公開年 | 2013年 Snowpiercer | |
制作国 | 韓国、アメリカ、フランス | |
監督 | ポン・ジュノ | |
原作 | ジャン=マルク・ロシェット、バンジャマン・ルグラン、ジャック・ロブ | |
制作 | パク・チャヌク、イ・テフン | |
制作総指揮 | ||
脚本 | ポン・ジュノ、ケリー・マスターソン | |
撮影 | ホン・ギョンピョ | |
音楽 | マルコ・ベルトラミ | |
amazon.co.jpでの評価を見る。 |
2014年7月1日、午前6時…7年にも及ぶ大論争をよそに開発された人口冷却物質CW-7は、地球温暖化に終止符を打つべく79ヵ国協力の元、大気圏上層部に散布されました。
しかし結果は大失敗!世界的規模で行われた散布は地球を凍りつかせ生物は絶滅したのてす。
ウィルフォード産業が開発していた≪走る箱舟≫スノーピアサーと呼ばれる列車に乗り込んだ人々だけが、人類最後の生き残りとなりました。
17年後の2031年…スノーピアサーは一年周期で地球を回っていました。
その列車内には階層社会となっており、先頭の上流階級から後方の最下層までが区分けされていたのです。
最後尾の最下級の人間たちはプロティンブロックという食べ物だけが配給され、まるで奴隷のような暮らしをしていました。彼らはこれまでに2度の反乱を起こしては失敗しているため半ばあきらめの心境でした。
そんな中、リーダー的存在のギリアム(ジョン・ハート)とカーティス(クリス・エヴァンス)はプロティンに隠されて届く密書により行動を起こそうとしていました。その為には次に続く列車にある監獄にいる、セキュリティーの天才ナムグン(ソン・ガンホ)が必要でした。
そしてついに決行の日が来ました。首尾よく牢屋でナムグンを救出し、さらに同く閉じ込められていた娘ヨナ(コ・アソン)も一緒にいう条件を飲み次々と扉を開けていくのでした。しかし先頭列車への道は遠く厳しく、ついに給水車両の前で総理メイソン(ティルダ・スウィントン)率いる部隊と相対するのでしたが…。
氷河期にするような物質をちゃんと論議も終わっていないうちから世界規模でばらまくなよー!!と序盤から言いたいですが…まぁ、それは置いておきましょう。(^^;
旧時代で列車構想を笑われていたウィルフォードのお陰で人類が生き残ったのは皮肉な話ですが、生き残りの人類にひどい仕打ちをしていたのは恨みも少しはあったのでしょうかねぇ。もっともらしい言い訳はしていましたけど。
各列車で格差があるという設定は面白かったですね。
ただあまり分けられているような気もせず、もう最下層と使用人(作業者)、上流(の列車は多い)しかなかったような気もしますけど。(^^; 人類の縮図まではいかないかなーと思いました。
列車自体はかなり長いようですが、移動距離は短い感じです。最下層から火を持ってくるのも早いし、カーブで狙撃できるほど開いていてもすぐに追いついたり…ちょっと時間と距離の関係に問題ありな感じです。いったいどのくらいの人がいたのでしょうか?
説明の中では低下層に属する人間は1000人はいたようです。
なんだかんだと書きましたが、独特な世界観を作り出している事には成功しています。
その組織のその場所に組み込まれたら、その任務をまっとうするのが仕事というのも結構怖い話で、当然のように人間はいい暮らしを求めて這い上がろうと努力しますが、それをこの列車内では凶悪的に押さえつけているんですよね。そりゃ革命も起こりますって!しかしこの話ではさらにその仕組みを保持するための仕組みが組み込まれていたことに驚きます。
全てはお釈迦様の掌で…怖いですねぇ。
この作品では敵側(上流)の全員がもう憎たらしい人(子供たちすら…正直子供たちの発言の方が怖いしもう洗脳されていますね)ばかりで、倒されると溜飲が下がる思いですが、その為に仲間たちが次々と倒れていくのが悲しかったです。
とりあえず、最後はまだ希望がありそうで、ほっとしました。
【ここがいい!】
・独特な世界観を持っている事。
・プロティンブロック、出た時から私は「ソイレント・グリーン」か!と思って子供たちが連れて行かれた時にはちょっとドキドキしてました(寸法を測っていたのであれ?違うのかなって思いましたけど)。各所で効果的に使われてました。
・武道家のようなグレイ(ルーク・パスカリーノ)の戦闘が光ってましたね。
【ここは問題かな?】
・まるでスプーンカーブのように曲がっているところで撃ち合いになるのですが…結構離れていないと無理だと思うのですがその後すぐに追いついたり、その銃撃戦も結構長い。また片やライフルで車内撃ちこんでいたのに一発ずつ撃った時には貫通しないという…?
・終盤、なぜかマッチを持っている?
