映画レビュー一覧(あいう順)映画レビュー一覧(年代順)待機・予定作品B級映画を創ろう!準備中

2018年11月30日

ペティコート作戦

650キロ?100メートルでも沈没する!
ペティコート作戦 [Blu-ray]
1959年(OPERATION PETTICOAT)製作国:アメリカ
監督:ブレイク・エドワーズ原作:ポール・キング、モーリス・リッチマン
製作:ロバート・アーサー製作総指揮:
脚色:スタンリー・シャピロ、モーリス・リッチマン撮影:ラッセル・ハーラン
音楽:ジョセフ・ガーシェンソンamazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー
1941年第2次世界大戦、フィリッピン、カデラ基地に停泊中の潜水艦シータイガーは、日本軍の攻撃を受け沈没してしまいます。しかし艦長であるシャーマン(ケーリー・グラント)は1940年就航1941年沈没、交戦回数0という汚名を被るのを嫌い司令官に直談判。その結果、補修が済み次第3000キロ彼方、それも日本軍の巣を通り抜けてダーウィン島へ向かうことになりました。

その補充要員として回されたのがホールデン大尉(トニー・カーチス)です。
彼は総督夫人とダンス大会で優勝したり、企画担当、ホテルで娯楽担当をしたりと…ゴルフバッグを担いで現れるような、おおよそ潜水艦乗りには見えない男でした。頭を抱えるシャーマン艦長でしたが、彼は物資調達には長けており手段はともかく艦の修復には欠かせない男になっていくのでした。
しかし再び現れた日本軍の攻撃により偽装がはがれ、まずは650キロ離れたセブ島へと向かうことになるのでした。

途中修理のためにマリンドゥケ島で仮停泊をしたシータイガー。
しかし偵察に出したホールデンがこの島に取り残されていた衛生兵、ヘイワード少佐(ヴァージニア・グレッグ)を筆頭にドロレス(J・オブライエン)、バーバラ(ダイナ・メリル)たちを発見し連れてきてしまいます。
やむなくセブ島までの同行を許可した艦長でしたが、男性ばかりの中に5人の女性士官が乗り込むというありえない自体に、艦内は珍事件に巻き込まれていくのでした。

映画レビュー
ちょっとオススメとても戦争映画とは思えない明るいオープニング(潜望鏡からの光景が展開するのですが、まるで水族館です)から始まる戦争喜劇です。(^^)
昔TVで観たことがあってまた観たいと思っていたのですが、日本ではDVDが発売されておらず残念なことだと、以前のレビュー(2014年8月)の時に書いていたのですが、TUTAYAの良品発掘でついに登場しました。
情報を書いてくれていた「セピア色の映画手帳(鉦鼓亭さん)」さん、ありがとうございました。(^^)/
そっそく借りて鑑賞しましたよ。

物語はシータイガー号が老朽化し、屑鉄になろうとする3時間前にそれを偲んでか、初代艦長であるシャーマンが乗り込んでくるところから始まります。
艦長室で航海日誌を読んでいる内に1941年12月10日に舞台は移りますが、実は突然の日本機の襲撃を受け、新造艦であるはずのシータイガーは回想が始まった瞬間に沈没してしまいます。(^^;;

って、おいおい、今も昔も屑鉄かい!

しかし艦長はこのまま屑鉄にするのは忍びないと修理することにします。
そんな艦に補充として回されたホールデン大尉がまた、潜水艦のことなど何もしらなかったりします。しかし彼は持ち前の口のうまさと行動力で物資調達をやってのけるのです。
当時は物資もままならなかったらしく、請求しても何か月もほっとかれていたりしたようです。請求して届いたのが請求書だけだなんて笑ってしまいます。
こんな中、はっきり言って泥棒する大尉も凄いですけど、見て見ぬふりふりする司令官もなにげに判ってますねぇ。(^^; ただどんどん盗られていくにしたがってこんな言葉もありましたけどね。

我々はシャーマン出航の犠牲者なのだ。

こんな感じで大尉役であるトニー・カーチスと、ほとんど彼を疫病神として思っているケーリー・グラントの絡みが楽しい。
その後、乗り込んでくる5人の衛生兵のおかげでその騒動は拍車をかけてしまいます。女性が登場すると潜水艦の中とはいえやはり恋愛関係に発展するのはいかんともしがたいですね。(^^)

ほとんど戦闘シーンもないような戦争映画ですけど、とても楽しい作品に仕上がっていると思います。
戦争映画が嫌いな人にもOKかと。(^^)/

実はYouTubeに転がっていて12分割されていますけど気になる方はどうぞ♪
ココ→ ペチコート作戦 01_12

チェックポイント
【ここがいい!】
・航海日誌を付けるところは文章が面白いですね。こういうところを見ていると「宇宙大作戦(スタートレック)」の演出を思い出してしまいます。
・この思い出の騒動が終わって、現代に戻った時にこういう結末になったのか!とわかるところもいいですね。まるでタイムリスップものみたいです。
・一番エンジン!
・「撃沈!トラック1台」のシーンなんて最高ですね!
・とにかくあらゆるところでボロさを表現されているかわいそうなシータイガー号。(^^;
・司令官が話の分かる大らかな人でよかった…って状況的には本当によかったのだろうか。
・タイトルでもある作戦はなんともはや。今だと…。(^^;

【ここは問題かな?】
・攻撃してくるのは日本軍ばかり。(@@;
・女性は3人でよかったかも…あとの2人はあまり出ませんしね。

【一言いいたいコーナー】
・東京ローズの放送が流れてます。
・「セピア色の映画手帳(鉦鼓亭さん)」さん情報、あのエンジン音はトラなんだそうで、もうあのゴロゴロ音を聞くと…。(^^;
Number809・史上初!?ピンクの潜水艦が登場する映画はこれだ!!

コメントをさせていただきました。
セピア色の映画手帳(鉦鼓亭さん)の「「ペティコート作戦」

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ラベル:コメディ
posted by 白くじら at 12:38| Comment(5) | TrackBack(0) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月16日

アフリカの女王

私達には、アフリカの女王がある!
アフリカの女王 《IVC BEST SELECTION》 [DVD]
1951年(THE AFRICAN QUEEN)製作国:アメリカ、イギリス合作
監督:ジョン・ヒューストン原作:セシル・スコット・フォレスター
製作:サム・スピーゲル製作総指揮:
脚本:ジェームズ・エイジー、ジョン・ヒューストン撮影:ジャック・カーディフ
音楽:アラン・グレイamazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー
1914年9月、ドイツ領アフリカ東部の小さな村にあるメソジスト教会でローズ・セイヤー(キャサリン・ヘプバーン)と兄サミュエル(ロバート・モーリー)は布教活動をしていました。
そんなある日、突然村に現れたドイツ軍が村を焼き払い、村人達も連れ去られてしまいます。騒動の中でサミュエルは殴り倒された挙句、あまりの惨状に精神異常をきたして亡くなってしまうのでした。

ただ一人残ったローズは、小型貨物船≪アフリカの女王≫で兄妹の様子を見に来たチャーリー(ハンフリー・ボガート)に助け出されます。
積荷にダイナマイトがあることを知ったローズは、チャーリーに魚雷が作れないかと提案。なんと彼女は≪アフリカの女王≫でドイツ軍の砲艦ルイザ号を沈めようと言うのです。あまりの無鉄砲さにチャーリーは、川下の砲艦までたどり着くためには、激流やドイツの砦など数々の難関がある事を言いますが、自分の案が気に入ったのかローズに諦めの様子はありませんでした。
逃げる事も考えなければならないチャーリーは、やむなく川を下って行くのでした。

やがて数々の困難を協力し合って乗り切っていく内に、互いに惹かれあっていく2人…そしてその前に砲艦ルイズ号が姿を現すのでしたが…。

映画レビュー
ちょっとオススメ映画鑑賞の記録のmiriさん発祥、忘却エンドロールの宵乃さんまとめの「ブログ DE ロードショー」に参加です。この企画は映画を決めて、その期間中にみんなで観ようというものです。
今回の作品は「アフリカの女王」、「クリスタルの断章」のポール・ブリッツさんのオススメ作品です。

映画レビュー

未観であり内容が冒険活劇ということで、アフリカで女王とそれを助ける男性が活躍するんだろうか?などと思っていたのですが、まさかオンボロ貨物船(しかもほとんどボート並みじゃん!)でドイツ海軍の砲艦を撃沈しに行くだってぇ!?とDVDを借りて裏の解説を読んで初めて知った内容にびっくり仰天(言い回し古い)!(^^)

いったいどういう過程でこんなことになったのか、本当に撃沈することができるのか?
2人の冒険、立ちはだかる難所と次第に惹かれあうところは冒険モノとしては定番ではあるのですが、アフリカならではの障害は面白いですね。特にラストは「おいおい!」で、最後まで楽しめた作品でした。

そういえば、ハンフリー・ボガートと言えは、渋く煙草を吸うイメージが強かったのですが、この作品で新たな一面が観れてよかったです。
ポール・ブリッツさん、楽しい作品の紹介をありがとうございました!

