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2007年02月23日

ロスト・チルドレン

子供の夢を盗んだ者は、悪夢しか盗めない…。

ロスト・チルドレン1996年(LA CITE DES ENFANTS PERDUS)
製作国:フランス、スペイン
監督:ジャン・ピエール・ジュネ、マルク・キャロ
製作:クローディー・オサール
脚本:ジル・アドリアン、ジャン・ピエール・ジュネ、マルク・キャロ
撮影:ダリウス・コンジ
音楽:アンジェロ・バダラメンティ
美術:ジャン・ラバス

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ストーリー
昔、ある科学者が非常に優れた生命を作り出しました。
彼は実験室で妻子創造にとりかかります。妻は絶世の美女でしたが遺伝子の欠陥で皮肉なことに小人の美女に、自分に似せたクローンを6体作りますが彼らは眠り病に、さらに自分の分身として水槽の中で頭痛持ちの脳を発育、そしてもっとも知的な傑作として作った生命体も欠陥をもち、夢見ることができず老化速度が異様に速い男になってしまったのです。

近未来(なのかどうかも定かではない)、薄汚れた港町で子供たちの失踪事件が続発していました。
サーカスの怪力男ワン(ロン・パールマン)は、大道芸をしているときに親方を殺害され、自宅で悲しんでいましたが、街に横行する一つ目族の襲撃で、弟ダンレー(ジョゼフ・ルシアン)を誘拐されてしまいます。
ワンはひょんなことからシャム双生児の姉妹率いる孤児の盗賊団と出会い、そのリーダー格のミエットと行動を共にすることになります。しかし一つ目族のアジトに乗り込んだ彼らは捕まり、港で処刑をされることに…。

ワンの怪力を惜しんだシャム双生児たちは、サーカスの団長でもある蚤使いのマルチェロ(ジャン・クロード・ドレフュス)に仕事を依頼、ワンを救出します。一方見捨てられて海に落ちたミエットは、海を歩き回りいろいろなものを収集している謎の男に助けられます。
孤児たちの機転で運ばれるワンを助け出したミエットは、ワンと2人でダンレーの行方を追い、機雷原にいることを突き止めます。そこを突破するためには刺青の男を探し出し、機雷原の地図を見ることが必要でした。

協力し合う2人に、特別な感情が芽生えようとします。
しかし彼らの目の前にはあのシャム双生児と恐怖の蚤が…。

映画レビュー
普通かな…あまりの独創的な世界観、この世界に引き込まれるか、それとも止まるかでこの映画の感想は大きく変わるかもしれません。でもあの蚤の演出は素晴らしかった…と思います。さされたくないです。怖いですねぇ。

欠陥生命体で夢を見ることができないフランクは、子供の夢を盗むことを考えますが、それは決まって悪夢となり、悲鳴をあげて彼の夢は終了します。そのために次々と子供を誘拐し…やがて崩壊して行くフランクの精神に周囲のクローンたちは恐れおののき始めます。

一方頭が弱く怪力自慢のワンは、ミエットの信頼を得て弟救出に向かいます。人々から恐れられそうな外見を持ちながらも2人の行動はまったく対照的でした。
Number356子供との真のふれあいはいったい何がきっかけとなるのでしょうか、少なくとも表面だけつくろった優しさでは決してないのです。

コメントありトラックバックです。
子育て 時々 映画(マミィさん)の「あの子のために!
ラベル:映画 DVD SF
posted by 白くじら at 21:30| Comment(8) | TrackBack(1) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おぉ〜、懐かしい〜。私、この世界観好きでした。でも、内容は忘れていて、ストーリーを拝読しても、「え!こんなお話だったっけ?!」と驚いたりして(笑)
エイリアン3・4でもダークなジュネ・ワールドを炸裂させちゃいましたっけね。ハリウッドに招かれてもこの有り様でど〜するの〜?と思っていたら「アメリ」でメジャーな成功をおさめたので良かったね!と思っていました。(でも「アメリ」はそれほど好きじゃない)
正直、こういう天才肌の監督さんにはもっと好きなようにやらせてあげて欲しいですね。
Posted by c.mama at 2007年02月24日 14:36
これは観たいなぁと思いながら、いつも忘れてます。
ジュネ監督だとは…!びっくり。(私もアメリはイマイチなのよね)
Posted by ちゃぴちゃぴ at 2007年02月24日 18:45
こんばんは、c.mamaさん。

これはかなり変わった作風でしたねぇ。
ストーリーもちょっと先の読めない感じで、その分面白かったです。でも万人受けは難しそうですね。
「エイリアン3、4」もそうだったのですか?共になんともいえない仕上がりでしたが、3は確かにダークでした。
はっ、そういえば、ロン・パールマンとは4でもコンビということになりますね。
Posted by 白くじら at 2007年02月24日 22:11
こんばんは、ちゃぴちゃぴさん。

あはは、私も観たいなーというわりによく忘れてしまう(たぶん次の観たい作品に押し流されていく)ので、観たい映画表を作ってチェックするようになったのですが、観たい作品は意外になかなか手に入りません。(- -;

「アメリ」は私もまだ観たことがないのですが、これまた独特な世界観を持っているような予告でしたねぇ。
とりあえず、観てはみたい作品の1つですね。
Posted by 白くじら at 2007年02月24日 22:14
きゃ^〜
ロストチルドレン。思いっきり変な映画ですね。蚤使いのオッサンといい(デリカテッセンでも危ないオッサンでした)
のみのCGがやたら不気味で。フランスらしいヘンな人一杯出てきますね。
この前作デリカテッセンが大好きだったので、この映画もつぼにはまってしまいましたよ、私は。怪力男と少女のプラトニック・ラブ、みたいな捕らえ方をされている方もいますね。。

エイリアン4は大好きです。(エイリアン3ってジュネ関係してました?)
Posted by pointdpo at 2007年02月28日 12:29
こんばんは、pointdpoさん。

かなり独創的な世界観でしたねぇ。
ティム・バートンもかなり特異に世界観を持っていましたが、この作品はさらに闇を持っているようです。
しかし、その中にも一縷の光が差し込んでいるところが、この作品のいいところですね。

「デリカテッセン」は私も観ましたが、これまたなんともいえない雰囲気でしたが…だ、大好きでしたか。(!_!)

「エイリアン3」は後になって調べてみたのですが見当たりません。でも同じようにダークな世界でしたね。
あの「鉄」というのがちょっと違ったような気もしますが。
Posted by 白くじら at 2007年02月28日 22:16
こんばんは、白くじらさん。
トラックバック&コメントありがとうございました。

ジュネ監督の世界観も好きだし、
ロン・パールマンも好きなので
(怪力男ワンは彼以外にはできないと思ってます!)
今度は『エイリアン4』に挑戦してみたいと思います。
Posted by マミイ at 2009年10月18日 20:18
こんばんは、マミィさん。

かなりダーク寄りでしたが独特な世界観で引き込まれましたね。
怪力男系はかれが適任だと私も思います。(^^)
いい味を出してました。

次は「エイリアン4」(!_!)
あれはある意味ちょっと「いっちゃってる」作品でしたよ。(^^;

トラックバックありがとうございました。
Posted by 白くじら at 2009年10月18日 22:24
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あの子のために!
Excerpt: ロスト・チルドレン 原題:LA CITE DES ENFANTS PERDUS 製作1995年 フランス 監督:ジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キャロ 脚本:ジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キ..
Weblog: 子育て 時々 映画
Tracked: 2009-10-18 20:19
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