・18周年と言っていましたが、新年を喜んでいたのでまだ1月では?
・ほとんど不死身みたいな敵がいましたが、列車に被害をもたらすような人が幹部でいいのかな?よみがえるのいらないし!
・ヨナの透視能力ってどうしてそんな能力を?違和感ありあり。列車で生まれたというのも考えられますけど、それなら他の子供たちも何らかの兆候があってもよさそうですし。
【一言いいたいコーナー】
・車内は自給自足でしょうけど、レールとかはどうなっているの?17年間も走れないと思うけど。(^^;
・ソン・ガンホとコ・アソンが「グエムル 漢江の怪物」と同じように親子役で出て来たのも嬉しいところですね。監督も同じですし。お陰で違和感なかったです。
RockingChairで映画鑑賞(YANさん)の「スノーピアサー」
ゆず豆的シネマ鑑賞記(ゆず豆さん)の「No.960 『スノーピアサー』」
いやいやえん(makiさん)の「スノーピアサー」
マープルのつぶやき(ミス・マープルさん)の「スノーピアサー」
#806
▼ よろしければ、励みになりますのでクリックをお願いいたします ▼
【関連する記事】
トラックバックありがとうございます。
本作、色々なキャラクターが出てきて、しかもそれぞれがきちっと
立っていたのでとても良かったです。
白くじらさんも少し触れていますが、僕もギリアムの側近である、
グレイの戦闘がメチャクチャカッコ良くってイケていました!!
他にも、ソン・ガンホ&コ・アソン親子は、相変わらずの
高クオリティ。
ポン・ジュノ監督にはこのままハリウッドへ進出してほしいですねぇ。
みんな魅力的なキャラ達でしたね。
敵役のみなさんも本当に憎たらしい演出でとてもよかったです。
グレイはよかったですね。
ちょっと強すぎて異彩を放っていましたけど。(^^)
あの死に方は「プライベート・ライアン」のシーンを思い出してしまいました。
じわじわと刺される恐怖がよみがえってきて怖かったです。
ソン・ガンホ&コ・アソン親子はお気に入りです。
このままいつも親子でいてもOKです!
>全てはお釈迦様の掌で・・・
これですよね!この映画のキモは。
最後の方で明かされて驚きました。
平和に皆が生き残れるようにしたらいいと思うんですが、
閉鎖社会では食料が不足してしまうでしょうから、
人数を調整すると言う事が必要になってくるのかも。
でも、権力者がお釈迦様になるって、身勝手な話ですよね〜
あの子供達、可愛くなかったな〜(^^;
先生の口調もイヤでしたね〜(≧ε≦)
でも、独特な世界観がさすがポン・ジュノ監督らしくて、
最後まで楽しめました。
白熊は生命が新たに芽吹いている象徴だと思うのですが、
あのボワーンとした表情が間抜けで、
つい笑ってしまいました(笑わないとこ!笑)
ツッコミどころは満載でしたけれども、力技一本な作品でしたねえ
平和的に世界を維持できればいいのですが、このような閉鎖空間での人減らしとしては一つの案だったのかもしれませんねぇ。
もっとも上流階級にはよくても減らされる側にとってはたまったものではありませんけど。(T T)
あの子供たちは完全に洗脳されていましたね。
このような子供が育つ分、下級層では同じ数だけ殺されていて…むむむ。
でも、結構引き込まれてしまった作品の一つとなりましたね。(^^)
トラックバックありがとうございました。
白クマはやっぱり氷河期が終わり、生命が表れ始めているという象徴だと思います。
白クマは観てる分にはカワイイのですが、私は結構怖い象徴の1つなんですよ。
だからそんな白クマのいるところで大丈夫なのかなーって思ってしまったり。(^^;
この手のはツッコミ出したらきりないですよね。(^^)
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせて頂きます。
コメント、TBありがとうございました。
独特の世界観と希望を抱かせるラストはよかったですね。
特に真白な雪原に姿を見せた白クマに、笑顔を見せるヨナが可愛いです。
で、おっしゃる通り突っ込みどころは満載で、もう途中から無視して見続けました。
プロテインブロックの中身を見て、おえ〜となっていましたが、個人的には「ミミズ」「イモ虫」でなくてよかったです。
おすすめlinkに追加させてくださいね。
これからもよろしくお願いします。
初めまして、こちらこそよろしくお願いいたします。
白クマもよく育っていたので、これからの世界には命があふれ出しそうでしたね。結構死にまくっていたので希望のあるラストでよかったと思います。
あああ、あの中、虫みたいでしたけど…やっぱりゴ○ちゃんだったのでしょうかね。本当にあの連中はどこにでも現れますし地球最強なのかもしれませんねぇ。(^^;
リンクありがとうございました。こちらからもさせて頂きますね。
トラックバックもありがとうございました。