チェックポイント
【ここがいい!】
・やはり2人が次第に惹かれあうところでしょうか。目は口ほどにものを言うのことわざの通り、2人の顔の表情がとてもよかったです。
・最期の時の願いが聞き届けられるところ。ドイツ軍もそういうところは叶えるんですね。ローズの喜びが印象的でした。
・船に関しては何でもこなすチャーリーの技術力。しかし…溶接って流石に無理だと思いますけど…まぁ、いいか。(^^;

【ここは問題かな?】
・兄サミュエルが亡くなり復讐という流れですが、ローズが悲しんでいたのは最初だけで、その後は冒険や砲艦撃沈を楽しんでいたように感じられたのはどうなんでしょうか。お陰で暗くならずに楽しめたのも確かですが。(^^; やはりイギリスの女性は『鉄の女』なのかも知れませんねー。
・アフリカの動物たちがいろいろと出てきていたりしたのですが、実際に接触することが無かったのは残念です。

【一言いいたいコーナー】
・特撮は当時としては良かったと思います。やっばり激流とかは危ないですからミニチュアだったようですが、すぐに2人のアップに切り替わるのでうまいと思います。まぁ、アップはアップで特撮のところもあるんですけどね。(^^)
・ヒルを取るときに使った白い粉はなんでしょ?
・1978年「料理長(シェフ)殿、ご用心」に出ていたロバート・モーリーがローズの兄役で出ていたのがうれしかったですが…。
Number888呆気なくもお亡くなりになるとは…結構好きな人なので悲しい。

コメントとトラックバックをさせていただきました。
忘却のエンドロール(宵乃さん)の「映画「アフリカの女王」観た
映画鑑賞の記録(miriさん)の「☆ 再見  アフリカの女王 ☆
クリスタルの断章(ポール・ブリッツさん)の「「アフリカの女王」見る

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posted by 白くじら at 23:18| Comment(8) | TrackBack(1) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月22日

遠すぎた橋

上が勝手に号令をかければ、部下が死ぬのさ。
遠すぎた橋 アルティメット・エディション [DVD]
1977年(A BRIDGE TOO FAR)製作国:イギリス、アメリカ
監督:リチャード・アッテンボロー原作:コーネリアス・ライアン:「遙かなる橋」
製作:ジョセフ・E・レヴィン、リチャード・P・レヴィン、ガブリエル・カツカ製作総指揮:
脚本:ウィリアム・ゴールドマン撮影:ジェフリー・アンスワース
音楽:ジョン・アディソンamazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー
第2次世界大戦も5年目の1944年…ヒトラーのドイツ軍はヨーロッパの大半を占領していました。しかしDディ…6/6にアイゼンハワー指揮下の連合軍はノルマンディ上陸作戦を敢行しました。7月には反攻も本格化し、8月にはパリも解放することに成功しました。とろこが、その速度、そして長く延びた補給線の為に燃料弾薬が不足して足止めされてしまうのでした。頭痛の種はもう一つ、南部軍司令官パットン将軍と北部軍司令官モントゴメリー将軍は仲が悪く、ベルリン進行を狙っているどちらに補給を優先するか…そんな時、モントゴメリー将軍が大規模な作戦を発案。政治的な圧力もありアイゼンハワーも了承したこの『マーケット・ガーデン作戦』は、クリスマス前に戦いを終結させるためのものでした。

『マーケット・ガーデン作戦』は、3個空挺師団がオランダの主要な橋近くに降下し占領(マーケット作戦)、地上部隊の第30師団が駆け抜けて行き(ガーデン作戦)、一気にドイツに迫ろうとするものでした。
モントゴメリー将軍から指示を受けたブラウニング中将(ダーク・ボガード)は、テイラー少将(ポール・マクスウェル)に第101空挺師団を率いてアイントホーフェンに、ギャビン准将(ライアン・オニール)に第82師団を率いてナイメーヘンへ、そしてロイ・アーカード少将(ショーン・コネリー)に第1師団を率いてアルンヘムに降下するように指示をします。
一方、地下組織の親子からドイツの戦車がいることを知った本部は、現地を低空飛行することによって撮影に成功します。しかしブラウニング中将は、老人と子供しかいないはずだという上層部の指示通りに、その報告を握り潰し、ついに作戦は決行されるのでしたが…。

映画レビュー
ちょっとオススメ「タワーリング・インフェルノ」「エアポート」シリーズのような有名俳優たちの豪華共演です。
これは実際に行われた作戦の1つを実写化した作品ですが、この作戦はモントゴメリー将軍最大の汚点としても有名であり、すっきりするような作品ではありません。
作戦では軽量な空挺師団が拠点と橋を抑えている間に、戦車などの機甲師団を通過させるという電撃的な速度がものをいう作戦でしたが、落下地点や天候、そして必要だった物資の都合、そして最大の誤算はドイツのSS師団がいたことなどで、手間取ってしまったことでしょう。
特に激戦になったのはもっとも奥地であるアルンヘルムであり、空挺部隊だけでSS師団を抑えることは非常に難しかったのです。

上司が自分の体面などを考えて、大事なことを黙殺してしまうことは今の現実世界でもよくある事であり、それが大問題に発生することもあり、職によれば何人かが移動になったり、首になったりと、こんな戦争の場合だと死ななくてもよかったと思える何千人もの兵士の命が…しかし最前線での血は上層部まで届かず、さらに別の作戦が…ここに戦争の悲劇の一端が垣間見えます。

また、この作品ではドイツ軍が決して悪として描かれているわけではありません。
善悪ではなく、お互いに祖国の為に戦っている様子が描かれ、どちらかというと双方に上層部の無茶と言っていい命令がのしかかっているのがもの悲しいです。

正直、ラストでブラウニング中将の言葉を聞いたアーカード少将がブチ切れるかと思いましたが、そうもいかないでしょう。しかし、この言葉にこそ、上層部が今回の作戦、そして戦争をどう考えているのかが現されており、痛烈な反戦へのメッセージにもなっていると思います。

チェックポイント
【ここがいい!】
・なんと言っても軽快な曲でしょうか。これはOPとEDにも流れている好きな曲なのですが、同じ曲であっても受ける印象が全く違う事にも驚きです。
・序盤の輸送機やグライダーが発進するところ。そしてその大編隊からパラシュート部隊が降下するシーンは圧巻です。これほどの物量作戦をCGなど使われてなかった時代に見せてくれるのに圧倒です。
・後半にポーランドの空挺師団が舞い降りますが、待ち構えるドイツ軍に着地前に射殺されてしまいます。無残この上ないです。

【ここは問題かな?】
・第82所属のクック少佐(ロバート・レッドフォード)が恰好いい。ですが、あまりヒーローしているのも、こういう作品にはどうかなって感じですね。
・SS師団の爆弾が爆発しなかったのはなぜ?(@@)
・場面がどんどん変わるんですが、いったいここが何処なのかわかりずらかったです。(- -;

【一言いいたいコーナー】
・上映中は確か故小森のおばちゃまの映画紹介で紹介されてましたね。「モアベターよ」が懐かしいなー。
Number850オードリー・ヘプバーンスティーブ・マックイーンにも出演依頼があったそうですが、残念ながら出演料の問題で実現しなかったとか。

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posted by 白くじら at 18:08| Comment(4) | TrackBack(0) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月28日

無防備都市

希望を捨ててはいけない。何があっても。
無防備都市 [DVD]
1945年(ROMA,CITTA,APERTA/OPEN CITY)製作国:イタリア
監督:ロベルト・ロッセリーニ原作:セルジオ・アミディ、アルベルト・コンシリオ
製作:ペッピーノ・アマート製作総指揮:
脚本:フェデリコ・フェリーニ、セルジオ・アミディ、ロベルト・ロッセリーニ撮影:ウバルド・アラータ
音楽:レンツォ・ロッセリーニamazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー
第2次世界大戦末期、イタリアは連合軍に全面降伏。しかし北部にあるローマなどは同盟国であったドイツによって占領されてしまうのでした。
反ナチ解放戦線の幹部であるマンフレディ(マルチェロ・パリエロ)は、山にこもる同士500人のための補給活動を行っていましたが、秘密警察(ゲシュタポ)率いるベルグマン少佐(ハリー・ファウスト)の追跡から逃れる為に、フランチェスコ(フランチェスコ・グランジャッケ)の家にかくまってもらうことに。その隣の部屋にはフランチェスコとの結婚を控えたピナ(アンナ・マニャーニ)と息子が住んでいました。
こうしてマンフレディは神父ドン・ピエトロ(アルド・ファブリーツィ)に資金調達を頼むことになります。

