1993年(NEEDFUL THINGS) 製作国:アメリカ 監督:フレイザー・C・ヘストン 製作:ジャック・カミンズ 製作総指揮:ピーター・イエーツ 原作:スティーヴン・キング 脚本:W・D・リクター amazon.co.jpで詳細を見る。 |
キャッスル・ロックにリーランド・ガーント(マックス・フォン・シドー)という老人が古道具屋を開くためにやってきました。
店に一番に訪れたのは、まだ11才の少年ブライアン…彼が野球ファンでマントルのカードが欲しいと言うと、ガーントは奥からそのカードを持ってきました。それは1956年トップス製…しかも「よき友ブライアンへ」とサインまであるではありませんか。実際には600〜700ドルの価値がありましたが、ブライアンが持っていたのは95セント…しかしガーントはそれでもかまわないと言いました。ただし他愛のないイタズラをして欲しいと頼むのでした。
ブライアンがしたイタズラは、近くに住むウィルマの洗濯物に七面鳥の糞を混ぜた泥を付けること。洗濯物に泥の付いたことに腹を立てたウィルマは、いつも言い争いをしている喫茶店で働くネティーの仕業だと考えます。そのネティーもまた、ガーントの元に挨拶を兼ねて行っていました。
そこで彼女が見たものは、結婚時代に持っていて割ってしまった人形でした。そして彼女もまたそれを譲ってもらうために、あるイタズラを頼まれるのでした。
こうしてガーントの古道具屋に訪れた者は、不思議なことに自分が一番欲しいもの(ニードフル・シングス)が手に入ったのです…手に入れる代わりに彼の願いを一つ叶えることを約束して…。
やがてこのイタズラは次第にエスカレートし、ネティーの愛犬が殺されたことをきっかけとして、ウィルマの家で両者が衝突してしまい、二人とも二階から落ちて死ぬという事件が起こってしまったのです。
町の保安官のアランは、事件現場で立ちつくすブライアンに気づき彼に尋ねますが、ブライアンはガーントをひたすら恐れ、もう遅いんだと拳銃で自殺を図ります。
かろうじて未遂で終わったものの、ガーントが事件に関っていることを知ったアランは、彼の家に忍び込み調べ始めます。そこで見たものは昔からの事件にガーントが立ちあっていたことを示す新聞記事…となると彼はいったい何者なのか!
しかし時すでに遅く、彼女であるポリーは手の病気からガーントを受け入れ、町の住人も狂気に走り出していたのでした。
スティーヴン・キング原作をチャールトン・ヘストンの息子であるフレイザーが監督。
ガーントと呼ばれる悪魔によって、心の底から欲しいものと他愛もないイタズラを交換した住人たちは、次第に生活の歯車が狂っていきます。人間の心の奥底にある狂気が引き出されてしまったときの行動は、観ていて背筋が凍りつくほどの怖さです。
これが悪魔のような人間の手によってではなく、悪魔そのものが登場するところがキングらしい作品ですが、とにかく角や尻尾がなくてよかったです。(^^)
【一言いいたいコーナー】
・悪魔というものは人間の憎しみ、恐怖、不信感などを少しあおることによって、人間が自滅するのを「楽しむ」(つまり自分自身の手では殺すのは面白くない)性格があるようです。信頼感ってやっぱり大切ですね。
・おお「な」行が増えました。
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私、この映画はまだ見てないっすね〜。
キング原作映画といえば、代表作は沢山ありますが
「IT」の前半のピエロはトラウマになりましたw。
和気藹々としていた住人たちがちょっとしたことから次第に壊れていく様は、結構怖いものがあります。
人間、やはり大切なのは信頼ですね。
「IT」のピエロは当時私もトラウマになりかけてしまいました。というか、今でも十分ピエロって怖い存在なんですよね。
ラストのモンスターでどこかに飛んでいきそうでしたけど。(^^;
結局あの店主は未来の事まですべてお見通しだったわけですよね?
でも今回は村人全滅はまぬがれた(=ミッション失敗)って事でしょ?
そのへんが「?」。
とにかく何人かでも犠牲者が出せればそれでよかったのかな??
それとも、悪魔といえども運命からは逃れられないとか??
ひょっとしたら悪魔としては、全滅させたのでは楽しみがない、残った人間をさらに…などというように、いかに人間を使って「楽しむ」のかが目的なのかもしれませんね。時間はたっぷりとあるわけですし。(- -;;
さぁ、次はこの町で楽しませてもらうぜ。
かな。(@_@)