![]() 製作国:アメリカ 監督:リー・デヴィッド・ズロトフ 製作:フォレスト・マーレイ 脚本:リー・デヴィッド・ズロトフ 撮影:ロブ・ドレイパー 音楽:ジェームズ・ホーナー amazon.co.jpで詳細を見る。 |

5年の刑期を終えたパーシー(アリソン・エリオット)は、新天地で再スタートするべく、さびれる一方ではありましたが、インディアンの伝説の残る美しく小さな町ギリアドへとやってきました。
彼女は保安官の紹介でレストラン『スピットファイヤー・グリル』で働くことになります。年老いた経営者ハナ(エレン・バースティン)は腰を患っており、ウェイトレスもいなくなったところだったのです。
「よそ者」という存在は小さな町ではすぐに広まり、パーシーはそのわずらわしさから、自分が5年間刑務所にいたことを叫んでしまいます。ざわめく人々…。
特にハナの甥であり不動産屋のネイハム(ウィル・パットン)の不信感はつのるばかりでした。
そんな周囲の目を気にすることもなく働くパーシーに、ハナ、ネイハムに言われて手伝いに来た妻のシェルビー(マーシャ・ゲイ・ハーデン)、そしてパーシーに気があるジョーは、惹かれていくのでした。
信頼をおきはじめたハナは、彼女に麻袋に缶詰を入れ切り株のそばに置くように言います。それはハナが誰にも言わない秘密の行動でした。それは…。
やがてハナが『スピットファイヤー・グリル』を売ろうとしていることに気づいたパーシーは、シェルビーを通して「作文コンテスト」をしてはどうかと提案。
企画は順調に進み始めるのでしたが…。


dimさん、ありがとうございました。
小さな町で「よそ者」という存在が、冷たい扱いをされ、そこから切れる、耐えて…いう話はよくありますが、この物語は少し違いました。
実はパーシーの過去にはかなり悲劇的な出来事があり、彼女はそれを乗り越えて今に至ります。作中、パーシーは決して明るい存在ではありませんが、それでも前向きに行動し、あるときは挑戦的に、あるときは妥協すらし、時折見せる彼女の安堵の表情、観ているこちらまでほっとした感じにしてくれます。
また驚いた事に彼女を支えるハナ、シェルビーともに心に深い傷を抱えていた事です。彼女たちがパーシーの存在によって次第に打ち解けていく過程は非常によかったです。
ハナの面倒をみる彼女は、ハナに実際の母親を重ねていたのでしょうか。行う事のできなかった想いを込めて。
それゆえに逆にラストの「身内の…」のプレートが胸を打ちます。
猜疑心?嫉妬?
人を誤った目で見始めてしまうと、それは次第に大きくなり始め、それに見合った強烈なきっかけがなければ違った目で見ることは難しくなります。それは映画の中だけでなく、現実の世界でも同じ。一度嫌いになった人を好きになるのは難しいんですよね。
このパーシーと町の人々の行動は、やがて訪れる「よそ者」に対しての指針となり、他人を色眼鏡で見ることなく接してくれるようになるでしょう。
そう…そうあってほしい。
【一言いいたいコーナー】
・実際のところ巨晶花崗岩(ペグマタイト)は存在していたのでしょうか。


オバサンは熱しやすく涙もろい(dimさん)の「「この森で、天使はバスを降りた」」
旧作をねらえ!in TSUTAYA わさぴょんの映画鑑賞日記(わさぴょんさん)の「「この森で、天使はバスを降りた」・・・89点」

DVDレンタルサービス ぽすれんの「この森で、天使はバスを降りた」
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トラコメありがとうございました。
強烈な印象はないですけど、なんとなく心に残る作品ですよね。
パーシーは心に深い傷を負いながらも、まっすぐに生きようとした。その姿がとっても印象的でした。
パーシーによって、村の人々の意識が徐々に変わっていったけれど、結局は彼女の本質をハナとシェルビー以外は見極めることができなかった・・・。
それがあの悲しい結果をもたらしたと思うのですが、尊い犠牲によって村の人々がさらなる意識の改革ができたら、あの犠牲も無駄ではなかったと言えるのでしょうね。
こちらからもTBさせていただきますねー♪
そうですね、物静かに進んでいきますが、でもなぜか眼が離せない。特にラストちかくで山を走っているときなどはドキドキしながら観ていました。
パーシーが自分の深い傷を持ちながら、相手を労われるというのは凄いと思いました。でも最初は私もそれが判りませんでしたから、観終わってからもう一度観なおしてしまいました。
確かにあの時点ではハナとシェルビー、そしてラストでネイハムでしょうか。
これが始まりで、今後は村人たち全ての意識改革が行われることを祈ってしまいます。
トラックバックありがとうございました。
この映画、以前友達が勧めてくれてましたが、忘れてました・・・^^;
タイトルもそそられるものがあったし。
今度観てみますね。レンタルにあるかなあ?
これは私的にはとてもよかったオススメ作品となりました。
パーシーの生き様に感動です。
ぜひ一度ご覧ください。
タイトルの原題から見ると全然違うのですが、この邦題もなかなか雰囲気を持っていていいですよね。
私はレンタル屋さんでした。
アマゾンでは完売でしたよ。
でもラストの「身内の・・・」プレート・・・?
覚えてない〜(´д`)
>このパーシーと町の人々の行動は、やがて訪れる「よそ者」に対しての指針となり、
他人を色眼鏡で見ることなく接してくれるようになるでしょう。
そうあって欲しいですよね〜。でないと報われない★
パーシーがああいう結果になってしまったのは、やはり人を殺めた事があるから?
自分の命をもってつぐなう事でバランスを取れということですか?
例えそれがどうしようもない叫びのような結果の罪だったとしても・・・
↑
ちょっと日本語ヘン〜(´д`)
プレートは、お店にかかっていたもので「身内の不幸のため…」となっていて、ここでパーシーの存在がハナにとって身内(家族)であると判るシーンです。
ちょっとしたところですが、はっとしてしまいました。
ホントですね。
これで変わってくれなければ、報われません。(T T)
>自分の命をもってつぐなう事でバランスを取れということですか?
過去が過去だけに、彼女の罪は刑務所で償ったと考えたいですね。(>_<)
でなければその死によって、よそ者扱いをしてしまった村人たちの嗚咽は起こりえないと思うので。
私もヒロインが死んでしまう作品はあまり好きではないし、この作品でもできれば生きていて欲しかったです。でも、それでもこの作品には感動の物語があって、彼女の意思は受け継がれるような気がしました。
邦題はわけのわからないものも多いですが、この作品のタイトルは非常に意味深でいいつけ方だと思いました。
よそ者には冷たいという閉鎖空間はよくあるのですが、これがきっかけで外に気持ちが向かっていくのでしょう。閉鎖された場所は、大きな目で見ると、都会という場所でのよそ者とも言えるんですよね。(^^)