しかしフランチェスコとピナとの結婚当日、アパートはドイツ兵に囲まれ、フランチェスコたちは囚われてトラックに乗せられてしまいます。2人目の夫を亡くすと思ったのかピナは半狂乱でトラックを追いかけますが、無情にも彼女は射殺されてしまうのでした。
フランチェスコたちを乗せたトラックは、途中レジスタンスの手により襲撃され解放に成功します。その後、アンフレディとフランチェスコは、マンフレディの恋人であり女優のマリナ・マリ(マリア・ミーキ)の元に身を寄せて今後の動きを計画しますが、彼らの動きはある人物によって筒抜けになっていたのです。そして…。

ブログ DE ロードショー

映画レビュー
ちょっとオススメ映画鑑賞の記録のmiriさん発祥、現、忘却エンドロールの宵乃さん主催の「ブログ DE ロードショー」に参加、その2です。この企画は映画を決めて、その期間中にみんなで観ようというもので、通常は1本決めてから観るのですが、今回は同じテーマということで特別企画です。
企画名は、
一緒にイタリア・ネオリアリズム作品を観ませんか?」です。
お題の発起人はクリスタルの断章のポール・ブリッツさんです。
おそらく見ることがなかったであろう作品でしたが、観る機会を与えてくれた企画に感謝です。(^^)

なお、同じ企画の1本目としては「自転車泥棒」を鑑賞しました。

映画レビュー

この作品は、イタリア・ネオリアリズムの始まりと言われており、当時を生きた人々にとって大きな影響を与えたことでしょう。中でも衝撃を受けたイングリッド・バーグマンロッセリーニ監督にに手紙を書き、それがきっかけで…という話もあったそうですね。

数人の俳優を除いて素人を使い、なかなか手に入らないフィルムをつなぎ合わせたり、この情勢下でのロケなど、それらの苦労がリアルに映像に反映されています。
ただ、同じリアリティ追及の「自転車泥棒」と比べて、ゲシュタポの少佐や女性はあまりにも美しく、それでいて悪魔のような所業で逆に作られた演出のような感じを受けました。またゲシュタポの酔った1人が教訓めいたことを言ったのも若干興ざめでした。まぁ、ゲシュタポも人間、こういう風に感じた人間もいるとは思いますけど。

死ぬ前の神父の一言「死ぬことは難しいことではない、生きることのほうが難しい」。この言葉は、ラストで肩を落として立ち去る、これからを生きる子供たちにこそ、届いてほしいと思います。

チェックポイント
【ここがいい!】
・神父さんの表情がとてもいいです。子供と玉蹴りしてたり、裸体彫刻を動かす時、拷問されている時を観る時とか。
・拷問シーンは怖いですね。さらに怖いのは、取り調べ室のすぐ横であり、さらにその奥では酒を飲みながら談笑している将校たちがいるところでしょうか。
・生きるためには恋人であっても売ってしまうマリナ…しかしマンフレディが死んだところを見て気絶するところはまだ良心が残っていたのでしょう。しかし、さらに無慈悲に報酬として渡していた毛皮を取るゲシュタポの女性…マンフレディがいなくなったことでもう利用価値がなくなったということでしょうか。とことん冷たいです。

【ここは問題かな?】
・ピナがトラックを追うシーンは名シーンですが、あそこまで狂乱していたのは過剰な気もしました。ただ、2人目の夫が結婚当日に捕縛という状況下では無理もなかったのかもしれません。違和感を感じたのは確か。
・どうして椅子に座らせて銃殺させたのかな?

【一言いいたいコーナー】
・銃殺兵たちはイタリア人なのかな…アパート包囲の時にも1人いたけど…同国人で2種類の人間がいるのはつらいです。
Number833・続く「戦火のかなた」「ドイツ零年」と合わせて3部作とも言われているそうですが、両方とも見当たらず、パックになった商品を購入した方が手に入れるには楽そうです。

コメントとトラックバックをさせていただきました。
忘却エンドロール(宵乃さん)の「一緒にイタリア・ネオリアリズム作品を観ませんか?
クリスタルの断章(ポール・ブリッツさん)の「「無防備都市」再見
newしずくの水瓶(しずくさん)の「それでも目をそらさずに 『無防備都市』
或る日の出来事(ボー・BJ・ジングルズさん)の「「無防備都市」

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posted by 白くじら at 16:59| Comment(16) | TrackBack(3) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月02日

戦闘機対戦車 砂漠の対決

飛行機を追うなんて異常だ!
戦闘機対戦車 [DVD]公開年1973年
Death Race
制作国アメリカ
監督デヴィッド・ローウェル・リッチ
原案
制作ハーヴ・ベネット、テリー・K・ミード
制作総指揮
脚本チャールズ・クエンストル
撮影テリー・K・ミード
音楽ハル・ムーニー、ミルトン・ローゼン
amazon.co.jpでの評価を見る。

ストーリー
1942年11月、北アフリカ、エルアラメインの戦いが終わりドイツ軍は敗走しました。
アメリカ軍デル・カルペッパー中尉(ダグ・マクルーア)コードネーム「ホークシュガートム」の乗るP-40は、カイロに帰還する途中、燃料を求めてイギリスの補給基地へ着陸しました。ところがそこでドイツ軍の地雷原を爆破するように依頼されます。
機体に爆弾を付けるには彼のP-40が撃ってつけだったのです。
やむなくお付のアーノルド・マクミラン少佐(ロイ・シネス)と飛び立つのでした。

一方戦場では…第6師団の生き残りであるバイムラー将軍(ロイド・ブリッジス)が、彷徨っていた1台の戦車と合流していました。その戦車の中にはかつてバイムラーと戦ったシュテッファー軍曹(エリック・ブレーデン)もいました。

カルペッパーはこんなうっとうしい作戦に協力する気はとんとなく、間違えたふりをして爆弾を落としてしまいますが、そんなとき2機の前にドイツ軍のトラック隊が姿を現します。制止するカルペッパーを無視し少佐はトラックを攻撃しますが、そこに現れたバイムラーの戦車が少佐の機体を撃墜してしまいます。なんとかパラシュートで脱出したものの、足首を骨折してしまいます。
やむなく着陸したカルペッパーでしたが、なんということか2人を追って戦車が近づいてくるではありませんか。
慌てて脱出するものの、砲撃によって翼をやられてしまいます。その場は逃げ切ったものの、その後冷却水が漏れていることを発見。これでは長時間のエンジンを使用ができません。

そんな彼らを執拗に追いかけてくるパイムラー将軍。そしてそんな将軍に戦車の乗組員の不信感も次第に高まってきます。
異常とも思える戦車から逃げ、カルペッパーたちはカッシン峠に向かって機を走らせるのでしたが…。

映画レビュー
普通かな昔昔、TVで放送されていたのを観てびっくりでした。
本来飛行機と戦車というのは正面切って戦うことがないものですが(空から銃撃、爆撃、陸からは銃撃というのはありますけど)、この作品では翼にダメージがあるために飛行が難しく、さらに冷却水の漏れによって長時間の動きも無理となっているため、ジャンプのような感じで段差を飛んだり、車輪で走ったりと大変です。

登場人物は少ないですが、飛行機側の2人のパイロットの友情、そして戦車側の将軍と乗組員とのやり取りなど飽きることもなく楽しめます。

当時は日本語吹き替えで録画したものを何度も鑑賞しているのでほとんど言い回しを覚えています。
今回のDVD発売で観てみましたが、嬉しいことに当時のものが収録されていました。おかげで違和感なく観ることができました。もちろん、TV放送でカットされていたところは訳がないので字幕になりますけど。

【ここがいい!】
・まずアイデアに拍手です。(^^)
・将軍の敵兵に対しての異常なまでの敵意は恐ろしいですね。作中では地雷原に行くのを阻止するとの説明もありますが、ラストでのあの叫びはとてもそうとは思えず、敵兵を殺したくて仕方がなかったようです。
・戦車の砲弾の詰め換えなど、結構珍しいと思えるシーンがあります。
・黙って水筒を差し出すシュテッファー軍曹がとてもいい。

【ここは問題かな?】
・戦車の砲撃ミスがちょっと多いような気がします。(^^;

【一言いいたいコーナー】
Number789・追いかけてくるところやラストのシーンなどは「激突!」を思い出してしまいました。

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posted by 白くじら at 22:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月15日

