2001年(ATLANTIS:THE LOST EMPIRE) 製作国:アメリカ 監督:ゲイリー・トルースデール、カーク・ワイズ 製作:ドン・ハーン 脚本:タブ・マーフィ 音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード amazon.co.jpで詳細を見る。 |
1914年、ワシントンD.C.…博物館で言語学者+ボイラー室で働くマイロ・サッチ(声:マイケル・J・フォックス)は、今日もアトランティスの謎を自治会の人たちに説明しようとしますがまったく相手にされずに、逆に首にされそうになってしまいます。
そんな彼を呼び出した大富豪ウィットモア、彼はマイロに昔祖父と約束をしたといいます。それはアトランティス実在の証拠があれば、その発見のために必要な資金を出すという約束でした。
祖父をマイロ以上に尊敬していたウィットモアは、マイロに発見した羊飼いの本を渡し、地質、医学、火薬などのエキスパートをそろえ、彼を言語学者のエキスパートとして乗り込ませます。さらに潜水艦などの装備までをも用意するのでした。
潜水艦は司令官の指揮の元、200人の乗務員と共に深海へ潜っていきました。
目指すはアトランティス…しかしその入り口で番人であるモンスターに襲われ、ハイテクを誇った潜水艦は航行不能になってしまいます。かろうじて攻撃ポットや脱出艇に乗り込むマイロたち、しかし執拗に攻撃をしてくるモンスターに、洞窟の奥のエアポケットまで逃れたのは僅か2機…人数も見る影もなくなっていました。
それでも一行はモグラタンクを出し先に進みます。
巨大な壁、燃え上がる虫などに襲われながら彼らがたどり着いたのは広大な空間に茂る木々と空、そして古代都市でした。
そこはまさしく太古の昔に滅亡したと考えられていたアトランティス帝国だったのです。
その王女キーダと知り合いになったマイロは、彼女と会話をしているうちに彼女たちが文字を忘れていることに気付きます。彼はキーダの案内で海底の遺跡を調べ始めますが…地上ではアトランティスに伝わる無限のエネルギーを狙う司令官と傭兵たちが、その本性を明かし初めていたのです。
ウォルト・ディズニー生誕100周年を記念して作られた作品です。
ただディズニー作品にしては、人との触れ合いが弱いように感じられました。と思えばこの作品、ミュージカルシーンがないのです。
心の交流や心情を現すのに大事な役目を担っているはずですが、どうしてこの作品はなかったのでしょうか。傭兵のビンセントやオードリーとやっと交流が行われたときや、海中でキーダと泳ぐシーンなど、そういう歌が欲しかったところです。
冒険に関しては、地図となる本があったことも理由の1つなのですが、妙に簡単にアトランティスまで着いてしまいます。序盤のモンスターとの戦いが凄かっただけに、その後の冒険が少々尻すぼみになっていると思えます。
ただそれでも全体のテンポは、よすぎるぐらいで飽きることはないでしょう。
傭兵たちはみな個性があって、しっかり描き分けられていると思います。それだけに最後で同じ行動を取ってしまうのは残念。もう少し絡みが欲しかったところです。
あ、ラストに出てくる巨人が復活するところはよかったですねぇ、しみじみ。
【一言いいたいコーナー】
・日本語版ではマイロの声をV6の長野博、キーダに木村佳乃が演じていますが、特に違和感はないように思えました。
・巷では「ナディア」「ラピュタ」などの盗作などという厳しい意見もあるようですが、私はそういうことなく観ることができました。潜水艦が似ていたって、エネルギーがペンダントになっていたって、一連の流れから観ると別の作品として問題ないと思うのですが…うーん。