1979年(中華丈夫) 製作国:香港 製作:ラン・ラン・ショウ 監督:ラウ・カーリョン 脚本:イー・クワン 撮影:ウォン・ニョクタイ 音楽:チェン・ヤンユー amazon.co.jpで詳細を見る。 |
中国のアタオ(リュー・チャーフィ)は父親の言いつけで、幼馴染の日本人の女性弓子(水野結花)と結婚することになります。鼻垂れはイヤだ!と最初は嫌がっていたアタオでしたが、すっかり京都美人に育っていた弓子を見て、喜んで結婚してしまうのでした。
楽しい新婚生活が始まると思っていた2人でしたが、実は弓子が日本武術に長けていたために、中国武術と衝突してしまいます。そのずれは次第に食生活にもおよび、凄まじい夫婦喧嘩に発展してしまい、ついに弓子は実家(日本)に帰ってしまうのでした。
後悔したアタオは、トラブルメーカーの使用人の知恵を借り、弓子に果たし状を送ります。それは武術でどちらの言い分が正しいのか決着をつけるという文章でしたが、ホントは彼は弓子に帰って欲しかったのです。
ところが、その手紙は弓子に想いを寄せていた武野三藏(倉田保昭)の目にふれ、彼は日本武術への挑戦状だと、師匠を含む8人の怒り武道家が中国へと渡ったのです。
「続・少林寺三十六房」などのラウ・カーリョン監督による、同じく少林寺三十六房シリーズのリュー・チャーフィ主演のカンフー作品です。
全編を通して語られるのは、日本と中国の慣習の違いです。
それは結婚式の衣装の違いから、食事まで、そして極め付きはもちろん武術の違いとなります。
驚いたことに前半部分が弓子との激突になるのですが、やっぱりこれは夫婦喧嘩なのでしょう…でも壮絶すぎます。(^^; 実は後半よりもこっちの方が面白かったのですが、残念ながら夫婦喧嘩のことは、日本人8人との戦いの中でそのままなし崩し的に流されてしまいます。全ての決着が付いた後、もう一押し欲しかったですねぇ。
後半は、本格的に日本武術、剣道、柔道、空手、忍術(えっ)などとの戦いですが、全てが正攻法というわけではありません。アタオは知恵をしぼって、戦いますが、それは反則ととられても言い訳できなさそうです。
インタビューでリュー・チャーフィが言っていましたが、これは武術の交流を描いた作品であり、どのような武術にも一長一短があるために知恵をしぼって戦うことも必要であるということです。
【一言いいたいコーナー】
・ちなみに少林寺…出てこないし。
・日本側が問答無用的で、やっぱり嫉妬感が溢れてますねぇ。ちょっと邪念が入っているのではないでしょうか。
・倉田保昭のカニ拳は必見かもしれません。どう考えても普通に動いたほうがよさそうなんですけどね。(^^;
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