戦争のはらわた

ドイツの文化を絶望的な世界に広めている。
戦争のはらわた [DVD]公開年1977年(Cross of Iron)
制作国イギリス、西ドイツ
監督サム・ペキンパー
原作ウィリー・ハインリッヒ
制作ヴォルフ・C・ハルトヴィッヒ、アーリーン・セラーズ、アレックス・ウィニトスキー
制作総指揮
脚本ジュリアス・エプシュタイン、ジェームス・ハミルトン、ウォルター・ケリー
撮影ジョン・コキロン
音楽アーネスト・ゴールド
amazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー
第二次世界大戦最中、タマン半島でソビエト軍とドイツ軍は激しい戦いを繰り広げていました。
そんな中、西部戦線からシュトランスキー大尉(マクシミリアン・シェル)が着任してきます。彼は名誉欲が強く、この戦いで鉄十字勲章を授与されるためにやってきたのです。彼は有能なシュナイダー伍長(ジェームズ・コバーン)をてなづけるために曹長に昇格させますが、あらゆる面で衝突。
ある戦いでマイヤー少尉が戦死、狼狽して戦いに参加しなかったシュトランスキーは、少尉の戦功を自分のものにしようとしようとしましたが、シュナイダーの言によりかなわないことに…しかしそのことを恨んだ彼は、撤退命令を第2小隊に伝えず、シュナイダーたちはロシア軍の総攻撃にさらされることに…孤立してしまった彼らは果たして逃げ切ることができるのでしょうか…。

映画レビュー
普通かなサム・ペキンパー独特のスローモーションの血煙銃撃戦と細かくカットされたシーンをつなぐことによる戦闘シーンは圧巻です(序盤とラストで流れる童謡(らしい)と戦争シーンとの対比がアンバランスすぎてなんとも言えない)。
戦争の空しさ、恐怖、悲惨さを描きながらも、その中で鉄十字勲章に執着している男のせいで無慈悲に死んでいく男たち…ラスト近くで仲間に射殺されてしまう隊員たちの無念さ…ラストで主人公が彼が狼狽しているところを見て大笑いしているシーンも滑稽でもありますが、当分忘れられないようなショックがありました。

【ここがいい!】
・今観てもそのリアルな描写には息を飲みます。
・ドイツ軍視点というのも珍しかったですね。同じドイツ軍視点の1976年「鷲は舞いおりた」も好きな作品です。
・戦車の描写が怖いですねぇ、無限軌道の見せ場もあっていいです。

【ここは問題かな?】
・ストーリーの問題ではありませんが、字幕の誤訳、そして変なところで改行(もしくは次のシーンで表示)されているので、読みづらく、何を言っているのかわかりにくいところが多々ありました。マイヤー中尉は少尉です。

【一言いいたいコーナー】
続編として1978年「戦場の黄金律 戦争のはらわた2」が作られました。
Number751・原題はドイツ軍の鉄十字勲章のことを指しています。

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ラベル:映画
posted by 白くじら at 22:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月14日

肉弾鬼中隊

灼熱の太陽に輝くサーベルよ、永遠なれ。
肉弾鬼中隊 [DVD]公開年1934年(Lost Patrol)
制作国アメリカ
監督ジョン・フォード
原作フィリップ・マクドナルド
制作
制作総指揮
脚本ギャレット・フォート
撮影ハロルド・ウェンストロム
音楽マックス・スタイナー
amazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー
1917年…第一次世界大戦中、欧州戦線から遠く離れたメソポタミアの砂漠では、灼熱の太陽の下、イギリス軍の偵察隊が進軍していました。
しかし先導していた中尉が狙撃され、部隊は軍曹(ヴィクター・マクラグレン)以下11名となります。この進軍の目的、行先を知っていた中尉が死んでしまったため、部隊はとにかく他の部隊と合流するために、真北へ進むことにしました。明日の夜には川へ出るだろうと思ってのことでした。

心身ともに疲れ切った頃、前方にオアシスを発見。
隊員たちは湖で生気を癒し、その夜はオアシスの無人寺院で休むことにするのでした。ところが歩哨に立った新米兵はナイフで殺害され、伍長も重傷を負ってしまいます。さらに木の上から辺りを探っていた兵も狙撃されてしまうのでした。
馬を奪われてしまった部隊はオアシスに立てこもり、姿なきアラブ兵と交戦状態に入ったのでしたが…。

映画レビュー
とほっ…閉鎖空間、そして姿が見えない敵との戦いを描いた異色作ですが、まず最初に断っておかなければならないのは、肉単戦もしませんし、別に鬼でもありません。
狙撃、そしてオアシスの「向こう」での戦いには怖いものがありますし、無慈悲に倒されていきます。
残念ながら緊迫感があまり感じられず、唯一ラストでの軍曹の戦いは精神が壊れた人間の戦いが、そしてその後が描かれていたと思います。
ひょっとすると、的確に指示を出していた軍曹が壊れたとき、それこそが鬼であり、戦争における悲劇の象徴と言えるのかもしれません。

【ここがいい!】
・寺院の壁際に増えていくサーベルの立てられた墓が、この戦いの悲劇さを物語っていました。

【ここは問題かな?】
・序盤の中尉が死んだときからそうだったのですが、狙撃されたというのに探そうともせずその場で墓作ってお祈り…オアシスで殺されたりしてもなんだか呑気だし…緊迫感がないこと甚だしいですねぇ。
・最初の夜に狙撃ではなく、ナイフで殺されていたし、よく皆殺しにされなかったものです。
・ラストの敵兵士の登場は賛否両論だと思いますが、わらわらと出てくるのはちょっとがっかりかな。
・何日経っているかよく判らないのですが、精神的にまいるの早すぎなような気がしました。で、自滅するのは辞めてほしい。

【一言いいたいコーナー】
Number750・一時間ちょっとという長さで、これ以上長かったら、こっちが壊れていたかもしれません。(- -)

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ラベル:映画 DVD 戦争
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2010年08月19日

深く静かに潜行せよ

戦闘に楽観は禁物だ。予期せぬ危険が待っている。
深く静かに潜航せよ [DVD]
1959年(Run Silent,Run Deep)製作国:アメリカ
監督:ロバート・ワイズ原作:エドワード・L・ビーチ
製作:ハロルド・ヘクト製作総指揮:
脚色:ジョン・ゲイ撮影:ラッセル・ハーラン
音楽:フランツ・ワックスマンamazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー

モノクロ1942年、四国と本州に挟まれた豊後水道で輸送船を狙っていたリチャードソン中佐(クラーク・ゲーブル)は、駆逐艦アキカゼの攻撃を受け急速潜行をするも撃沈されてしまうのでした。

一年後…真珠湾で作戦を狙っていたリチャードソンは、艦長がいなくなった潜水艦ナーガに乗り込むことになりました。乗組員たちは人望厚い副長のジム・ブレッドソー(バート・ランカスター)が艦長になると思っていただけに動揺を隠せません。一度は転属を願ったジムでしたが、リチャードソンはそれを許さず、ナーガは修理が終わると出航していくのでした。
行き先は帰らざる海と名付けられた豊後水道…このときすでに駆逐艦アキカゼによって4隻もの艦が沈められていたのです…青ざめる乗組員にリチャードソンは豊後は避けながら訓練を行うと周知します。しかし、執拗なまでの一撃離脱の訓練、そして敵に出会っても逃げるのでした。そしてナーガの前に豊後水道が…。

映画レビュー

まぁまぁ地球の静止する日」「ウエスト・サイド物語」「サウンド・オブ・ミュージック」で有名なロバート・ワイズ獲得作品です。
復讐に凝り固まってしまった艦長クラーク・ゲーブルと、乗組員を思いやる副長バート・ランカスターの激突です。
潜水艦の怖さは、まず閉鎖空間であること、脱出しようと思っても周囲は海水があるためにそれも無理。さらに周囲が見えないことにあります。ソナーだけに頼っているために、そばにいても判らないときがあります。
ソナーにはアクティブソナーとパッシブソナーがありますが、本作ではパッシプソナーが使われていたようです。これは相手が出した音をそのまま受信する方式で、ようするに静かにされているとすぐそばで浮かんでいても判らないという、映像的にはなんとも緊迫している状況になります。ちなみにアクティブは探知音を発信させて反射音を探知する方法です。
この作品ではメインがアキカゼとの戦いがメインとなっているためにうっかりしていましたが、タイトルは「深く静かに潜行せよ」なんですよね。最後に予期しなかった戦いが舞っています。まさに潜水艦は究極のステルスです。

