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キリスト暦紀元1442年、強大なオスマン・トルコ帝国は、トランシルヴァニアから1000人の少年を奴隷として奪い、殺すことを仕込むことによって彼らを殺人兵器として育て上げました。
その中でもっとも殺人兵器として昇華した一人は、その名前を聞いただけで部隊が逃げ出すほどで、≪串刺し公≫と言われるほどでした。
しかし彼、ヴラドはその残虐行為を悔い改め、トランシルヴァニアに帰還すると君主として勤めるのでした。
そしてトランシルヴァニア…ヴラド(ルーク・エヴァンス)は、妻ミレナ(サラ・ガドン)と息子インゲラス(アート・パーキンソン)と共に幸せに暮らしていました。
そんな時、川縁でオスマン・トルコの斥候兵であると思われる鉄兜が発見されます。それをきっかけとして、イースターの宴会の最中にオスマンの使者ハムザ・ベイ(フェルディナンド・キングズリー)が現れ、もう撤廃したはずの掟、人質1000人を差し出すように要求されます。なんとか辞めるように嘆願するヴラドでしたが、帝国のメフメト2世(ドミニク・クーパー)はその頼みを却下、さらに息子までをも要求されるのでした。
一度は民衆を守るために要求を飲もうとするヴラドでしたが、ミレナの懇願と使者ハムザの言葉についに剣を取り、ハムザを切り殺してしまいました。
もはやオスマン帝国との戦いは避けられない事となり、しかもこのままでは強大な敵にはとても太刀打ちできないと思ったウラドは、牙の山にいる魔物(チャールズ・ダンス)の力を借りようとするのでしたが…。
映画鑑賞の記録のmiriさん発祥、現、忘却エンドロールの宵乃さん主催の「ブログ DE ロードショー」に参加です。この企画は映画を決めて、その期間中にみんなで観ようというもので、通常は1本決めてから観るのですが、今回は同じテーマということで特別企画です。
企画名は「第7回 夏のきもだめし企画」です。
企画3回目に観たのは、「ドラキュラ ZERO」です。ブラム・ストーカーの小説「ドラキュラ」のモデルとして知られる君主ヴラド・ドラキュラが主人公ですが、串刺し公の名で敵味方に恐れられた人物です。
この作品では彼が吸血鬼となるまでの、言わば誕生秘話となっています。
したがって、よくあるドラキュラをなんたら博士が倒そうとするような物語ではなく、ヴラドが国を守るために吸血鬼の能力を使わざるを得ないといった物語が特徴です。
なので…実はホラー…というと、ちょっと微妙かもしれません。(^^)
作品としては、ちょっと駆け足で進んでいるのがちょっと残念でした。
どっちかというとラストの現代オチはいらなかったかな、ここから続けるつもりなのかな。
【ここがいい!】
・無数のコウモリとなってのアクションシーンが格好いいです。同じパターンもおおいですけど。
・銀が弱点とはいえ、ラストの戦いでの銀貨の使い方は面白いです。
・民衆が立ち上がるのは、無敵オスマンに対して溜飲が下がる想い。でもその後が…こんなことになろうとは。
【ここは問題かな?】
・主人公からしてそうですけど、民衆のためにといいつつ、結局は自分、もしくは自分の身内を第一に考えているのがなんとも。現実的にはそれが人間としての本性でしょうけど、映画の中では。(^^;
【一言いいたいコーナー】
・王女、かなり我儘すぎ。
・あの吸血化を見ると王女もと思いましたけど、その時点ではパワー全開ではないので無理だったのかな。
・本作は≪ダーク・ユニバース≫シリーズに組み込まれる可能性もあったようですが…立ち切れちゃった?
ラストを観ていると、他の作品ともいろいろと絡ませることができそうですけどね。
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