差し伸べるポール、両者のお互いを見る視線にも気づかず、サラはポールとジェシーと共に先に帰宅することに…しかしその道で対向車との事故でポールとジェシーは帰らぬ人となってしまうのでした。
1年後…未だ気持ちの吹っ切れないサラとベスはアメリカ・アパラチア山脈へと車を走らせていました。
サラの頼みでジュノが企画したのは、初心者向けポアム洞窟探検。ロッジには医学博士の卵サム(マイアンナ・バリング)、ベッカ(サスキア・マルダー)、ホリー(ノラ=ジェーン・ヌーン)など新しいメンバーが集まり、明日から始まる冒険に夜が更けても話し声は途切れませんでした。
早朝、洞窟へと向かった一行は、巨大な縦穴を降り中に入っていきますが、慣れないサラは気持ちが動転し、たびたびみんなの足を引っ張ってしまいます。そして狭い穴の中で起こった崩落…怪我もなく全員逃れることは出来たものの、帰り道を失ってしまいます。
さらにここがポアムではなく、まだ名も付けられていない新しい洞窟である事実。そしてそれは救援隊なども期待できないことを意味していました。
やむなく先に進む一行でしたが、その洞窟には予想もしていなかった生物が棲んでいたのです!
2005年「ディセント」
2009年「ディセント2」
TVのCMで「女性ばかりの隊で地底探検、そこにいた地底人が」…ということを聞いていたので頭がB級に直結してしまっていたのですが、恐怖感バリバリのホラー作品でした。
最初の交通事故から半端ではない演出で、そもそも地下に入ってから何かが起こると思っていた私は「げげっ」となってしまいました。おかげでツカミはばっちり、最初からコレでは凄いかもしれないと観始めたわけですが、「基本的」には裏切られませんでした。
洞窟の見せ方、崩落、怪我などちょっとしたところでも恐怖の演出が光っており、何も地底人を出さなくても十分恐怖映画として成り立っているのでは?と思いましたが。
げに恐ろしきは人間の本性であり、地底人はその引き金に過ぎないような感じでした。しかもその地底人すらも本当は人間のようですしね。結局、環境下で人間はここまで豹変するというのも怖いことです。
惜しむらくは、登場人物の内、サラ、ジュノ、ホリー以外の女性の行動にあまり特徴がないことでしょうか。こうなってくるといなくなってしまうのも時間の問題に。(- -; さらに探検装備でヘルメットをしてしまうのと、どうしても場面が暗く、さらには泥、血だらけになってくるともうダメです。とはいうもののキレイなままでは変ですが。
少しかわいそうだったのがジュノかも知れません。
序盤でポールと彼女との問題を匂わせていたのですが、当のポール本人が死んでしまいどうなることかと思っていたのですが、きちっと決着を付けてくれました。が、ベラを○○してしまったのは状況的にも事故で、そのことに対する弁明の余地はなく、どちらかというと浮気と仲間に対する裏切りで決着がつくことに。
ただもともとかなり怪しい存在で、洞窟を変えたのもサラのために貴方の名前を付けるためと言ったり、浮気の一件で後ろめたさもあるのかなと思ったりもしたのですが、ポールからのネックレスを持っていたりと、結局、彼女は彼女のモットーのとおり生きていただけなのかも…はっ、結局かわいそうと書きつつ結論はここか!
また、立ち直ったというか、死に直面して無理やり立ち直ったサラの豹変振りには驚くばかり。
これほど強くなれるというのはアリ?
おそらくサラとジュノの2人が武器を構えていたときがもっとも格好よく、実は最強コンビだったようです。
それにしてもあの両手目潰しは「死霊のはらわた」を髣髴とさせてくれました。「死霊…」はもっとひどかったですが。(^^;
さて問題のラストですが…ああゆう感じで現実に引き戻されるとは!
あの瞬間、ジェシーの5歳の誕生日のことからも立ち直れたと思いましたが…彼女を待っていたのは…なむなむ。
…ちょっと救いようがないです。
恐怖感を求めたい人には「ちょっとオススメ」ですが、やるせなさが残ってしまうのでご注意ください。
【一言いいたいコーナー】
・実際に洞窟へ行ったわけではないですが、あの序盤の縦穴からしてとても初心者用とは思えなかったのですが、誰も突っ込む人はいませんでしたね。あのくらいでは普通なのかな??
・目が見えず聴覚に頼っていたはずの地底人たちでしたが、最初のころは獲物(死んだ女性の1人)の死体をさっと採りに来ていたりしてましたが??