【ここがいい!】
・ストーリー説明では鬼艦長のような書き方をされている場合もありますが、厳しい訓練を経て兵士たちが成長するさまは戦争モノとはいえいいですね。努力すれば実になるのです。
・艦長の行動に疑問を持ち、艦長の方法ではアキカゼ撃沈を無理だと思っている副長が思い直すきっかけが日本の放送だとは…なんとも皮肉なことでした。

【ここは問題かな?】
・この作品ではあまり戦争による批判などは感じられなく(もちろん悲惨さというのはあるのですが)、どちらかというと復讐という名の「困難に向かって努力する男」の話だったと思います。これは問題というよりも、ちょっと珍しいかな?と。

【一言いいたいコーナー】
Number642・シーンとしているときに誰かが物音を立ててしまうのはお約束。

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ラベル:映画 DVD 戦争 潜水艦
posted by 白くじら at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月15日

荒鷲の要塞

今度作戦を立てるときには、英国だけでやってくれ!
荒鷲の要塞 [DVD]
1968年(Where Eagles Dare)製作国:アメリカ、イギリス
監督:ブライアン・G・ハットン原作:アリステア・マクリーン
製作:エリオット・カズナー製作総指揮:ジェリー・ガーシュウィン
脚本:アリステア・マクリーン撮影:アーサー・イベットソン
音楽:ロン・グッドウィンamazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー

第2次世界大戦…ニュルンベル爆撃時にカーナビー将軍がドイツ軍に捕らわれました。
カーナビー将軍は欧州進行の計画情報を持っており、ドイツ軍が彼から情報を得る前に救出しなければなりません。
そのためにスミス少佐(リチャード・バートン)の元、特殊技術を持った5人、そしてアメリカ軍レンジャー部隊からシェイファー中尉(クリント・イーストウッド)が秘密裏にアルプスの雪山中に落下傘降下しました。しかし、降り立ったときに通信兵のハロッドが首の骨を折って死んでしまいます。スミスはなぜかそのことを秘密にし、現地にいた女性諜報部員メリー(メアリー・ユーア)と計画を練るのでした。

ロープウェイでなければ近づくことができない『鷲の城』に潜入するために6人はドイツ軍を装って町に入りますが、さらにメンバーが何者かに殺害され、酒場にいたスミスたちもあっけなく捕まってしまうのでした。しかし、スミスとシェイファーは護送中に逃げ出し、捕まった3人を追って『鷲の城』へ…一方、手伝いとして先に『鷲の城』に乗り込んでいたメリーは、ゲシュタポに目を付けられます。
なんとかメリーの首尾で城の幹部たちに近づいたスミスとシェイファーでしたが、その場所でなんとスミスの銃口はシェイファーに突きつけられるのでした。スミスの本意は、そしてカーナビー将軍は!?

映画レビュー

オススメナバロンの要塞」「ナバロンの嵐」で有名なイギリスの作家アリステア・マクリーン原作です。
いろいろな戦争モノの中でも、これらの作品群の面白さは少数精鋭で任務を遂行するところにあります。およそ生きては帰れないところに潜入し、任務を達成する。その過程においては特殊技術がものを言ったり、今回のスミスのように口先で騙しまくるといった手段がとられます。
殺伐とした物量で屍を乗り越えながら…といった戦争悲劇ではないところがいいです。

【ここがいい!】
・やはりスミスの口の上手なところでしょう。実際には念密に計算をしているでしょうけど、知らされていない周囲はたまったものではありません。特にシェイファーが最後にぼやくのも無理ないことかと思います。(^^;
リチャード・バートンの渋いところもいいですが、若き日のクリント・イーストウッドが物事をテキパキと片付けるところもいいですね。
・「敵を騙すにはまず味方から」の見本のような作品です。
・出だしの重厚な音楽がとてもいいです。

【ここは問題かな?】
どんな些細なことも逃さないような、ゲシュタポの行動がかなり怖いのですがメリーの色気に目がくらんでいたのか、いいところまで疑っていたようですが、あっさりと消えてしまいます。もっと狡猾にスミスたちを追い詰めて欲しかったと思います。たった1人でも物凄い存在感を持っていたのに、もったいないキャラでした。

【一言いいたいコーナー】
Number638・あの爆弾はいったいどういう仕掛けなのでしょうか。トラップにも使えて、時限爆弾にも使えていたようです。でもトラップ用のラインを伸ばしてくくりつけるだけで、さらにラインが伸びたときに爆発する仕掛けがよく判りませんでした。

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ラベル:映画 DVD 戦争
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2010年07月19日

戦う翼

ヒーローと手に負えない偏屈は紙一重だ!
戦う翼 [DVD]
1963年(The War Lover)製作国:アメリカ
監督:フィリップ・リーコック原作:ジョン・ハーシー
製作:アーサー・ホーンブロウ・ジュニア製作総指揮:
脚色:ハワード・コッホ撮影:ボブ・ヒューク
音楽:リチャード・アディンセル、ミューア・マシーソンamazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー

モノクロ1943年イギリス、第8航空軍に所属しているバズ・リクソン大尉(スティーヴ・マックィーン)と同室のボーランド中尉(ロバート・ワグナー)は、B-17重爆撃機のパイロットです。ボーランドにとってバズは憧れのヒーローであり、自分の目標の人でもありました。
しかし戦争が生きがいのバズは凄腕であることを鼻にかけ、今日の爆撃も命令違反を犯し危険を冒して爆撃…基地の上層部はそんなバズにいらだちながらも、腕の立つ彼を外すことができないでいました。
命令違反の夜、将校クラブで2人は知り合いを待つダフネ(シャーリー・アン・フィールド)と女性と出会います。しかし彼女の待つ人は今日の爆撃で帰らぬ人となっていました。ボーランドと彼女はその後も会うようになり、お互い惹かれ始めますが、バズはボーランドではなく自分こそが彼女に相応しいと考えていました。

バズの傍若無人な態度はそれからも留まることを知らず、ビラ撒きが嫌だといっては基地を低空飛行、部隊では健全だったリンク中尉を別の隊に追いやり、運の悪いことにリンチの載った『アッシャー家』は蜂の巣となり帰らぬ人となるのでした。
バズの態度に疑問を持っていたボーランドとの間には、次第に溝が広がり、ついにダフネを巡って…。

そんな時、ドイツ内陸1080Km地点ライプツィヒにある、最大規模の合成燃料の精製所を爆撃する作戦が決行されます。
かつてない距離と敵の防衛網…B-17重爆撃機の大編隊は一路ライプツィヒへと大空に舞うのでした。

映画レビュー

とほほーほとんど戦争狂と言っていも過言ではない爆撃機の機長が主人公である異色作で、その機長バズをスティーヴ・マックィーンが演じています。彼は爆撃機ですが凄腕でカリスマも持っていますが、自分本位で勝手でわがままです。さらに物事を全て自分に都合の良いように捻じ曲げてしまう天才です。
そしてもう1人の主人公と言うべきボーランドを演じているのがロバート・ワグナー、彼はバズとは正反対の人間で、戦争は嫌いですし25回の出撃をこなして早くアメリカへ帰ろうとしています。
こういう場合、どうしてもボーランドへ感情移入してしまうため、バズの行動を認めるようなことはとてもできません。しかしバズの荒々しい生き方は認められなくても、そういう人間を演じたスティーヴ・マックィーンは評価されるべきでしょう。
彼とボーランドがラストで和解できたかどうかははっきりとはわかりませんが、少なくともダフネを通して、自分自身の考えが少しでも間違っていたことには気付けたのではないかと思います。

【ここがいい!】
・B-17重爆撃機出撃のシーンは圧倒感もありなかなかです。特に小雨の中タイヤが「ねとり」と動き出すシーン、そして見上げるように移動していく辺りが素晴らしい。
・バズが機関士をするところがあり、ここもまた自分勝手なところですが、汽笛を鳴らしたりするところがとても楽しそう。なんだかホッとしてしまうシーンです。
・爆撃機に『ザ・ボディ』『アッシャー家』『アラババボイン』と名づけているところなどが、くすぐりますね。ただ、このチーム単位ではほとんど描かれませんけど。

【ここは問題かな?】
・戦闘シーンも見せ場の1つですが、敵機の映像が遠方過ぎて判りづらいところが多かったと思います。あそこは使いまわしのファイルムかな。
・結局のところ何が言いたかったのかよく判らない。(^^;; 戦いに没頭してしまった男の、戦争の悲劇の1つと捉えればいいのでしょうか。

【一言いいたいコーナー】
・この爆撃機には上下に1門ずつ、前部に2門、さらに両脇からも狙撃手がいました。パイロットが2人で、残り5人では全てを担当することは無理なようです。爆撃手もいましたしね。いったいどうなっていたのでしょう。
・重爆を行うときに操縦桿を爆弾を落とす人に委ねるというのは初めて知りました。
Number624スティーヴ・マックィーンはこの映画で認められ「大脱走」へと続いていったそうです。でも同じ年に公開されていますね。(@o@)

