2003年(OUT OF TIME) 製作国:アメリカ 監督:カール・フランクリン 製作:ジェシー・ビートン 製作総指揮:ジョン・バーグ 脚本:デイヴ・コラード 撮影:テオ・ヴァン・デ・サンデ amazon.co.jpで詳細を見る。 |
フロリダ州、バニアン・キー。バニアン署のマット・リー・ウィトロック署長(デンゼル・ワシントン)は、住民に慕われている警察官でした。しかし妻アレックス(エヴァ・メンデス)とはうまくいってなく別居状態。さらに高校時代の恋人アン・マレー・ハリソン(サナ・レイサン)と不倫関係にありました。
アンの夫クリスは、彼女に暴力を振るう男だったのです。
ある日のこと病院から呼び出しを受けたアンは、マットとともに診断結果を聞きにいきますが、なんということかガンを宣告され、余命は半年…スイスの貸替治療を受ければ17%の人は助かっているといいますが、その治療には大金が必要でした。
アンは40万ドルの生命保険が、夫クリスの仕業で100万ドルになっていることに気付き、この保険証を75万で売ることで治療費に当てようとしますが、直前になってその会社が拒否してきます。
打つ手がなくなったアンは全てをあきらめ、保険の受け取りをマットに変更、そんなアンに彼は管理している証拠品の現金に手を付け、彼女に渡しスイスへ旅立とうと言います。
ところがいつまで経っても待ち合わせの場所にアンは来ず、見にいったマットは家の前で犬に吠えられ引き返しますが、隣の住人に顔を見られてしまいます。その夜、アンの自宅は爆発炎上してしまいます。
現場からはアンとクリスの2人の黒こげ死体が…しかも残された機材から放火の疑いがあると知り愕然とするマット。
協力するのが殺人課のアレックスとあって、マットの心情は穏やかではありません。
調査にしたがってマットがアンに贈った花屋のこと、目撃者の証言、アンの携帯記録、保険証の受取人、さらに連邦警察から証拠品の引取りなど…このままでは犯人にされることは間違いありません。彼は捜査班に先手を打ちながら、ただ一人彼を信じてくれている検死官のチェイとともに真犯人を探そうと動くのでしたが…。
前半、爆発が起こるまでは少々妙に不倫情事が続くので、ダルくなってしまうきらいはありましたが、その後は非常に面白かったです。
次から次に出てくる不利になる証拠を、マットが必死で偽装工作をするのに大笑い。口からでまかせもすぐにその次の不利にはや代わりしてしまうのもよく、この辺りから急激にテンポがよくなりました。
前半のダルい部分も全て不利な証拠になる伏線がたくさん入っていて、おお、ここのこともまずいことに…と。こう考えると前半部分も必要だったのでしょうが、もう少しテンポよくって感じだったでしょうか。
それにしてもマット、もう少し用意周到に不倫をしないと…まぁもう離婚寸前だったようですし、よかったのかな。はっ、そういえばラブシーンって初めて見たかも。(^^;
総合的には面白かったのですが、ちょっと犯人の動機がどうかなと思ってしまいました。そんなことしなくても…うーん。
【一言いいたいコーナー】
・クリス役のディーン・ケインはTVシリーズ「新スーパーマン」(1993〜97)でクラーク・ケント役を見事にこなした役者さん。今回は全然違いましたけどね。
・アン役のサナ・レイサンは「エイリアン VS.プレデター」のヒロインです。やっぱりただでは終わりません!
「トレーニング・デイ」でさえ、『あれ、これって「リコシェ 炎の銃弾」?』ってね。(笑)
まさにデジャヴ!!実写版「デジャヴ」!!それが我らがデンゼルさんの魅力!!
これもスゲー面白かったです。お人よしなデンゼルさんが、あまりに人が良いために、他人の悪意を読めずに振り回される。人が良いのとアホは紙一重。その危うい境界線で、保身に走りながらも事件を解決しようと奮闘するデンゼルさん。
これこそ善人キャラのデンゼルさんの真骨頂ですね。
>まさにデジャヴ!!
あはは、ホントですねぇ。
これはいつもと違って、自分の保身を考えながら、嘘八百で乗り切る辺りが面白くなっていましたね。
あまりにも用意周到に犯人扱いの証拠が出てくるので、もう真っ青だったことでしょう。
こういうパターンも面白いですね。