・ディセントとは下降、下り坂、没落、家系、相続、急襲、身を落とすこと…などの意味のようです。下へという意味で洞窟ということも考えられますが、どちらかというと家系(人間との関係?家じゃなくって祖先って感じですが)、相続(ネックレス?)、急襲(地底人?)、身を落とす(浮気?)かも知れませんが、どれも微妙、なんとでも言いくるめられそうですね。(^^;
・同じ作品内でサスペンス=>ホラーになったものとしては「ジーパーズ・クリーパーズ」がありましたが、今作の方がほぼ同程度の恐怖感を持続させていると思われます。ちなみに目が見えないというのも同様な設定。聴覚と嗅覚との違いはあります。
・もう一つ、地底生物といえば「トレマーズ」のグラボイズ。これは目も見えなく聴覚に頼っていました。
肉球シネマブログ(アニーさん)の「【 ディセント 】」
小部屋日記(アイマックさん)の「ディセント」
晴れたらいいね〜(ちゃぴちゃぴさん)の「ディセント」
年がら年中爆走するブログ!!(shit_headさん)の「解き放たれる人間の本性!!暴力性!! 「ディセント」」
foot23cm(丸場盆山さん)の「ゴラムが凶暴化たような怪物「ディセント」」
猫姫じゃさんの「ディセント 07043」
DVDレンタルサービス ぽすれんの「THE DESCENT ディセント」
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ヾ(≧∇≦)ノ"キャハハ☆
洞窟の難易度は、何も考えてませんでした(汗)
あんなものなんだろうと・・と言うくらで・・知識無いので良く分からなかったです。(= ̄∇ ̄=)にぃ~!
私も地底人か、閉鎖恐怖か、1つにした方がゾクゾク感
は味わえたように思います・・とは言うものの、どっちに
しても、今1つだったかな〜。
ただ、鮮血量と、グロの切れは良かった!
が、極限状態で、浮気の仕返しっーのも、どうかと
思うのですが(汗)
トラバさせていただきます。
あはは、なんだかレビュー書いているうちに、そういえばここおかしいぞということがいろいろと。(^^;
洞窟の難度は私もよく判らなくって、垂直に降りるくらいはそれほど難しくないのか、しかしほかに人もいませんでしたし、やっぱり落下したら死にますしねぇ。
どちらかにするのは同感ですが、確かにそこまでにあまり伏線もありませんでしたし、片方だけだと、それはそれで難しそうですね。
確かに鮮血量はハンパではありませんでした。
「ブレインデッド」に近いものがありましたねぇ。
浮気に関しては当の本人に任せましょう。(_ _)
トラックバックありがとうございました。
後半のクリーチャーたち登場に、思わずズッコケでした。。
白くじらさんは、詳しく観てますよ〜。
サラの豹変ぶりには驚きでしたよねえ^^;
ここまで人格が変わってしまうとは・・・人間ってコワイ・・・
前半がとてもよかったので、ちと残念な出来でした。
トラバさせていただきました!
おお、アイマックさんも観られていましたか!
これはちょっと凄まじい血の量でしたねぇ。ホント、私も最初の部分のサスペンスがよかっただけに…。(^^;
サラの豹変振りには驚きました。
ここまで変わるとは恐るべし。もともと結構な腕前をあの事件が封印していたのかもしれませんが…ジュノとのコンビはあの状態においても格好良かったです。
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきます。
鮮血とグロさは裏切られませんでした。
洞窟から出られるかどうかだけでも、ドキドキなのに…。
地獄の〜より、楽しめました(笑)
サラの変身ぶりは、体型まで逞しくみえましたよ。
そうですねぇ、何せ地下に入ってからの話だとばかり思っていたので、不意打ちを食らってしまいました。しかもあの描写!つかみはよかったです。
「地獄の変異」に比べると恐怖感ははるかに上ですね。
モンスターパニックという点では劣っていますが。(^^;
サラの変貌振りはありえないほどでしたが、それでもあのラストになるとは。
しかしきっちりジュノに対してしめるところはさすがでした。
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきます。
ニールちゃんの映画ってなんでこんなに面白いんだろうね。
気合の入りようは半端じゃなかったですよね。地底人の素晴しい働きに感嘆としましたよ。人殺しのセンスは天才的でした。
生きるためのぶっ殺しが、内なる暴力性を解放させ、最後は復讐のためのぶっ殺しへと発展しつつありました。サラの精神状態のイカレ具合に、僕まで身の危険を感じたのは言うまでもありません。(笑)
最近のホラーじゃ文句なしのナンバーワン!!感動しました。
ちょっと最初に集まったときに、だらっと感がありましたが、そのほかは序盤から最後までやってくれましたね。
「生きる」というよりも「復讐」を優先してしまいましたね。
相当なお怒りだったようで、やはり「浮気はダメ」という壮大なテーマだったのかもしれません(なんて)。
怖かったですねぇ。
でもちょっと救いが欲しかったです。(_ _)
トラックバックありがとうございました。