コメントありトラックバックです。
或る日の出来事(ボー・BJ・ジングルズさん)の「「戦う翼」

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ラベル:映画 DVD
posted by 白くじら at 22:50| Comment(2) | TrackBack(1) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月06日

鷲は舞いおりた

この作戦は冗談から始まった…。
鷲は舞いおりた1976年(THE EAGLE HAS LANDED)
製作国:イギリス
監督:ジョン・スタージェス
製作:ジャック・ウィナー、デイヴィッド・ニーヴン・ジュニア
撮影:アンソニー・リッチモンド
脚本:トム・マンキーウィッツ
原作:ジャック・ヒギンズ
音楽:ラロ・シフリン
amazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー
第2次世界大戦末期、敗色濃いドイツ(ヒトラー)は、1943年の落下傘部隊ムッソリーニ救出に気をよくし、英国首相チャーチル誘拐という起死回生の奇策を思いつきます。
カナリスはラードル大佐(ロバート・デュヴァル)に、可能性だけを研究せよと命じますが、ラードルはスパイの情報から、チャーチルがイギリス・ノーフォーク郡にあるスタドリー村で静養することを知り、作戦に可能性があるのではと考えます。
やがてこの研究はヒムラー(ドナルド・プレザンス)の知るところとなり、作戦は実行することになります。
イーグル・オペレーションを名付けられた作戦リーダーには、スターリングラード勲功章を受賞しながらも、ユダヤ人女性を親衛隊から守った問題で軍法会議にかけられているシュタイナー大佐(マイケル・ケイン)が選ばれ、工作員としてベルリン大学教授のデブリン(ドナルド・サザーランド)が送り込まれます。

早朝、シュタイナー大佐率いる16名の精鋭部隊はポーランドの軍服に身を包み、イギリスの海岸線へ舞いおりました。
デブリンの協力で、村で演習を行いながらチャーチル到着を待つシュタイナーたちでしたが、演習中、川に落ちた少女を救うために隊員の一人が身を投げ出して救ったことから、ドイツ兵であることが判ってしまいます。
やむなく村人を人質とし教会に立てこもるドイツ軍と、駐在していたアメリカ軍との戦いが始まります。
果たして彼らの運命は…。

感想はコチラから ▼

ラベル:映画 DVD
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2006年12月12日

閉ざされた森 -BASIC-

そこでは、今も昔も利益と死が交錯している。

閉ざされた森 コレクターズ・エディション2003年(BASIC)
製作国:アメリカ
監督:ジョン・マクティアナン
製作:マイク・メダヴォイ
製作総指揮:モリッツ・ボーマン
脚本:ジェームズ・ヴァンダービルト
撮影:スティーヴ・メイソン

amazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー
パナマの米軍基地から訓練に向かった鬼軍曹ウエスト(サミュエル・L・ジャクソン)率いるレンジャー部隊が、嵐の密林で消息を絶ちました。
17時間後の11/2(死の日)に発見された生存者は、レンジャー同士で撃ちあっていました。
追いかけていたミューラー(ダッシュ・ミホク)は殺害され、生き残ったのは重傷のケンドル(ジョヴァンニ・リビシ)を背負ったダンバー(ブライアン・ヴァン・ホルト)だけでした。残るウエスト軍曹を含む4名のレンジャーは行方不明でした。

ダンバーを尋問するのは基地の警務隊長のジュリー・オズボーン大尉(コニー・ニールセン)、しかし彼女の問いにもダンバーは答えず、ただ「他基地のレンジャーに話す (8)」と書かれたメモを渡し黙秘を続けるのみでした。
基地の責任者スタイルズ大佐(ティム・デイリー)は、昔ウエストの訓練を受けており、今は麻薬組織に買収された容疑を持つ、麻薬捜査官のトム・ハーディ(ジョン・トラヴォルタ)を呼びました。彼は友人でもあり尋問術に長けていたのです。
当然面白くないジュリーでしたが、ハーディの尋問術は大佐が推薦するほどの腕前であることを知って、しだいに彼に引かれていくようになります。

捜査はケンドルの告白にから、ウエスト軍曹に虐められていた、黒人兵のパイク(テイ・ディグス)とダンバーが犯人であることから、あっさり終わろうとしましたが、ダンバーの口から語られた真実はそれとは違ったものでした。
果たして真実は…。

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2006年12月11日

戦火の勇気

勇気、それは真実から決して目をそむけてはならないこと。

戦火の勇気1996年(COURAGE UNDER FIRE)
製作国:アメリカ
監督:エドワード・ズウィック
製作:ジョセフ・M・シンガー
製作総指揮:ジョセフ・M・カラッシオロ
脚本:パトリック・シーン・ダンカン
撮影:ロジャー・ディーキンス

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ストーリー
湾岸戦争、戦車部隊を指揮していたサーリンク大佐(デンゼル・ワシントン)は、混戦の中、部下でもあり親友でもあったボイラーの戦車を誤射し死なせてしまいます。軍本部は避けられなかった事故とし、ボイラーの家族には名誉ある戦死と伝えられました。
それ以後、サーリンクはワシントンポストのガートナー記者から事件のことでつきまとわれ、夢を見てもうなされるようになってしまいました。そんな彼に上層部は今の仕事を退き、名誉勲章候補者の調査をするように命じました。

候補者に上がっていたのは湾岸戦争で戦死したウォーデン大尉(メグ・ライアン)、彼女は医療班のリーダで、撃墜されたブラックホークの乗組員を救い、さらに自らも撃墜された後でヘリの隊員を救った功績による候補でした。
上層部は初の女性候補に話題性があると、ほとんど決定していました。
サーリンクは乗組員に状況を説明された後、医療ヘリの生き残りにも状況説明を求めました。ところがM16の銃声の微妙にくい違う証言から、根気よく探っていくにつれついにまったく正反対の証言が…彼は疑問があるために上層部にまだ報告はできないと伝えます。
上層部はそんな彼を突き離し任から外してしまいます。

それでも真実をつきとめようとするサーリングは独自の調査を始めます。そしてある隊員が謎を握ったまま自殺してしまいます。いったいどうして、もうやり直しはできないと叫ぶ隊員、いったい現地で何が、はたして真実は伝えられるのでしょうか。

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2006年10月29日

砲艦サンパブロ

砲艦は民衆の搾取してきた外国の象徴なのだ。

砲艦サンパブロ1966年(THE SAND PEBBLES)
製作国:アメリカ
監督:ロバート・ワイズ
製作:ロバート・ワイズ
原作:リチャード・マッケナ『サンパブロ号乗組員』
脚本:ロバート・アンダーソン
撮影:ジョセフ・マクドナルド
音楽:ジェリー・ゴールドスミス

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ストーリー
1926年中国、当時中国は内乱と外国からの圧力によって荒廃しきっていました。しかし群雄割拠のこの国にも、革命による国家統一の気運は徐々に芽生え始めていました。

上海、9年間海軍にいた機関兵ホルマン(スティーヴ・マックイーン)は、7回目の転属のために上陸していました。
転属先は揚子江の支流に配属されている砲艦サンパブロ。米西戦争の終わりにスペインから分捕った船で、中国に派遣されている船の中では、一番のオンボロ船ということでした。
長沙付近へ向かう船で彼は、アメリカからやってきた伝道者であるジェームソン牧師といっしょにいた、教師エカート(キャンディス・バーゲン)と親しくなります。

夜遅く機関長として着任したホルマンは、サンパブロ内に多数の中国人が入り込んでいることに驚きます。
彼の仕事場である機関室も中国人のボスとしてチェンが支配し、艦自体もシンと呼ばれる男がコリンズ艦長(リチャード・クレンナ)に口出しできる立場にあったのです。こんな艦の中でホルマンはフレンチー(リチャード・アッテンボロー)と親しくなっていきます。

演習中、オーバーホールのずさんさから、このままではエンジンが壊れると船長に進言するホルマン。その修理中に誤ってチェンが死んでしまいます。
この事件で艦長からは機関長の責任だと言われ、中国乗組員からは白い眼で見られるようになります。
やむなく自分がエンジンを見ようとするホルマンでしたが、艦長は新しい人間を訓練するように言いました。これ以上逆らえなくなったホルマンは一番できそうな中国人のポーハン(マコ・イワマツ)にエンジンのことを一から教え初め、最初は呆れ顔だった彼もしだいに打ち解けてくるようになっていくのでした。
しかしこのことは、仲間であるスキーたちの反感を買い、ポーハンを追い出そうとし始めました。
話はこじれ、ついにスキーとポーハンが決闘をすることに…しかもこれには金を賭け、スキーはこの勝った金で酒場の女性メイリー(マラヤット・アンドリアン)を買おうとしていました。
メイリーが好きになっていたフレンチーは、なんとかポーハンが勝ってくれるように願うのでしたが…。

ボクシングの決着が付こうとしたとき、船から緊急招集がかかりました。
内戦が始まったのです。サンパブロ号はアメリカ人救出のために、保山への航海に出発することになるのでしたが…。

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2006年10月28日

特攻大作戦

犯罪者12名を選び、秘密特攻作戦に要員として鍛えよ!

特攻大作戦 スペシャル・エディション1967年(THE DIRTY DOZEN)
製作国:アメリカ
監督:ロバート・アルドリッチ
製作:ケネス・ハイマン
原作:E・M・ナサンソン
脚本:ナナリー・ジョンソン、ルーカス・ヘラー
撮影:エドワード・スケイフ
音楽:フランク・デヴォール

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ストーリー
1944年、爆破のベテランでありながら軍律違反の多さから、転属させられてしまうジョン・ライズマン少佐(リー・マーヴィン)を軍上層部は「大赦作戦」のリーダーに使うことを決定しました。
この作戦は絞首刑、長期重労働を課せられた犯罪者12名を選び、秘密特攻作戦の要員として短期間で鍛え上げ、Dディ直前に大陸に潜入、所定の目標を破壊するというものでした。
ウォーデン将軍(アーネスト・ボーグナイン)とデントン将軍の指示のもと、ライズマンは刑務所から12名の犯罪者を説得し作戦に当てる事にしました。選ばれたのはフランコ(ジョン・カサヴェテス)、ブラデク、ジュファソン、ビンクリー、ギルピン、ポウジー、ウラディスロー(チャールズ・ブロンソン)、ソーヤー、リーバー、ブラボス、ヒメネス、マゴット(テリー・サバラス)。

彼らはキャンプ場を自ら作り上げることから団体行動を強いられ、1名でも逃げ出したりすると連帯責任を取らされることに。
訓練はライズマン、バウレン軍曹(リチャード・ジャッケル)の手で日々行われ、権力には反抗するフランコや神を信じ、神に裁かれるはずの11人を助けたライズマンを憎むマゴットたち問題児に手を焼きながらも、しだいに結束力、そして信頼感が生まれてこようとしていました。
バウレンは日に日に汚れていく彼らに「汚れた12人(ダーティ・ダズン)」と名付けるのでした。

しかしライズマンとはうまが合わないブリード大佐(ロバート・ライアン)は、彼らの秘密を暴こうと彼らに手を出してきます。
それを問題視する上層部に、彼らが大佐の部下より優れていることを見せなければならないことになったライズマンでしたが、彼らは若干反則技を使いながらも、演習で勝ちを治めます。
こうして最後のパラシュート訓練後、彼らは戦場に向かいました。

目的はレノンにある大別荘で、休息しているドイツ軍の幹部を、できるだけ倒すこと(あばうとぉー)でした。
用意周到に練られた作戦、しかしパラシュート降下でヒメナスが首の骨を折り死亡、暗雲立ちこめる中、ライズマンは彼らに作戦を決行させるのでした。

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2006年10月27日

魚雷艇109

最高の魚雷艇(PT)乗りはこの門をくぐる。

1963年(PT 109)
製作国:アメリカ
監督:レスリー・H・マーティンソン
製作:ブライアン・フォイ
原作:ロバート・J・ドノヴァンの『大いなる野望』
脚本:リチャード・ブリーン
撮影:ロバート・サーティース
音楽:ウィリアム・ラヴァ、デイヴィッド・バトルフ

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ストーリー
1942年8月7日、海兵隊がガダルカナル島に上陸、米国海軍はソロモン諸島の護りを任されましたが、狭い海峡を護れる艦艇は少なく、PTと呼ばれる高速で喫水が浅く魚雷を装備している艇が使われました。
その任務はまだ机上の海軍侵攻の時間を稼ぐことでした。

南太平洋のツラギ基地へ艦長として赴任して来たジョン・F・ケネディ中尉(クリフ・ロバートスン)は、PT第2隊長のクラスター大尉(グラント・ウィリアムス)にPT109に案内してもらいました。ゼロ戦の空爆を受けている基地には、現在余っている艇はこのくたびれたオンボロPT109、これのみだったのです。
カミナリ親父と呼ばれるリッチー中佐(ジェームズ・グレゴリー)は、彼に1週間で整備することができたら認めると言います。
副長のトム少尉以下、選抜された機関士ドルウィッチ、ドラウディ、砲兵ハリスらとともにエンジンを整備したり、艇を塗装したりと大変。実戦経験のないケネディに、不安がりながらも彼らは一心不乱に整備を続けます。
さらに6名の乗組員も加わり、PT109は一週間後に見事に蘇りました。
意気揚々と試運転に出発するケネディたち、ちょうど連絡のあったショアズール島の救援でも活躍ができたPT109に、リッチー中佐も満足げでした。

やがてレンドーバーでほかのPTと合流したPT109は、さらに37ミリの対戦車砲を取り付け、日本軍の移動を阻止するべく出港しますが、その深夜、PT109は日本駆逐艦の接近に気付か激突、なんと真っ二つにされてしまいます。
海に投げ出されたケネディたち13名の兵士たちの運命は!

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ラベル:映画 戦争
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2006年10月26日

ワイルド・ギース

この金を受け取るということは、死んで行った仲間を…。

ワイルド・ギース1978年(THE WILD GEESE)
製作国:イギリス
監督:アンドリュー・V・マクラグレン
製作:イアン・ロイド
原作:ダニエル・カーニー
脚色:レジナルド・ローズ
撮影:ジャック・ヒルドヤード
音楽:ロイ・バッド

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ストーリー
アフリカ某国の大統領ジュリアス・リンバニはエンドファ将軍にその地位を追われ、イギリスに亡命しようとしていました。しかしそのことを知ったエンドファ軍に機をハイジャックされ、幽閉されてしまいます。
2年後まだリンバニが生きていたことを知ったイギリスの商業銀行のマターソン卿は、銅山がエンドファに奪われるのを恐れリンバニを奪回し、もう一度大統領の座につかせようと、アメリカ人フォークナー(リチャード・バートン)に仕事を依頼しました。

フォークナーは、かつての仲間である作戦能力に秀でているレイファー(リチャード・ハリス)、どんな飛行機でも飛ばすことができるというショーン(ロジャー・ムーア)を探し出すことを条件に、依頼を引き受けます。
レイファーは妻と分かれ、可愛い息子と2人暮らし、ショーンは運び屋をしていましたが麻薬を運んだことからボスの息子を殺害、組織から命を狙われる身でした。彼らをはじめとして50人の傭兵が集結、フォークナーの友人であるサンディ曹長の元、特訓が始まり、レイファーの発案による作戦も立てられました。

こうして順調に準備が進められていた中、エンドファがリンバニを処刑する日が繰り上げられ、傭兵部隊ワイルド・ギースもまた急遽現地へ飛び立つことに…厳重なセンバラの収容所を念密な作戦の通り襲撃、誰一人の犠牲者もなく首尾よくリンバニ救出に成功!
あとは帰りの飛行機を待つばかり。

ところがその裏でマターソンとエンドファ将軍との話し合いがついてしまい、銅の問題もなくなってしまったのです。そのためマターソンは彼らに支払う大金を無にするべく、飛行機に着陸を許さず帰還させてしまうのでした。
敵地に完全に孤立してしまったフォークナーたちは、マターソンに復讐することを誓い、脱出作戦を立て始めました。
ここは敵地のど真ん中、しかもエンドファ将軍のシンパと呼ばれる強力な軍隊の包囲が迫っていたのです。
ある村にある輸送機が唯一の国外脱出法…しかしそれはあまりにも絶望的な作戦となったのです。

感想はコチラから ▼

ラベル:映画 DVD 戦争 傭兵
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2006年10月25日

ナバロンの嵐

大いなる大自然の力に勝るものなし!

ナバロンの嵐1978年(FORCE 10 FROM NAVARONE)
製作国:イギリス
監督:ガイ・ハミルトン
製作:オリヴァー・A・アンガー
原作:アリステア・マクリーン
脚本:カール・フォアマン
脚色:ロビン・チャップマン
撮影:クリス・チャリス
音楽:ロン・グッドウィン

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ストーリー
1943年、連合軍はエーゲ海の奥にあるナバロン島に設置された、遠距離の巨大な砲台に悩まされていました。連合軍はコマンド部隊を送り込み、弾丸補給の巨大エレベーターに爆弾を仕掛けることによって、爆破に成功するのでした。
そして同年、その生き残りのマロリー少佐(ロバート・ショー)とミラー曹長(引退していたが曹長として復帰)に新しい任務が…ナバロンでもひどい目に合わされたニコライが、レスコバー大尉の名でパルチザンにいるというのです。顔を知っている2人はそれを確認して処理(殺せ)するように命じられました。

2人は別任務でユーゴのパルチザンへ向かう、第10部隊の指揮官バーンズビー中佐(ハリソン・フォード)に引き渡されました。
任務に支障をきたすと断るバーンズビーでしたが、司令の言葉は変わらず、しぶしぶ準備を進めるのでした。
ユーゴへの侵入はなぜか3回も敵にキャッチされており、そのため今回は極秘に黙って出発…しかしターモリー空軍基地の柵から進入しようとしていた第10部隊たちはMPに発見され乱闘に…たまたまMPに捕まっていた黒人のウィーバー衛生兵(カール・ウィザース)の手伝いもあり、なんとか重爆を奪って機上の人に…とウィーバーも一緒でお荷物が。

重爆はユーゴに来た辺りでドイツ機と遭遇、重爆は撃墜されてしまいます。
パラシュートで脱出したものの、残った人間はマロリー、ミラー(エドワード・フォックス)、バーンズビー、部隊員1名、そしてウィーバーというわずかに5人…それでもバーンズビーは不屈の精神をもって先へ進みます。
やがてドラザック大尉率いる第17パルチザン連隊と遭遇、無事に着いたと思ったのもつかの間、連れて行かれた小屋にいたのはドイツのシュローダー少佐、なんとここは連合の特殊部隊狩りをしている部隊だったのです。
愕然とするメンバーの前で、マロリーが得意(?)の嘘八百を…つまり我々は脱走兵で衛生兵のウィーバーをそそのかし、高価なペニシリンを奪って脱走したのだと。そしてミラーの持つカバンの中にそれがあると…ミラーも心得たものでカバンを開ければ、50万ポンド分の薬が汚染されてパァになるときます。
シュローダーは怪しみながらも、彼らを地下牢に閉じ込めます。

翌朝、マロリーたちの前にカバンが運び込まれて開けられました。中に入っていたのはなんと薪!
いったいいつの間に?すかさず本物を持っているわけがないだろう、途中で埋めたといいわけをするマロリーでしたが…シュローダーはマロリーとバーンズビーに掘り出して来いと命じます。
悩んだ末、ありもしない場所で監視役の3人のドイツ兵をおびき出し倒す算段をして決行、とその瞬間3人は撃ち殺されました。
一緒に来ていた女性マリッツァ(バーバラ・バック)の仕業でした。彼女はパルチザンだったのです。

こうしてたどり着いたペトロビッチ少佐率いるパルチザンですが…ニコライはすでに銃殺され、ここにいるレスコバー(フランコ・ネロ)は別人だと言われます。腑に落ちないマロリーでしたがここはしばらく様子見のようでした。
一方バーンズビーの任務は、この地で対抗を続けているドイツ軍を追うために、谷にかけられている橋を爆破すること。しかし部下も無くし…マロリーは言います。
まずは爆破のプロであるミラーを救出しなければならない!と。

関連リンク
1961年「ナバロンの要塞
1978年「ナバロンの嵐

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posted by 白くじら at 22:16| Comment(2) | TrackBack(1) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月24日

ナバロンの要塞

美しいギリシヤとエーゲ海の島々、そこには…。

ナバロンの要塞 コレクターズ・エディション1961年(THE GUNS OF NAVARONE)
製作国:アメリカ
監督:J・リー・トンプソン
製作:カール・フォアマン
原作:アリステア・マクリーン
脚本:カール・フォアマン
撮影:オズワルド・モリス、ジョン・ウィルコックス
音楽:ディミトリ・ティオムキン

amazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー
1943年、第2次大戦中、英軍将兵2000人がケロス島に孤立、一週間後に全滅の危機にさらされました。
ドイツが中立トルコを味方に引き入れるための、示威作戦の目標にしたのです。ケロス島の軍事的価値は小さかったのですが、トルコとは目と鼻の先の距離、圧倒的なドイツ軍精鋭が殺到する前に、ケロス島の英国部隊は撤退するしかありませんでした。
しかし島へ向かう水路は、ナバロンの新型レーダー照準の巨大な2門の要塞砲に制圧されていたのです。

断崖絶壁に建てられ、空からの攻撃でも砲台に攻撃を加えられない、難攻不落の要塞攻略にジェンセン将は要塞唯一の死角と思われる、南の断崖絶壁からの侵入による爆破作戦を提案。
フランクリン少佐(アンソニー・クェイル)の元に、実行に必要な人員が集められました。
ドイツ語、ギリシヤ語に堪能、さらに登山の経験のあるマロリー大尉(グレゴリー・ペック)、元ギリシヤ軍大佐スタブロ(アンソニー・クイン)、爆破のプロフェッショナル、ミラー伍長(デヴィッド・ニーヴン)、機械のプロフェッショナル、ブラウン(スタンリー・ベイカー)、殺し屋のスピロ・パパディモス(ジェームズ・ダーレン)の5人とフランクリンは、漁船のふりをして嵐の夜、ナバロン島の断崖に近付きました。

荒れ狂う波の中で漁船は大破、400フィートもの登崖でついにフランクリンが落下し、骨折してしまいます。
動けなくなった彼の代わりに指揮をとることにしたマロリー一行は、セントアレキシスの遺跡の中で2人の女性と出会います。驚いたことに彼女たちはレジスタンスのマリア(イレーネ・パパス)とアンナ(ジア・スカラ)で、マリアはスピロの姉だったのです。

2人を加えた一行は、敵の襲撃をかわしながら、マンドラコスの街でフランクリンの医者を捜します。しかしなぜか病院にはすでにドイツ軍が、別行動をとっていたマロリーたちも街中で銃を使えないまま捕虜となってしまいます。
いったい何故?捕虜となった彼らはスタブロの機転で窮地を脱しますが、ここはドイツ軍のど真ん中、重症のフランクリンにあることを耳打ちし、そこへ残すことにしたマロリーたちは、要塞砲を爆破すべく決死の行動を開始するのでした。

関連リンク
1961年「ナバロンの要塞
1978年「ナバロンの嵐

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ラベル:映画 DVD 戦争
posted by 白くじら at 20:55| Comment(4) | TrackBack(0) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月05日

ミスタア・ロバーツ

戦争が終わりそうなのに、何もできない自分が…。

ミスタア・ロバーツ 特別版1955年(MISTER ROBERTS)
製作国:アメリカ
監督:ジョン・フォード
製作:リーランド・ヘイワード
原作:トーマス・ヘッゲン
脚本:フランク・ニュージェント
撮影:ウィントン・C・ホック

amazon.co.jpで詳細を見る。

ストーリー
第2次世界大戦末期、太平洋上で…。
激戦地を離れた南洋の小島付近で就労している貨物船リラクタント号は、通称バケツと呼ばれていました。
その艦には場違いなヤシの木の鉢植えがデッキにすえつけられていました。これはリラクタント号が安全地帯へ誰よりも多くトイレットペーパーと練り歯磨きを運んだという、優秀な功績に対する記念品でした。

ある夜明け、乗艦しているロバーツ(ヘンリー・フォンダ)は、自分の前を静かに航行する機動艦隊を目にしました。
戦地に赴く艦隊を見て自分も戦場に向かう胸の高まりを感じつつも、我にかえると自分はしがない貨物船でたたずむのみ。
ロバーツはもう29ヵ月もここに勤務していましたが、ここでは何一つ戦争の役に立っていないと感じ、何度も転属願いを出していました。しかし艦長(ジェームズ・キャグニー)は、転属願いが出ること自体、自分の責任問題になるとして一切受け付けなかったのです。

ロバーツは士官でありながらも乗員たちの面倒見もよく彼らに好かれ、いつかは艦長をへこませると思われていましたが、ある時、乗務員の南の島への上陸許可を得るために艦長と取引をすることに。
艦長が出した条件は、転属願いを書かないこと、そして命令に逆らわないことでした。

そんなこととは知らない乗務員たちは、態度を一転してしまったロバーツから次第に離れはじめます。
親友のドクやパルヴァー(ジャック・レモン)にも何も言えず苦しむロバーツ。そんな時、欧州戦争が終結したと言う報告が入ります。
独り甲板に出ていたロバーツは、放送を聞いているうちにある決心をし、ヤシの木へと近付くのでした。

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posted by 白くじら at 23:35| Comment(4) | TrackBack(0) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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